遮光器土偶の街、青森県木造

1996年9月21日 撮影
JR五能線・木造駅
恐山の次の目的地は、木造町 (きづくりまち) だ。遮光器土偶(愛称:しゃこちゃん)が発掘された亀ヶ岡遺跡(青森県つがる市木造館岡亀ヶ岡)があることで有名な町である。
JR五能線の木造駅を降りると、想像以上に巨大なオブジェに圧倒された。列車が到着すると目が光る!

(※)木造町、森田村、柏村、稲垣村、車力村の5町村は合併し、2005年(平成17年)2月11日につがる市になった。
亀ヶ岡遺跡
亀ヶ岡遺跡は、このように畑のど真ん中にあり、今はコンクリート製の遮光器土偶がポツンと1つあるだけ。「亀ヶ岡石器時代遺跡」として、国の史跡に指定されている。
遮光器土偶
亀ヶ岡遺跡は縄文時代晩期の集落遺跡とされており、1622年(元和8年)、津軽藩2代目藩主の津軽信枚が亀ヶ岡城を築こうとした際に、土偶や土器が出土したことにより発見された。
残念ながら出土物の多くは勝手に持ち去られ、海外にも売られたという。
遮光器土偶
土偶の目にあたる部分がエスキモーが雪中行動する際に着用する遮光器のような形をしていることから「遮光器土偶」の名が付けられた。実際には、目の誇大表現だと考えられている。大きな臀部、乳、太ももから、女性をかたどったものとされている。

遮光器土偶は、東北地方を中心に、全国各地の縄文晩期の遺跡から出土している。

一説によると、遮光器土偶は宇宙服だということだが(本当か、おい)、この像を見上げると、M78星雲からやって来たウルトラマンのように見えるではないか。
遮光器土偶
遮光器土偶は、足や腕など体の一部が欠損していたり切断された状態で発見されることが多い。これは、多産や豊穣を祈願するための儀式において土偶の体の一部を切断したのではないかと考えられている。
亀ヶ岡遺跡で1886年(明治19年)に出土した遮光器土偶は、歴史の教科書でよく見かけるが、東京の国立博物館にあって、地元の縄文館(つがる市木造館岡屏風山195)には、このような小さな土偶しか残っていない。せめてレプリカを展示してほしかった。

(※)つがる市縄文住居展示資料館「カルコ」(青森県つがる市木造若緑59-1,つがる市役所の東隣)に、現在、遮光器土偶のレプリカが展示されている。また、近くには「しゃこちゃん温泉」がオープンした。
みちのく銀行の壁
町を歩くと、これでもかというほど遮光器土偶に会うことができる。

下の写真のように、どぶ板にも白と黒の土偶の絵が交互にプリントされている。
やたら古いピョンちゃん
まるで昭和へタイムスリップしたかのような街並みである。
どぶ板
遮光器土偶 関連

交通アクセス

【バス】
  • JR五能線「木造駅」よりバスで25分
行き方ナビ
出発地の最寄駅:
>
目的地:亀ヶ岡遺跡
> >

近隣の情報

参考サイト

(この項おわり)
header