池田湖 イッシーを探して

2008年7月30日 撮影
池田湖
池田湖は、薩摩半島南東部にあるカルデラ湖で、直径約3.5km、周囲約15km――九州最大の湖である。怪獣「イッシー」が棲息している(といわれている)。

怪獣が棲んでいる湖ということで、おどろおどろしい雰囲気を想像していたのだが、たいへん美しい場所である。この日は天候に恵まれ、開聞岳 (かいもんだけ) (別名「薩摩富士」;標高924m)のシルエットを背景に、透明度が8~10mという青い湖に陽光が反射する。
池田湖関連
池田湖
池田湖パラダイスのある湖畔から、遊覧用のモーターボートが発着する。乗ってみると、とても気持ちいい。
池田湖の大きな写真大きな写真
(1600×1200 ピクセル, 565 Kbyte)
池田湖
湖の最深部は233m。田沢湖(秋田県;423m)、支笏湖(北海道;363m)、十和田湖(青森県;327m)に次いで深い。
南東部には、池田湖を造りだしたと考えられている直径約800m、高さ約150mの湖底火山がある。
池田湖
池田湖は、約5500年(令和3482年)前の火山活動でできた。ほぼ同時期に山川湾、成川盆地、鰻池、池底、松ヶ窪などの地形も形成されており、これらの噴火口群とともに池田山川としてランクCの活火山に指定されている。開聞岳の火山活動とは独立したものと考えられている。
池田湖
2001年(平成13年)12月に封切られた特撮映画「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」では、池田湖でモスラが誕生する。
池田湖
池田湖の北東岸には棚田「新永吉棚田 (しんながよしのたなだ) 」がある。
ここは、2008年(平成20年)のNHK大河ドラマ「篤姫」第1回で、幼少時代の篤姫が登場するシーンが撮影されたロケ地である。
また、2000年(平成12年)には、ここで収穫された米が天皇陛下に献上された。
篤姫 関連
大ウナギ-池田湖
ボート乗り場では、水槽に入っている全長2メートルの大ウナギを見ることができる。見た目はウナギというより、ナマズに近い。
あまりにも巨大で、カメラの画角には収まりきらないし、真っ黒なためにディデールも撮影できない。
なお、特別天然記念物のため、食べることはできない。
イッシー-池田湖
1978年(昭和53年)9月3日夕方、法事で集まっていた20人ほどの集団が、池田湖の湖面を猛スピードで移動する2つの黒いコブを目撃した。コブの間は5メートルほど離れており、湖面は数十メートルにわたって波立っていたという。
これが全国紙に紹介されて一躍話題となった「イッシー」である。
その後も目撃証言が相次ぎ、指宿市観光協会には「イッシー対策委員会」が設けられた。
イッシー関連
イッシー-池田湖
イッシーの全長は20mと推定されているが、何しろディテールが分からないため、モデル像も様々である。
ウナギは死ぬまで成長を続けるという。全長20mの超巨大ウナギがイッシーの正体だとする説もあるが、事実だとすると、それはそれで物凄いことである。

イッシー対策委員会が設置されてからちょうど30年――観光客はほとんどいない。このワビサビ感が何とも言えない。

交通アクセス

【鉄道】
  • JR指宿駅から車で約30分
【自動車】
  • 指宿スカイライン「旧大迫IC」から車で約10分

ドライブ・コース

タクシーをチャーターし、JR薩摩今和泉駅から池田湖を経由してJR山川駅へ向かった。距離にして約40km、3時間の観光ドライブである。
途中、島津今和泉家墓所開聞岳JR西大山駅長崎鼻パーキングガーデンなどに立ち寄った。

近隣の情報

参考サイト

(この項おわり)
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