食品の安全性情報 2009年版

2009年12月20日 更新

「有機」偽装表示、農水省が改善指示

有機原材料をほとんど使っていない健康食品なのに「オーガニック」と偽装表示していたとして、農林水産省は食品販売「アスカコーポレーション」(福岡市博多区)と同「ジュポンインターナショナル」(東京都大田区)に対し、JAS法に基づき改善指示を出した。
アスカ社は「自信があるから電話はしません」のテレビCMで知られている。
毎日新聞,2009年12月19日より

ウナギ蒲焼き:賞味期限を改竄

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冷凍の中国産ウナギの蒲焼きの賞味期限を改竄して販売したとして、不正競争防止法違反容疑で魚介類販売業者「ヤマト・フーズ」(横浜市金沢区)が家宅捜索を受けた。同社は7月ごろ、冷凍したウナギの蒲焼きを東京都内の業者から購入。本来の賞味期限を約2年半延ばして表示し、出荷していた疑いがあるという。
また、横浜市が昨年10月に行った検査では、ウナギから観賞魚の水カビ病の治療などに用いられる薬品「マラカイトグリーン」と「ロイコマラカイトグリーン」が検出された。発がん性があり食用の魚には使用が禁止されているため、市は10月29日、食品衛生法に基づき販売した441パックの回収を命じている。
朝日新聞,2009年11月2日より

トクホ:制度見直しか?

特定保健用食品マーク
花王が2009年(平成21年)10月、食用油「エコナ」の特定保健用食品(トクホ)の表示許可を自主返上したことで、トクホへの関心が高まった。
トクホ制度は1991年(平成3年)にはじまり、2009年(平成21年)8月末の時点で894品目が許可・承認を得ている。許可にあたっては、医薬品並みとまではいかないが、通常の食品に比べれば有効性や安全性に関する確認試験はしっかりと行われているという。

ところが、いったん許可されると無期限に有効なため、再評価の機会がない。ちなみに、農薬取締法では登録される農薬は3年ごとに登録が更新され、その都度、安全性が再評価されるという。
今後、こうした問題を含めてトクホ制度の見直しが議論されそうだ。
毎日新聞,2009年10月27日より

にんべん:「花かつお」自主回収

にんべんは10月24日、「花かつお」(20グラム3袋入り)の一部商品に金属片が混入している恐れがあるとして、自主回収すると発表した。健康被害の報告はないという。
対象は賞味期限が10年9月2日の商品で、製造所固有記号は「N18」。この賞味期限以外の商品は安全が確認されているという。
問い合わせは同社(0120-51-0241)。
毎日新聞,2009年10月25日より

参考書籍

表紙 食品の安全とはなにか
著者 今村知明
出版社 日本生活協同組合連合会
サイズ 新書
発売日 2009年01月
価格 1,100円(税込)
ISBN 9784873322797
 
(この項おわり)
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