富山地方鉄道 9000形の愛称は「セントラム」

富山ライトレールTLR0600形とほぼ同じ設計
富山地方鉄道 9000形
2013年6月20日 富山市内 写真:パパぱふぅ
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富山地方鉄道 9000形
2013年6月20日 富山市内 写真:パパぱふぅ
9000形は、富山地方鉄道株式会社の路面電車である。通称はセントラム。2009年(平成21年)12月23日の富山都心線(環状線)開業に合わせて登場した。
車両の所有者は富山市で、富山地方鉄道は運用を担当している。
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車体の色は、デ9001が白、デ9002が銀、デ9003が黒とモノトーンになっている。虹の7色を採用した富山ライトレール TLR0600形とは対照的だ。
ドイツの車両製造メーカー「アドトランツ」の技術を元に、新潟トランシスで3編成がライセンス生産された。2車体連節低床式路面電車で、全長18.4メートル、全幅2.4メートル、全高3.407メートル、車両重量は約25トン。設計最高速度は70km/h。定員80人。

JR富山駅を挟んで反対側を走る富山ライトレール TLR0600形とほぼ同じ設計である。富山駅高架化後に直通運転が計画されており、それを考慮したものである。

車体の色は、虹の7色を採用した富山ライトレールTLR0600形とは対照的に、モノトーンになっている。
運転台背面には液晶ビジョンが設けられ、停留所案内などが放映されるほか、富山市内線車両共通仕様として「見えるラジオ」も設けられている。

コンパクトシティ構想

路面電車が再評価されている。
マイカーが普及した昭和期、道路の渋滞を招く存在だとして廃止が相次いだ。大阪市電は大阪万博を前にした1969年(昭和44年)に全廃、京都市電も1978年(昭和53年)に姿を消した。だが近年、環境面や交通渋滞・事故による脱モータリゼーション、少子高齢化や訪日外国人増加による公共交通機関の必要性といった観点から注目を集めている。
富山駅
2021年5月2日 富山駅 写真:こぱふぅ
万葉線の成功が刺激となって、富山市では、2006年(平成18年)4月に富山ライトレールが、2009年(平成21年)12月には富山都心線(セントラム)が相次いで開業した。コンパクトシティを目指す森雅志富山市長によるトップダウンで計画が進められたが、ステークホルダーに不利な条件にならないよう配慮されたスキームが組み立てられ、事業はトントン拍子に進んでいった。
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富山地方鉄道 9000形
2018年8月12日 富山駅 写真:こぱふぅ
2020年(令和2年)2月、富山地方鉄道は富山ライトレールを吸収合併し、翌3月、駅北側(富山ライトレール)と南側(富山都心線)を接続し、駅を南北に路面電車を通過できるようになった。
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参考書籍

表紙 鉄道と政治
著者 佐藤 信之
出版社 中央公論新社
サイズ 新書
発売日 2021年04月20日頃
価格 1,034円(税込)
ISBN 9784121026408
富山地方鉄道 関連
(この項おわり)
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