「できません」と断ることが顧客のためになる

若尾和正

発言者

  若尾和正 (わかお・かずまさ) 若尾和正
 
   
  2006/03/20

場面

ヴァル研究所の創立から今日までを描いた「『駅すぱあと』風雲録」(柏崎吉一/須藤公明=共著、日経BP出版センター、ISBN:486130153X)の取材にこたえて――ソフトハウスやシステムインテグレーターはすぐに「顧客主義」とか「顧客本位」と言いますが、それは、何でもユーザーの言うことを聞いてシステムを作ることではありません。「できません」と断ることが、本当の意味で顧客のためになることもあるんです。

コメント

SEの第一条件は、お客さんに「できません」と言えるかどうかだと思う。
もちろん、単に「できません」では小学生レベルの回答であり、「なぜできないのか」「どうすればできるのか」を明確に即答できて、はじめてSEと呼べる。それが言えないようでは、一介のPG(プログラマ)やルート営業に過ぎない。ましてや、お客さんに言われた無理難題をそのまま本社に持ち帰り、営業と開発が口論をしているようでは、とても仕事と呼べるレベルではない。
(この項おわり)
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