西暦535年 - クラカタウ火山が大噴火

異常気象により世界史が動く
クラカタウ火山が大噴火
西暦535年、インドネシアのジャワ島とスマトラ島の間のスンダ海峡にあるクラカタウ火山が大噴火した。インドネシア文明の断絶をもたらし、世界各地に異常気象をもたらした。
大噴火は、最初、水蒸気と火山灰が大気中に巻き上げられ太陽光を遮り、世界各地を豪雨が襲った。翌536年には、アイスランドから北アメリカで大規模な火山噴火が起きた。

5世紀から6世紀にかけてのジャワ島西部にはカラタンと呼ばれた高度の文明が栄えていたが、6世紀には姿を消した。
間もなく地表が寒冷化し水分の蒸発量は減り、大陸には大干魃が訪れる。突厥 (とっけつ) をはじめとする中央アジアの遊牧民は弱体化した。
『三国史記』によれば、朝鮮半島では雷が鳴り止まず、疫病が大流行し、大干魃が起きたと伝えている。
『南史』によれば、中国では手ですくい上げられるほどの黄色い塵が降り積もり、塵が太陽を覆う日が続き、夏でも雪が降ったという。この頃、南北朝の争いが数十年続き、やがてが史上空前の版図を広げる。

日本では、飢饉、疫病の流行で伝統的神道と物部氏は支持を失い、仏教が国家宗教となった。

東ローマ帝国ではスラヴ系民族が侵略して略奪の限りを尽くし、追い打ちをかけるようにペストが大流行し、首都コンスタンティノープルは壊滅寸前にまで追い詰められた。
干魃やペストはアラビアをも襲い、イスラム教が誕生する素地を作った。
中央アメリカでは、マヤ文明が姿を消した。

この時代の世界

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(この項おわり)
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