西暦1818年 - 「フランケンシュタイン」の出版

ゴシック小説かSFか
『フランケンシュタイン』(1931年出版)の内表紙
『フランケンシュタイン』(1931年出版)の内表紙
イギリスの小説家メアリー・シェリーは、1818年3月、ゴシック小説「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメシュース」を出版する。

スイスの青年科学者ヴィクター・フランケンシュタインが開発した人造人間をめぐる物語である。ゴシック小説に分類されているが、ロマン主義の小説やSFに分類される内容だという考え方もある。

作者のメアリー・シェリーの母は、メアリーを産んだことで死んでしまった。そのことがメアリーの出産への恐れをもたらし、それが、親のいないモンスターの物語を生み出したのではないかと言われている。
フランケンシュタイン
メアリーは、エクセントリックな詩人パーシー・ビッシュ・シェリーと恋に落ち、1815年に妊娠する。しかし、赤ん坊は産まれると、すぐに死んだ。

翌年、メアリーは19歳で息子ウィリアムを産んだ。
このとき、メアリーとパーシーはイギリスを離れ、スイスのジュネーブに住む詩人バイロン卿のもとに身を寄せていた。
1791年、イタリアのガルバーニが発見した「動物電気説」に触発された3人は、電気によって生命を創造する物語を書こうという話になった。1800年にフランスのボルタが電池を発明していたにも関わらず、にである。
そして、フランケンシュタインが誕生する。メアリーは、この作品を「私が産んだ忌まわしい子ども」と呼んだ。フランケンシュタインはファウストの再来であった。彼女は、怪物を産んだ魔女となったのである。

この時代の世界

1725 1775 1825 1875 1818 「フランケンシュタイン」の出版 1797 1851 メアリー・シェリー 1788 1824 ジョージ・ゴードン・バイロン 1737 1798 ガルバーニ 1776 平賀源内によるエレキテルの実験 1800 ボルタが電池を発明 1745 1827 ボルタ 1817 自転車の発明 1785 1851 カール・ドライス 1759 1805 フリードリヒ・シラー 1749 1832 ゲーテ 1796 種痘の実施 1749 1823 ジェンナー 1762 1814 フィヒテ 1799 ロゼッタ・ストーンの発見 1790 1832 シャンポリオン 1824 ベートーベン交響曲第9番「合唱つき」の初演 1770 1827 ベートーベン 1770 1831 ヘーゲル 1766 1834 トマス・マルサス 1825 世界初の鉄道路線 1781 1848 ジョージ・スチーブンソン 1814 ウィーン会議 1773 1859 メッテルニヒ 1804 ナポレオンが皇帝になる 1769 1821 ナポレオン・ボナパルト 1763 1814 ジョゼフィーヌ 1755 1824 ルイ18世 1757 1836 シャルル10世 1773 1850 ルイ・フィリップ 1812 1814 米英戦争 1738 1820 ジョージ3世 1759 1806 ウィリアム・ピット 1815 神聖同盟 1735 1826 ジョン・アダムズ 1743 1828 トーマス・ジェファーソン 1840 1842 アヘン戦争 1801 小惑星ケレスの発見 1746 1826 ジュゼッペ・ピアッツィ 1758 1840 ハインリヒ・オルバース 1775 1854 シェリング 1777 1825 アレクサンドル1世 1796 1855 ニコライ1世 1812 1814 米英戦争 1735 1826 ジョン・アダムズ 1743 1828 トーマス・ジェファーソン 1846 1848 アメリカ・メキシコ戦争 1794 1858 ペリー 1791 1872 サミュエル・モールス 1810 1821 メキシコ独立戦争 1753 1811 ミゲル・イダルゴ 1783 1824 イトゥルビデ 1846 1848 アメリカ・メキシコ戦争 1745 1818 伊能忠敬 1782 1787 天明の大飢饉 1787 寛政の改革 1758 1829 松平定信 1793 1837 大塩平八郎 1787 1856 二宮尊徳 1793 1853 徳川家慶 1794 1851 水野忠邦 1793 1855 遠山金四郎 1833 1837 天保の大飢饉 1771 1840 光格天皇 1800 1846 仁孝天皇 1792 大黒屋光太夫がロシア女帝に謁見 1751 1823 大黒屋光太夫 1832 鼠小僧の処刑 1797 1832 鼠小僧次郎吉 1809 間宮海峡の発見 1775 1844 間宮林蔵 1821 「大日本沿海輿地全図」完成 1828 シーボルト事件 1755 1829 鶴屋南北 1794 1795 東洲斎写楽の活動 1823 1829 「富嶽三十六景」 1760 1849 葛飾北斎 1765 1831 十返舎一九 1773 1841 徳川家斉 1814 1842 「南総里見八犬伝」刊行開始 1767 1848 曲亭馬琴 1776 1843 平田篤胤 1783 1842 柳亭種彦 1793 1841 渡辺崋山 1825 「四谷怪談」の初演 1794 1858 ペリー 1782 1850 道光帝 1785 1850 林則徐 1814 1864 洪秀全 1840 1842 アヘン戦争 1769 1849 ムハンマド・アリー Tooltip

参考書籍

表紙 ロボットの時代
著者 アイザック・アシモフ/小尾芙佐
出版社 早川書房
サイズ 文庫
発売日 2004年08月
価格 836円(税込)
ISBN 9784150114862
月世界開発用に調整されたロボットが地球上で行方不明になって起こったとんでもない大騒動を描く「AL76号失踪す」、地球から派遣されたロボットと木星人との奇妙な遭遇「思わざる勝利」、美男子の召使いロボットのトニイと女主人クレアのただならぬ関係を描く「お気に召すことうけあい」、ロボット心理学者スーザン・キャルヴィンが活躍する「校正」など、愛すべきロボットたちを描きだす『われはロボット』の姉妹短篇集。
 
(この項おわり)
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