西暦1928年 - 昭和天皇、即位の大礼/張作霖爆殺事件

62年間に及ぶ昭和がはじまる
即位の大礼に臨む昭和天皇
1926 年(昭和元年)12 月 25 日、大正天皇が崩御したことにともない、昭和天皇は葉山御用邸において践祚 (せんそ) して第124 代天皇となる。元号は昭和に改元される。
大正天皇の大喪は、1927 年(昭和 2 年)2 月 7 日に執り行われた。
昭和は、歴代元号の中で最長で、1926 年(大正 15 年/昭和元年)12 月 25 日から 1989 年(昭和 64 年/平成元年)1 月 7 日まで続く。

1928 年(昭和 3 年)11 月 10 日、京都御所において即位の大礼 (そくいのたいれい) 御大典 (ごたいてん) )を挙行する。
1929 年(昭和 4 年)4 月、即位後初めて靖国神社を参拝する。
1931 年(昭和 6 年)1 月、天皇・皇后の御真影を全国の公私立学校へ下賜し、神格化を強める。1932 年(昭和 7 年)1 月 8 日、桜田門外を馬車で走行中に手榴弾を投げつけられるという「桜田門事件」が起きる。
1933 年(昭和 8 年)12 月 23 日、待望の第一皇男子・継宮明仁 (つぐのみやあきひと) 親王(後の今上天皇)が誕生した。
1937 年(昭和 12 年)11 月 30 日には宮中に大本営を設置し、次第に戦時体制へと組み込まれてゆく。

皇太子時代

1913年(大正2年)頃、扶育官と相撲に興じる裕仁親王(12歳)
昭和天皇は、1901 年(明治 34 年)4 月 29 日、青山御所(東宮御所)において、皇太子嘉仁 (よしひと) 親王(後の大正天皇)と節子妃(後の貞明 (ていめい) 皇后)の第一男子として誕生した。
1907 年(明治 40 年)に学習院初等科に入学し、学習院院長で陸軍大将でもあった乃木希典 (のぎまれすけ) の厳格な教育を受ける。

1912 年(大正元年)7 月 30 日、明治天皇が崩御し、嘉仁親王が践祚したことにともない、皇太子となる。1912 年(大正元年)9 月 9 日、皇族身位令の定めにより陸海軍少尉に任官し、近衛歩兵第1連隊附および第一艦隊附となる。
1916 年(大正 5 年)10 月に、陸海軍大尉に昇任。11 月 3 日には宮中賢所で立太子礼を行い、正式に皇太子となる。
1919 年(大正 8 年)に満 18 歳になった昭和天皇は、5 月 7 日に成年式を迎え、貴族院皇族議員となる。
大正天皇の病状が悪化する中、1921 年(大正 10 年)3 月 3 日から 9 月 3 日まで、軍艦「香取」でイギリスをはじめとするヨーロッパ 5 カ国を歴訪する。帰国後の 11 月 25 日、20 歳で摂政に就任し、摂政宮 (せっしょうみや) と称した。

1923 年(大正 12 年)9 月、関東大震災が発生すると、馬に乗って現地を視察。その惨状を見て結婚を延期することにした。12 月 27 日、虎ノ門付近で狙撃されるという「虎ノ門事件」が起きるが、一命を取り留める。
1924 年(大正 13 年)1 月 26 日、良子女王(後の香淳 (こうじゅん) 皇后)と結婚する。

張作霖爆殺事件

張作霖爆殺事件
即位の大礼より半年前の 6 月 4 日、北伐軍に追われ北京を撤退し、中華民国・奉天(現在の瀋陽市)に戻る途中の奉天軍閥の指導者・張作霖 (ちょうさくりん) が列車ごと爆破され暗殺され張作霖爆殺事件が発生する。
戦後の東京裁判などを経て、この事件は関東軍の河本 (こうもと) 大作大佐が中心になって犯行に及んだことが明らかになった。関東軍は、張作霖を利用して満州における支配権を強めようと画策していたが、張作霖が次第に非協力的な態度を見せるようになり、陸軍上層部や政府に諮ることなく、独断で犯行に及んだ。
参謀本部は当初から、関東軍の仕業であることに気づき、河本大佐を東京に召喚して聴取をしたが、責任を不問に付し、「満洲某重大事件」と呼ぶにとどめた。

だが、9 月に入ると、外電が関東軍の関与を報じ始める。陸軍出身の田中義一首相は、即位の大礼のあとに上奏することを決めたが、事件の全容を知った小川平吉鉄道大臣は 12 月、田中首相に真相の隠蔽を進言した。事実を公表すれば、息子・張学良 (ちょうがくりょう) を反日行動へ追いやり、南京政府が国際世論に訴え満州の支配権を要求するだろうというのである。
12 月 24 日、田中首相は昭和天皇に曖昧な形で上奏する。ところが、責任を押しつけられることを懸念した陸軍上層部は、軍法会議ではなく行政処分で事態を収束させようと動き始める。
1929 年(昭和 4 年)4 月、田中首相は行政処分について海軍出身の鈴木貫太郎侍従長(のちに首相となりポツダム宣言を受諾)に伝えるが、鈴木侍従長はこれを容認しなかった。
6 月 27 日、田中首相が内奏するが、昭和天皇は「責任を明確にとるにあらざれば許しがたし」と不興を述べた。結局、村岡長太郎関東軍司令官の依願退役(予備役編入)、河本大佐の停職という行政処分を執行し、田中内閣は責任をとって総辞職した。

間接的とはいえ、立憲君主制度下で内閣を総辞職させた昭和天皇は、その後、責任ある立場の者のみの輔翼を受けて上奏を裁可するという原則を貫くこととなり、いわゆる天皇大権は制限を受けることになる。そして、このことが軍部の独走を許すことになる。
また、事件の真相を知った張学良は日本軍と距離をとり、関東軍はそれを押さえ込むために軍事力による満州支配を加速させ、満州事変へ突き進むことになる。

この時代の世界

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参考書籍

表紙 昭和天皇の履歴書
著者 文藝春秋
出版社 文藝春秋
サイズ 新書
発売日 2008年12月
価格 972円(税込)
rakuten
ISBN 9784166606726
性格は?血液型は?相撲好きの由来は?歿後二十年に振り返る戦争と平和に生きた昭和天皇のお姿。その激動の生涯が家族、信条、愛読書、尊敬する人物、好きな食べ物、歴史観、政治観などとともにうかびあがる。
 
表紙 畏るべき昭和天皇
著者 松本健一
出版社 新潮社
サイズ 文庫
発売日 2011年01月
価格 679円(税込)
rakuten
ISBN 9784101287324
代表的日本人100人を選ぶ座談会で、昭和天皇を「畏るべし」と評した著者。二・二六事件、第二次世界大戦を経験した人物は、如何なる思いでその座に就いていたのか。北一輝との関係、「あっ、そう」に込められた意味、「天皇陛下万歳」と死んでいった三島由紀夫への思いなど、今なおベールに包まれた素顔を探る。日本人の根柢をなす、天皇制の本質にまで言及した、著者渾身の論攷。
 
表紙 昭和天皇論 ゴーマニズム宣言SPECIAL
著者 小林よしのり
出版社 幻冬舎
サイズ 単行本
発売日 2010年03月
価格 1,728円(税込)
rakuten
ISBN 9784344017955
没後、21年を経て、昭和天皇が甦る。失いすぎた我々が今、求めているのは、まさにこの巨人ではなかったかー。大ベストセラー『戦争論』の続編にして『天皇論』の前編であるばかりでなく、日本と日本人を束ね、戦後65年をゼロからやり直すよすがとなる「象徴」を描ききった、小林よしのり畢生の巨編。
 
表紙 昭和天皇かく語りき
著者 井筒清次/久能靖
出版社 河出書房新社
サイズ 文庫
発売日 2009年01月20日
価格 1,188円(税込)
rakuten
ISBN 9784309409412
昭和天皇は、時代の時々に何を思い、何を語ったのか。二・二六事件、太平洋戦争の開戦、敗戦、新憲法発布、戦後の復興…生誕の一九〇一年から崩御の一九八九年まで、各年の主な出来事を併記しながら、歴史の貴重な証言でもある天皇の「おことば」を時系列で紹介。昭和天皇語録で読み解く激動の昭和史。
 
表紙 昭和天皇の履歴書
著者 文藝春秋
出版社 文藝春秋
サイズ 新書
発売日 2008年12月
価格 972円(税込)
rakuten
ISBN 9784166606726
性格は?血液型は?相撲好きの由来は?歿後二十年に振り返る戦争と平和に生きた昭和天皇のお姿。その激動の生涯が家族、信条、愛読書、尊敬する人物、好きな食べ物、歴史観、政治観などとともにうかびあがる。
 
表紙 リーダーのための歴史に学ぶ決断の技術
著者 松崎哲久
出版社 朝日新聞出版
サイズ 新書
発売日 2014年02月
価格 842円(税込)
rakuten
ISBN 9784022735508
自らの置かれた現状を把握し、それにどう立ち向かえばよいのか。そんなとき、歴史を彩ったリーダーたちの身の処し方が一つの答えを見せてくれる。彼らは、それぞれの「今」をどのように認識し、いかに行動したのか。よい決断を適時に、勇気をもって実行するために、必要な資質とは何か。政治の研究者であるとともに、議員として現実の政策課題にも取り組んだ著者だからこそ描けた、歴史的リーダーの生き方、攻め方、しのぎ方!
 

参考サイト

(この項おわり)
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