中高生の携帯サイト事情 -家族でリスク意識を-

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親と子どもの認識にズレ

迷惑メール 2008年12月、「人力検索はてな」で「100人に独自アンケートをとったところ」、子どもがいない方が7割でしたが、「あなたのお子さん(お子さんがいない方はご自身)が小中学生だったとして、持込を禁止させることはできますか?」という質問に対して65%の方が「はい」と答えています。 また、「携帯電話を持つのにふさわしいと思う時期」については「高校生」が36%と最も多くなっています。
ただ、「子どもの有無」と「持込禁止にできるか」のクロス集計を行ってみると、サンプル数は少ないものの、「中学生の子どもがいる」方の 6 割以上が「持込禁止にできない」、「高校生の子どもがいる」方では「持込禁止にできる/できない」が半々という結果になりました。
小学生はともかく、中高生がいるご家庭では、学校への持ち込みを禁止するのは難しいのではないでしょうか。

ピーネストが、無料ホムペ作成サイト「@peps!」「Chip!!」ユーザーの女子中高生にアンケート調査を行ったところ、女子高生の 44%、女子中学生の 62%が、小中学校への携帯持ち込み原則禁止化に反対しているという結果が出ました。

ガイアックスが 2008 年 7 月から 1 年間にわたってアンケートを実施したところ、学校教員の 65%が「トラブルが起きたことがある」と答えました。一方で、保護者の「ある」という回答は 14%にとどまり、実態に気づいていない親が多い様子が浮き彫りになった形です。

シマンテックは 2011 年 11 月 22 日、子どものインターネット利用やそれに対する保護者や教師の意識などを調査した報告書「ノートン オンライン ファミリー レポート 2011」を発表しました。それによると、保護者や教師が気を配る以上に子どもはインターネットを利用している実態が分かりました。(ネット利用についてとことん語ろう、子どもと親と教師の意識が明らかに,2011 年 11 月 22 日 ITmedia)

どうやら、親と子どもの間に認識のギャップがあるようです。

必要なのはリスク意識

しかし、児童・生徒が運営する非公式な学校サイトがすべて学校裏サイトというわけではありません。ふだん交流がないクラスの間でのコミュニケーションツールとして利用されているケースもあります。
ただでさえ子どもの数が少ないうえ、帰宅後すぐへ塾へ通うような状況では、こうした書き込み型のツールは有用なものです。
また、学校から塾へ直行している一方、公衆電話が激減している状況では、携帯電話が子どもの安全を確保するうえで重要なツールとなっていることはいうまでもありません。

問題なのは、プロフや非公式な学校サイト、携帯電話ではありません。
プロフに個人情報を載せなくても、メールなどの連絡先があれば悪い大人から勧誘されてしまうでしょう。また、非公式学校サイトを閉鎖したり、携帯電話を取り上げるのでは、かえって子どものコミュニケーション機会を奪い、安全確保を後退させることになりかねません。

必要なのは、ネットに対するリスク感覚です。
生活を便利にするツールには、その裏側に必ずリスクが付きまといます。不正請求やオレオレ詐欺で明らかなように、手紙や電話にもリスクはあるのです。
ですから、リスクをゼロにする議論はナンセンスであり、そのリスクとどう付き合っていくかという意識を持つことが大切です。

ネットのリスクについて家族の合意形成を

イラスト では、ネットのリスクとどう付き合っていけばいいでしょうか。

小学生であれば、携帯用のフィルタリングサービスを導入するなどのリスク管理が考えられます。しかし、中高生にもなると、そういったサービスを解除する知恵が出てきます。また、援助交際の相手から連絡用に携帯電話を渡されることもあるわけで、「禁止する」というルールでは意味をなしません。

プロフについては、友達の輪を広げるというメリットがあります。一方で、個人情報を晒すことによるデメリットがあります。このメリット=デメリットの関係を「リスク」として、子どもにしっかりと教えることが大切だと思います。
「学校裏サイト」の存在は、ネットによって発生した問題というより、「いじめ」という事象がネットを通じて加速されているだけなので、まず、「いじめ」問題について子どもと一緒になって話していくことが必要でしょう。
しません。
いずれにしても、親が携帯電話を買い与えている以上、それとどう付き合っていくか、大人の商売の餌食にされないにはどうしたらいいか、といった点について、家族で合意形成していくことが大切です。

2008 年 9 月、インターネットやデジタル機器等の、技術発展や利用者の利便性に関わる分野における、意見の表明・知識の普及などの活動を行うことを目的とする団体「MIAU」(Movements for Internet Active Users (MIAU;インターネット先進ユーザーの会)が、青少年に対するネットリテラシー教育のための読本「”ネット”と上手く付き合うために」を公開しました。クリエイティブコモンズ「表示・継承」ライセンスによる公開であり、無償で利用でき、複製・配布なども自由に行うことができます。家庭や学校で活用されてはいかがでしょう。

2008 年 11 月 20 日、文部科学省は、「平成 19 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について」を公表しました。この調査は、都道府県の教育委員会などを通じて全国の国公私立の小中高等学校を対象に、毎年行っているものです。
調査結果をみると、「いじめ」の総数は減少している一方で、「携帯電話などで誹謗中傷や嫌なことをされる」いわゆる「ネットいじめ」は前年度の 4,883 件から 5,899 件と、20.8%も増えています。
文部科学省は、対策の一環として、学校・教員向けにネットいじめ対応マニュアルを作成し、ホームページで公開しています。

2008 年 12 月にキッズ goo が行った調査結果によると、携帯電話を利用している小学生は全体の 6 割以上にのぼりました。とくに、自分専用の携帯電話をもっているという児童の割合は 43.4%と、1 年前の調査より 9 ポイントの増加となりました。
一方で、ルール設けていない家庭は 45.9%から 43.5%と減少し、何らかのルールを設定している家庭が増加していることがわかりました。ルールの内容としては、「利用する機能について」「電話やメールの相手について」「利用する時間帯」は前回より増加したものの、前回最も多かった「利用料金について」は 25.0%から 20.0%と減少しました。

参考サイト

参考書籍

表紙 ネットいじめ
著 者 荻上チキ
出版社 PHP研究所
サイズ 新書
発売日 2008-07-01
価 格 777円(税込)
rakuten
ISBN 9784569701141
インターネットはいじめの温床、匿名ゆえに陰湿な誹謗中傷の嵐。「子どもたちを守れ!」を合言葉に、ネットやケータイの使用規制が叫ばれる。はたしてこれで、いじめは減るのか?「学校裏サイト」を利用する子どもたちの生の声を分析すると、ネット空間は現実の人間関係の延長にあり、要は使う人間の質と環境が問題だとわかる。そしてそこには、空気を読まなければ叩かれる現代の若者事情が見え隠れする。学校でも、職場でも簡単に見えるようになった“陰口”。この息苦しさの正体が明らかになる。
 
表紙 ケータイ・リテラシー
著 者 下田博次
出版社 NTT出版
サイズ 単行本
発売日 2004-12-01
価 格 1,680円(税込)
rakuten
ISBN 9784757101432
あなたの子どもは本当に安全ですか?出会い系、援交、殺人、強盗、強姦…。犯罪に巻き込まれないために今、子どもに教えるべきパーソナル・メディア時代に必要な知識とは。
 
表紙 10歳からのルール100
著 者 タカクボジュン/斎藤次郎
出版社 鈴木出版
サイズ 全集・双書
発売日 2007-04-01
価 格 2,625円(税込)
rakuten
ISBN 9784790231875
 
表紙 インターネットの法律とトラブル解決法
著 者 神田将
出版社 自由国民社
サイズ 単行本
発売日 2009-10-01
価 格 1,680円(税込)
rakuten
ISBN 9784426108090
本書では、インターネットに関連した問題を取り上げて解説し、また、インターネットトラブルに法律がどう適用されて解決されるかについても解説してあります。ほぼ問題点を網羅した、インターネット利用者のための実用書です。
 
(この項おわり)
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