足利義稙
1493年(明応2年)に明応の政変と呼ばれるクーデターが発生し、室町幕府の政治構造に大きな影響を与えた。この政変を契機として、将軍の権威はさらに低下し、守護大名の権力争いが激化して戦国時代へと突入することになる。
背景
足利義尚
室町幕府は足利将軍家を中心とした中央集権体制をとっていたが、応仁の乱(1467年~1477年)によってその権威は大きく失墜していた。乱後の幕府では将軍の統治力が著しく低下し、有力守護大名たちの勢力争いが顕著となった。

第8代将軍・足利義政は政治に対する関心を失い、次代の将軍職を弟の義視に譲るつもりであったが、日野富子後に実子の義尚をもうけたことで、将軍後継問題が発生した。これが応仁の乱の一因となった。

応仁の乱の最中に、足利義尚が第9代将軍となったが、彼は近江の六角氏討伐のためにたびたび出陣し、京都を離れていた。義尚は1492年(延徳4年)に近江の陣中で病に倒れ、翌1493年(明応2年)に死去してしまう。
第8代将軍・足利義政は政治に対する関心を失い、次代の将軍職を弟の義視に譲るつもりであったが、日野富子後に実子の義尚をもうけたことで、将軍後継問題が発生した。これが応仁の乱の一因となった。
応仁の乱の最中に、足利義尚が第9代将軍となったが、彼は近江の六角氏討伐のためにたびたび出陣し、京都を離れていた。義尚は1492年(延徳4年)に近江の陣中で病に倒れ、翌1493年(明応2年)に死去してしまう。
明応の政変
細川政元
政元のこの行動は、将軍を形式的存在とし、実質的な幕府の支配権を自らの手に収めることを目的としたものであった。義稙は一時捕らえられたが、その後逃れて各地を転々とし、支持を集めて再起を図ることになる。
政変の影響
明応の政変は、室町幕府における将軍職の権威を決定的に失墜させた出来事である。それまでにも将軍の権威は下がっていたが、政元が事実上の力で将軍を廃立したことにより、将軍は守護大名らの政治的道具として扱われるようになった。
また、政変を通じて細川政元の権力は絶頂に達したが、彼の権力は一族や家臣団の中での対立を生むことになる。政元自身も1507年(永正4年)に家臣によって暗殺され、その死をきっかけに細川氏は内紛に突入する。

一方、義稙は後に周防の大内義興の援助を受けて上洛し、一時的に将軍位に復帰するが、政治の混乱は続いた。将軍の廃立や交代が容易になったことで、将軍家は完全に象徴的存在と化し、幕府は守護大名や在地勢力の争いの場と化した。

明応の政変は、戦国時代の始まりを象徴する事件である。応仁の乱によって全国的な戦乱状態が生まれたが、明応の政変によって中央政権の弱体化が決定的となり、各地の大名や国人が独自に領国支配を強めるようになった。つまり、戦国時代の本格的な幕開けとなる政治的分岐点であった。
細川政元による将軍廃立という前例は、武力や謀略による政権掌握が可能であることを示し、以後の戦国武将たちの行動原理にも大きな影響を与えた。以後の日本史では「権威」と「実権」の分離が顕著になっていく。
また、政変を通じて細川政元の権力は絶頂に達したが、彼の権力は一族や家臣団の中での対立を生むことになる。政元自身も1507年(永正4年)に家臣によって暗殺され、その死をきっかけに細川氏は内紛に突入する。
一方、義稙は後に周防の大内義興の援助を受けて上洛し、一時的に将軍位に復帰するが、政治の混乱は続いた。将軍の廃立や交代が容易になったことで、将軍家は完全に象徴的存在と化し、幕府は守護大名や在地勢力の争いの場と化した。
明応の政変は、戦国時代の始まりを象徴する事件である。応仁の乱によって全国的な戦乱状態が生まれたが、明応の政変によって中央政権の弱体化が決定的となり、各地の大名や国人が独自に領国支配を強めるようになった。つまり、戦国時代の本格的な幕開けとなる政治的分岐点であった。
細川政元による将軍廃立という前例は、武力や謀略による政権掌握が可能であることを示し、以後の戦国武将たちの行動原理にも大きな影響を与えた。以後の日本史では「権威」と「実権」の分離が顕著になっていく。
参考書籍
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戦国誕生 中世日本が終焉するとき | ||
| 著者 | 渡邊 大門 | ||
| 出版社 | 講談社 | ||
| サイズ | 新書 | ||
| 発売日 | 2011年05月18日頃 | ||
| 価格 | 836円(税込) | ||
| ISBN | 9784062881067 | ||
| 空洞化する将軍・天皇・守護職、激化する応仁・文明の乱。激動の15世紀半ばを活写する。幕府と朝廷の体制はいかに崩壊したか。無力な青年将軍。策動をくりかえす近臣たち。「辞めたい」と口にする天皇──。応仁・文明の乱など激動する十五世紀半ば、「権威」から「権力」へと、時代の転換する様相を描き出す。(講談社現代新書) 旧体制はいかに崩壊したか 無力な青年将軍。策動をくりかえす近臣たち。「辞めたい」と口にする天皇、 急速に台頭する守護代ーー。 応仁・文明の乱など激動する十五世紀半ば、「権威」から「権力」へと、 時代の転換する画期を描きだす。 はじめに 第一章 資質なき将軍の肖像ーー八代将軍足利義政の誕生 第二章 将軍権力の行方ーー暗躍する守護・近臣たち 第三章 天皇の苦悩ーー下降する朝廷権威 第四章 応仁・文明の乱と分裂する幕府ーー本格化する戦国 第五章 守護職を求める人びとーー戦国的実力支配の展開 第六章 明応の政変そして戦国へーー中世日本の解体 おわりに | |||
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新九郎、奔る! 第18巻 | ||
| 著者 | ゆうき まさみ | ||
| 出版社 | 小学館 | ||
| サイズ | コミック | ||
| 発売日 | 2024年12月12日 | ||
| 価格 | 825円(税込) | ||
| ISBN | 9784098631179 | ||
| 新将軍“選”開始!?新九郎に無職の危機! 駿河から帰洛し、近江に出陣している将軍・義尚に挨拶に向かうも、 門前払いされた新九郎。 そこで、細川政元から「義尚はもう長くない」と告げられ、 自らが押す新将軍候補・清晃(足利政知の息子)の 擁立に協力するよう打診される。 義尚のために自分ができることはもうないのか、と 落ち込む新九郎だが、幼い彼との“ある約束”を思い出しーーー 室町幕府、第九代将軍・義尚の最期。 そして、新たな将軍候補となる二人が 担ぎ上げられる! 【編集担当からのおすすめ情報】 気になる新将軍候補者が登場! 生まれも育ちも年齢も違う二人。 どちらが将軍になったほうが良いのか…… 将軍としての資質と我が家の事情を天秤に、 またもや真面目に悩みすぎる新九郎。 将軍候補ふたり、「推し」を決めるつもりで読んでも、また一興です!! | |||
この時代の世界
(この項おわり)

