1.1 Codexのインストール

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OpenAI Codexとは何か
OpenAIが提供する Codex (コーデックス) は、ソフトウェア開発に特化したAIエージェントである。日本語でやりたいことを書くだけで、プログラムの生成・編集・実行を自律的かつ並列に処理することができる。

本講座では、プログラムを書いたことも読んだことがない方でも、趣味や仕事で使える簡単なアプリケーション・プログラムを作ることができるようになることを目標にする。
Codex は、WindowsやmacOS上で動作するデスクトップアプリだ。後述するように、Linuxにも対応しているが、現時点では Linux版はコマンドアプリのみの提供となっている。
Codex に支援してもらってプログラムを作るのに使うプログラミング言語としては、開発・実行環境を用意する必要がない JavaScript (ジャバスクリプト)  を選択した。もし興味が湧いたら、当サイトの講座「JavaScriptによるプログラミング入門」も併せてご覧いただきたい。

2026年(令和8年)6月現在、Codex を利用するには ChatGPT の有料プランへの加入が必要だ。Goプランでも利用できるが、プログラムを作るには Plusプラン以上が望ましい。
2025年(令和7年)5月にリリースされた現在の Codex は、codex-1ベース、2026年(令和8年)6月時点では GPT-5.5 をベースとしたエージェントに進化している。

同じAIコーディングツールである Anthropic社の Claude Code (クロード コード)  とはアーキテクチャが異なり、Codex は OpenAIのクラウドサーバー上でタスクを実行するのに対し、Claude Code は開発者のローカル端末上で動作する。

目次

Codexとは何か

Codexの画面
Codexの画面
Codex (コーデックス) は、OpenAI社が2025年(令和7年)5月に公開したAIコーディングエージェントである。従来のコード補完ツールとは異なり、「この機能を実装して」「このバグを修正して」といった日本語の指示を受け取り、プログラムの生成・テスト・実行まで自律的に行う。動作モデルは GPT-5.5-Codex であり、2026年(令和8年)時点では週400万人以上の開発者が利用している。
Codex と同じカテゴリに属するツールとして、Anthropicの Claude Code (クロード コード)  がある。両者の最大の違いは動作環境にある。
Codex は OpenAIのクラウドサーバー上でタスクを実行するため、ローカルマシンへの負荷が少なく、複数タスクの並列処理が得意である。一方、Claude Code は開発者のローカル端末上でターミナルコマンドとして動作し、既存のコードベース全体を読み込んで深く理解したうえでコードを変更する点に強みがある。
コーディングベンチマーク(SWE-bench Verified)では2026年(令和8年)4月時点でClaude Opus 4.7が87.6%、GPT-5.3が85.0%と拮抗しており、どちらが一方的に優れているとは言えない。設計フェーズや複雑なリファクタリングには Claude Code、高速な並列タスク処理には Codex という使い分けが一般的である。
また、Claude Code はパソコン上で作業していることを完全自動化できるベネフィットがある反面、パソコン上にある機密情報をネット上に漏らしてしまうリスクもはらんでいる。そこで、本講座では初学者向けとして、比較的制約が厳しい Codex を選んだ。
CodexとClaude Codeの比較
項目 Codex Claude Code
提供元OpenAIAnthropic
動作環境クラウド(OpenAIサーバー)ローカル端末(ターミナル)
操作方法チャット/CLI/デスクトップアプリCLI(ターミナル)
タスク処理クラウド上で並列実行ローカルで逐次実行
主なモデルGPT-5.5(codex-1)Claude Opus / Sonnet
利用プランChatGPT Go以上Claude Pro以上

サブスクリプション

Codex を利用するには、ChatGPTのサブスクリプション(有料プラン)に加入する必要がある。
2026年(令和8年)6月時点の主なプランは以下のとおりである。本講座では Plusプランでの使用を想定している。Goプランでも利用可能だが、1週間でプログラム1本を作れるか作れないかという制約がかかる。
Codex 契約プラン一覧(2026年6月時点)
プラン 月額(目安) Codexの利用制限 向いている用途
Go約1,400円(9ドル)無料版より拡大軽めの個人利用
Plus約3,000円(20ドル)5時間ごとに10〜60タスク日常的な開発
Pro 5x約16,800円(100ドル)Plusの5倍以上本格的な開発
Pro 20x約33,600円(200ドル)5時間ごとに200〜1,200タスク高負荷・長時間開発
Business/Enterprise要問い合わせ座席単位で設定チーム・法人利用

Codexのインストール方法(Windows)

Windowsへの Codex のインストールには、デスクトップアプリ版とCLI版の2種類の方法がある。本講座では初心者でも簡単に操作できるデスクトップアプリを紹介する。2026年(令和8年)3月に提供が始まった新しいアプリだ。
WindowsへのCodexインストール
WindowsへのCodexインストール
OpenAI公式サイト(https://openai.com/codex/)にアクセスし、Windowsインストーラーをダウンロードする。ダウンロードした .exe ファイルを実行すると、セットアップが自動で進む。インストール完了後、アプリが起動したら ChatGPTアカウントでログインする。ログインが完了すればすぐに Codex を使い始めることができる。コマンド操作の知識は不要であり、ChatGPTと同様のチャット形式でタスクを指示できる。

Codexのインストール方法(macOS)

macOSへの Codex のインストールには、デスクトップアプリ版とCLI版の2種類の方法がある。本講座では初心者でも簡単に操作できるデスクトップアプリを紹介する。

OpenAI公式サイト(https://openai.com/codex/)にアクセスし、macOS用インストーラーをダウンロードして実行する。インストール完了後、アプリが初回起動すると、macOS側の権限許可を求められる。「アクセシビリティ」と「スクリーン録画」の2つの権限をオンにしないと、Codexが画面操作やタスク実行を正常に行えない。

権限の設定手順は次のとおりである。
  1. Appleメニュー → 「システム設定」を開く
  2. 「プライバシーとセキュリティ」→「アクセシビリティ」でCodexをオンにする
  3. 「スクリーン録画とシステムオーディオ」でCodexをオンにする
  4. Codexを Cmd+Q で完全終了し、再起動する
再起動後に入力やタスク実行が正常に動作すれば、初期設定は完了である。

Codexのインストール方法(Linux)

Linuxでは Codex のデスクトップアプリは提供されておらず、CLI版のみ利用できる。インストール手順は macOS のCLI版とほぼ同じである。

ターミナルを開き、まず Node.js のバージョンを確認する。
node -v
v22.0.0以上であればよい。v22未満の場合は Node.js公式サイト から最新LTS版をインストールするか、nvmを使ってバージョンを切り替える。
nvm install 22
nvm use 22
Node.jsの準備ができたら、次のコマンドを実行してCodex CLIをインストールする。
npm install -g @openai/codex
インストール完了後、次のコマンドでバージョンを確認する。
codex --version
バージョン番号が表示されればインストール成功である。初回起動と認証の手順はWindows版・macOS版と同様である(`codex` コマンドを実行し「Sign in with ChatGPT」を選択する)。

JavaScriptを選んだわけ

JavaScript
何か課題があり、それをコンピュータを使って解決しようとするとき、コンピュータを動かすソフトウェアを「プログラム」と呼ぶ。
人間に作業を指示する言語が、日本語、英語、フランス語、中国語‥‥と様々な言語に分かれているように、コンピュータを動かす言語も複数ある。これを「プログラミング言語」と呼ぶ。人間と違って、1台のコンピュータは複数のプログラミング言語を理解できる。
AI支援プログラミングでは、よく Python (パイソン) が話題になる。名前だけは聞いたことがある方も多いだろう。高校の情報Iの実習として取り上げられるので、実際にプログラミングしたことがある方もいるかもしれない。
ただ、Pythonを使うには、Pythonの開発環境や実行環境をインストールしなければなりません。また、ウィンドウ(GUI)を使ったアプリを作るのに少々手間がかかる。
そこで本講座では、開発環境や実行環境のインストールが不要で、今すぐにアプリを作ることができる JavaScript (ジャバスクリプト) を使うことにする。ブラウザ(Edge, Chrome, Safari, Firefoxなど)とメモ帳(macOSなら「テキストエディット」、Linuxなら「gedit」など)があれば、プログラムを動かしたり修正ができるからだ。作ったプログラムは、スマホやタブレットで動かすこともできる。
JavaScript も高校の情報Iの実習として取り上げられるので、実際にプログラミングしたことがある方もいるかもしれない。

本講座で扱う課題は、JavaScript で解決できるものばかりだが、複雑な集計分析を行ったり、ネット上のコンテンツを詳細分析するような課題では、Python がその威力を発揮する。Python に興味をお持ちの方は、当サイトの講座「Python入門」をご覧いただきたい。もちろん、Codex に指示して Pythonのプログラムを作ってもらうこともできる。

AI支援プログラミング是非

大型電子計算機にプログラムを入力する様子(1957年頃,イメージ)
大型電子計算機にプログラムを入力する様子(1957年頃,イメージ)
個人的には、Codex などを使ったAI支援プログラム開発はどんどん広めていきたい。

というのは、50年以上前、大型電子計算機のプログラミングは機械語を扱うスキルを持った一部の技術者にしかできなかったが、FORTRAN (フォートラン) COBOL (コボル)  といったプログラミング言語の登場により、多くの技術者がプログラミングできるようになった時と同じだと考えているからだ。
AI支援によって専門スキルを持たない一般の方もプログラミングができ、IT機器を効率的に活用できるようになれば、みなさんの生活がより豊かで楽しいものになるのは間違いない。
ただし、会社や学校でAIの利用を禁止しているのであれば、そのルールに従ってほしい

参考サイト

(この項おわり)
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