新型インフルエンザ関連情報

2010年8月13日 作成

公式情報サイト

WHOは、2010年(平成22年)8月10日、新型インフルエンザの世界的大流行について、警戒水準「6」の次の段階と定義している「最盛期後」と認定した。2009年(平成21年)6月の大流行宣言から1年2カ月を経て、大流行の終息を宣言したことになる。

インフルエンザ:定点あたり報告数(速報値)

インフルエンザ:定点あたり報告数(速報値)
入院患者数(累計)17,623
死亡者(疑い例を含む)198
ワクチン接種者約2,282万人
ワクチン接種後死亡者131
WHO警戒水準フェーズ6(世界的大流行)
2010年(平成22年)3月19日 現在

WHOが新型インフルエンザ終息宣言

WHOは、2010年(平成22年)8月10日、新型インフルエンザの世界的大流行について、警戒水準「6」の次の段階と定義している「最盛期後」と認定した。2009年(平成21年)6月の大流行宣言から1年2カ月を経て、大流行の終息を宣言したことになる。
発生認定の2009年(平成21年)4月27日から今年8月1日時点までに感染が確認されたのは214カ国・地域で、少なくとも1万8449人が死亡。日本では今年6月末に死者が200人に達した。
共同通信,2010年8月10日

新型インフルエンザ監視体制を縮小

厚生労働省は2010年(平成22年)3月26日、新型の豚インフルエンザの集団発生の観測を当面休止すると発表した。すべての入院患者の報告を都道府県に求めることもやめ、重症者や死亡者に限るとした。流行が落ち着いている現状を踏まえて決めたという。
朝日新聞,2010年3月27日

インフルエンザ患者、減少続く

2009年(平成21年)12月28日から2009年(平成21年)1月3日までに全国約5000カ所の医療機関から報告されたインフルエンザ患者は、1カ所当たり10.22人で、前週の19.63人から大幅に減少したことが分かった。減少は5週連続。
感染研は「冬季休暇期間で、大半の医療機関で休診日が多かったことも関連している」とみている。
時事.com,2010年1月12日

全国平均で警報水準

国立感染症研究所が全国約5,000医療機関を対象に行っている定点調査で、2009年(平成21年)10月26日~11月1日の1週間に新たに受診したインフルエンザ患者が、1医療機関当たり約33人となったことが分かった。ほとんどが新型インフルエンザとみられ、全国平均が警報レベルの30人を超えたのは新型の流行後では初めて。
警報レベルを上回ったのは、滋賀(44.42人)、兵庫(42.55人)、香川(34.79人)、大阪(34.77人)、京都(34.15人)で、とくに大阪府の患者数は1か月で4倍に増加した。
警報発令は季節性を含め昨シーズンより3か月早く、医療機関の混雑も深刻になっている。
読売新聞,2009年11月6日

新型インフルエンザ流行で急性脳症が急増

インフルエンザによる急性脳症の発生報告が、例年に比べ急増していることが、国立感染症研究所のまとめで分かった。
新型のウイルスは肺まで達しやすく、それが脳症につながりやすいとの指摘がある。
毎日新聞,2010年2月9日


国立感染症研究所感染症情報センターは、インフルエンザ患者の年齢群別割合で、流行の中心が、これまでの10代前半から、9歳以下に低年齢化しているとの分析結果を発表した。
朝日新聞,2009年11月10日


インフルエンザ脳症と脳炎は、呼びかけても反応しないなど意識障害の症状が出たら危険。ウイルス性肺炎は、息が長く続かず会話が途切れる、子どもが「息苦しい、胸が痛い」と訴えるなどだ。
毎日新聞,2009年10月28日


新型インフルエンザの流行が広がるにつれ、重症になる患者も増えている。
今回の新型は、健康な若い人が重症の肺炎になりやすいと報告されてきた。患者や家族は、呼吸状態には特に注意したい。発熱などの症状があって「息苦しい」「息が速い」「顔が青ざめてきた」と感じたら危険だという。一刻も早く診てもらおう。
読売新聞,2009年9月20日


新型インフルエンザの流行拡大に伴い、重症化する患者が、特に子どもの間で増えている。
読売新聞,2009年10月19日

国産初の抗インフルエンザ薬「ペラミビル」承認

塩野義製薬は、同社が開発した抗インフルエンザ薬「ペラミビル」(商品名:ラピアクタ)について、製造販売の承認を厚生労働省から得たと発表した。
国産初の抗インフルエンザ薬で、早ければ2010年(平成22年)1月中にも販売を開始する見込みだ。
朝日新聞,2010年1月13日

1~5歳、軽症でもタミフル投与

子どもに対するタミフル処方について、日本小児科学会は、脳症などの危険性が高い1~5歳は軽症でも処方し、6歳以上については重い喘息など持病を抱える場合には、症状にかかわらず投与対象とすることなどをまとめた。近く、学会ホームページで紹介するという。
読売新聞(2009年9月13日)

新型と季節性の区別ができない

ワクチン
季節性インフルエンザの流行期を迎え、各地の医療機関が新型インフルエンザとの区別ができずに悩んでいる。簡易検査キットでは、新型も季節性も同じ「A型」と出るため判別できず、すでに新型に感染した可能性のある人にまで、貴重な新型ワクチンの接種を勧めることになるためだ。
朝日新聞,2009年12月15日
カナダ国内で、新型インフルエンザ・ワクチンの一部に想定より高い割合で副作用が報告された問題について、長妻昭厚生労働相は12月8日、「特定の部分が問題だったのではないか」と述べ、副作用は製品全体ではなく、一部に限定されているとの認識を示したという。
問題のワクチンは、英大手製薬会社「グラクソ・スミスクライン」がカナダ工場で製造したもので、アレルギー反応の一種の「アナフィラキシーショック」が複数起き、同社は複数の州政府に使用中止を要請していた。日本は同じ工場の製品を輸入する予定という。
朝日新聞,2009年12月8日


2009年(平成21年)11月18日現在、一部の自治体では小児への接種がはじまった。
また、ワクチンを接種後の死亡例は21件(うち19件が持病がある高齢者、2件は調査中)となっている。

ワクチン接種で重症化を防ぐことはできても、感染そのものやインフルエンザ脳症の予防は期待できないという。ワクチンで抗体IgGが増えるだけだからだ。
読売新聞,2009年11月22日
新型インフルエンザのワクチン接種による副作用について、厚生労働省の専門家検討会は、季節性ワクチンと安全性に大差はなく、現時点で重大な懸念はないとの結論をまとめた。ただし、死亡例が21件に上り、心臓、腎臓、呼吸器などに障害のある人への接種は慎重な判断が必要だと指摘した。

11月16日までに寄せられた副作用報告は約450万件の接種に対し877件、このうち入院相当の重い副作用は0.002%(10万件に2件)の68件。20日までに報告された死亡21件のうち調査中の2件を除く19件は、基礎疾患のある50~90代。
季節性ワクチンの場合、2007年度の入院相当の副作用報告は0.0003%(100万件に3件)の122件、死亡は4件。今回はそれより報告頻度が高いが、因果関係がないと考えられる場合も報告しており単純比較はできないという。
毎日新聞,2009年11月21日
2009年(平成21年)11月17日、厚生労働省新型インフルエンザワクチンの新たな接種スケジュールを発表した。成人への接種回数を2回から原則1回に変えたことで供給量に余裕が生じ、来年1月以降に予定されていた小学4~6年生や中学生の接種時期が2~3週間程度、前倒しになったという。ただし、実際の接種時期は都道府県によってばらつく見込み。
新たな接種開始時期は次の通り。
妊婦と基礎疾患のある人2009年(平成21年)11月前半国産ワクチン
幼児(1歳~就学前)2009年(平成21年)11月後半国産ワクチン
小学校低学年2009年(平成21年)11月後半国産ワクチン
1歳未満の保護者ら2009年(平成21年)12月下旬国産ワクチン
小学校高学年2009年(平成21年)12月下旬国産ワクチン
中学生2010年(平成22年)1月前半国産ワクチン
高校生2010年(平成22年)1月後半国産ワクチン
65歳以上2010年(平成22年)2月後半輸入ワクチン?
読売新聞,2009年11月18日


新型インフルエンザの国産ワクチンを健康な成人に2回接種しても、1回接種と同等の有効率しか得られないことが、国立病院機構が実施した臨床試験でわかったという。これを受け、厚生労働省では、医療従事者以外は2回の接種とする現在の方針を変更するかどうか検討する。
また、基礎疾患(持病)のある人などが1回接種となれば、1歳~小学3年生の小児や、乳児の保護者、中高生への接種時期が前倒しされる可能性があるという。
読売新聞,2009年11月11日

国内死者100人:海外より低い死亡率

新型インフルエンザによる死者は、2009年(平成21年)8月15日に国内で初めて報告されてから4カ月近くで100人になった。 死亡者の報告は8~9月は週2~4人ほどで推移していたが、感染が広がるにつれ、10月下旬からは週10人ほどに。11月は死者44人にのぼり、12月もすでに13人だ。
年齢別でみると、18歳以下が29人で約3割を占める。そのうち9歳以下は24人。多くは持病のない子だ。
新型インフルが季節性と違うのは、重い肺炎などを起こしやすい点だ。死者の半数近くは、肺炎などの呼吸障害が原因。死者の持病で多かったのはぜんそくなどの呼吸器疾患と、糖尿病だった。

国際的に見ると、日本の死者は少ない。WHOの11月中旬のまとめでは、人口100万人当たりの死者数は日本は0.2人。米国の3.3人や豪州の8.6人より大幅に少ない。その理由は、患者が医療機関を早く受診し、抗ウイルス薬も速やかに処方されているためと分析されている。
朝日新聞,2009年12月6日

異常行動150件:季節性と同傾向

新型インフルエンザの流行が本格化した2009年(平成21年)9月下旬以降、飛び降りなどのインフルエンザ患者の異常行動が約150件報告されたことが、厚生労働省研究班の調査でわかった。異常行動は、タミフルなど服用した治療薬の種類や使用の有無にかかわらず発生していた。
季節性インフルエンザと同様の傾向だという。
読売新聞,2009年11月30日
風邪でダウン
11月25日、30代の女性看護師が新型インフルエンザによる脳症で死亡した。女性は10月下旬に、医療従事者として新型インフルのワクチンを、11月上旬には季節性インフルエンザのワクチンを接種していた。ワクチン接種後に新型インフルに感染して死亡した例は国内で初めて。
女性には脳動脈瘤があり、甲状腺機能低下症の治療も同年から続けていたが、これらの基礎疾患の影響は不明で、脳動脈瘤にも異変はなかったという。
朝日新聞,2009年11月25日
新型インフルエンザで厚生労働省に報告された重症・死亡例のうち、半数以上は基礎疾患(持病など)のない人だったことが読売新聞の集計分析でわかった。とくに未成年では、94人中、67人(71%)が基礎疾患がなかった。ふだん健康な人が重症化する要因や前兆はわかっていないという。
読売新聞,2009年10月17日
米疾病対策センター(CDC)は、新型インフルエンザで入院した成人の5割は基礎疾患(持病)がない健康な人だったとの調査結果を明らかにした。
これまで米医学誌では「入院患者の80%以上に基礎疾患があった」と報告されていたが、今回の調査はより規模が大きいとのこと。
読売新聞,2009年10月14日


新型インフルエンザに感染した患者は症状が悪化して、集中治療室(ICU)に収容されるケースが多いことがオーストラリアや米国などの研究チームの調査で分かった。
収容された患者数は、同期間中、季節性インフルエンザで収容された人数の約20倍。毎年、風邪をこじらせるなどウイルス性の肺炎で収容される人の約15倍に上った。
米疾病対策センター(CDC)も、4月から6月に米国で新型インフルエンザで入院した272人のうち、25%がICUに収容されたと発表した。
共同通信,2009年10月9日


新型インフルエンザに感染した妊娠女性は、妊娠週数が進むほど重症になりやすいことが、流行のピークを過ぎたオーストラリアの集計で裏付けられた。
同省が週数を把握できた入院女性76人を調べた結果、初期の15週までの女性が6人だったのに対し、中期の16~27週は18人、後期や末期とされる28週以降で52人と、週が進むほど増えていたという。
朝日新聞,2009年9月22日

インフルエンザ検定試験

2009年(平成21年)11月15日、NPO日本ハートマスク協会がインフルエンザの基礎知識を問う初めての「インフルエンザ検定試験」が行われ、医療関係者や教諭ら計50人が受験した。
今回は一般的な知識を問う2級が実施された。来年3月には高度な知識を問う「1級」も行うという。試験は年2回実施。
毎日新聞,2009年11月16日

タミフル耐性ウイルスが出現

耐性ウイルス
横浜市は10月28日、新型インフルエンザに感染した男児(6)から、治療薬タミフルが効きにくい耐性ウイルスが確認されたと発表した。全国では12例目。
男児は9月23日、自宅近くの医療機関を受診し、タミフルを処方された。28日には軽度の肺炎が疑われたため、市内の病院に入院。29日に遺伝子検査の結果、新型インフルエンザ感染が確認されたが、10月1日には症状が回復し、退院したという。
読売新聞,2009年10月29日

簡易検査が陰性でも感染の恐れあり

新型インフルエンザに感染していないという陰性証明を得るために簡易検査を求める人の受診が相次ぎ、医療現場で混乱を招いているという。幼稚園や保育園、学校、会社などが、感染の拡大を恐れ、検査を受けるよう求めるためとみられるが、医師らは「少しの発熱で受診して、医療機関で逆に感染したり、重症者の治療が遅れたりする危険もある」として、無用な検査受診をしないよう訴えている。
このままでは検査キットが足りなくなり、ピーク時に重症の患者の検査に使えなくなる危険もある。

また、簡易検査で陰性だからといって、「感染していない」ことの証明にはならないという。米疾病対策センター(CDC)によると、感染していても陽性となる確率は10~70%。感染当初は検査しても陰性に出ることも多いとのこと。
読売新聞,2009年9月15日


また、9月17日に横浜市で喘息の持病をもつ小学校6年生の男児(12歳)が死亡した例では、簡易検査で陰性の結果が続いていたという。
これを受け、厚生労働省は、簡易検査やウイルスの詳しい遺伝子検査をしなくても、医師の判断でタミフルなどの抗インフル治療薬を使えるなどとする事務連絡を都道府県や保健所を持つ自治体に出した。
朝日新聞,2009年9月18日

新型インフルエンザ予防関連商品

スーパーガードプロN95マスク

スーパーガードプロN95マスク


(白元)

ラッシュの電車内や人混みに出掛けるときにはマスクをしよう。
医師や看護師らが使うプロ向けのマスク。不織布が6層構造になっており菌などの防護に有効だ。価格は普通の8~10倍するが、予防効果は高いという。
イソジンうがい薬

イソジンうがい薬


(白元)

帰宅したら、手洗いとうがいを励行しよう。
ポビドンヨードが、各種の細菌・真菌、ウイルスなど広範囲の微生物に対し、迅速な殺菌・消毒効果を発揮する。
キレイキレイ 薬用泡で出る消毒液

キレイキレイ 薬用泡で出る消毒液


(白元)

帰宅したら、手洗いとうがいを励行しよう。
手や指にすりこんだ後、洗い流さず自然乾燥させる消毒液だ。手を濡らさずに消毒できる。
ハンドソープと併用する人が多いという。
電子体温計(予測式)

電子体温計(予測式)


(オムロンなど)

熱っぽいなと感じたら体温を測ろう。
予測式なので1~3分程度で結果が分かる。
ナノイー発生機「F-GME15」

ナノイー発生機「F-GME15」


(Panasonic)

水に包まれたイオン「ナノイー」を発生させることで、ウイルスを無力化・除菌し、さらにアレル物質の抑制や脱臭もできる装置だ。
強運転でも34dB以下という低騒音設計で、赤ちゃんが寝ている部屋でも安心して使える。
ナノイー発生ユニットは交換不要で使える。

参考書籍

(この項おわり)
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