キハ07形気動車はレトロモダンな流線型

国の重要文化財
キハ07形 気動車
2016年3月21日 九州鉄道記念館 写真:こぱふぅ
キハ07形気動車は、国鉄が1951年(昭和26年)に再生改造した気動車である。旧形式名はキハ42500形(2代目)で、1957年(昭和32年)の称号改正でキハ07形に改称された。
ベースとなったキハ42500形(2代目)は1937年(昭和12年)の製造で、当時流行だったレトロモダンな流線型を採用している。戦前の代表的な機械式気動車で、連結運転の時には双方の運転士が合図しながらクラッチを切り換えていた。
キハ07形 気動車の大きな写真大きな写真
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キハ07形 気動車
2016年3月21日 九州鉄道記念館 写真:こぱふぅ
車内はボックスシートだが、現在のものよりかなり小さい。大都市近郊路線で運用したため通路幅の確保が必要だったと思われるが、現代の日本人の体格では2人で座るのは無理である。
日本車両製造が62両を製造。機械式の変速装置が付いたまま現存するのは、この車両だけだ。
1952年(昭和27年)にガソリンエンジンとディーゼルエンジンに変更し、1957年(昭和32年)には豊後森機関区に配置され、宮原線で運用されていた。1969年(昭和44年)に引退し、大切に保管されてきた。

2021年(令和3年)、国の重要文化財に指定された。鉄道車両の指定としては11件目で、気動車では初めて。

参考サイト

(この項おわり)
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