住民の命を奪っているのは放射線ではない

坪倉正治

発言者

  坪倉正治 (つぼくら・まさはる) 坪倉正治
  医師
   
  2016年2月20日

場面

福島県の南相馬市立総合病院で診療を続ける坪倉正治医師(34)は、産経新聞の取材に応じ、「住民の命を奪っているのは放射線ではない。放射線をリスクの 1 つとしてとらえながら、本当に命を守りたければ、社会全体の問題として本気で取り組んでいかないといけない」と訴えた。

また、漫画『美味しんぼ』の鼻血問題については、「現状の福島県内のダストサンプリング含む被曝線 量の検査結果から考えれば、噴飯物の話」と語っている

コメント

坪倉正治医師は関西の出身。東日本大震災の当日は東京で診療していたが、阪神・淡路大震災を思い出し、4 月 10 日に南相馬市に入った。
7 月には、南相馬市立総合病院にホールボディーカウンター(WBC)が導入された。導入当初からフル稼働で住民の体内に残留する放射性セシウムの量を測定したが、予想以上に低い値だった。

阪神・淡路大震災を経験し、事故当初から現地で診療活動を続けている医師の言葉には重みがある。

そして、坪倉医師は語る――南相馬の精神病院は満床だという。原発の補償金の関係で、「内部被曝量が少ない」と公表されたら迷惑だ、と怒られることもあるという。
住民の命を奪っているのは放射線ではなく、地域コミュニティの崩壊なのだ。これに対応するには、社会全体の問題として取り組んでいかなければならない。

発言者による著作物

表紙 Journalism 2016年 2月号
著者
出版社 朝日新聞社ジャーナリスト学校
サイズ 単行本
発売日 2016年02月15日
価格 800円(税込)
rakuten
ISBN 9784022810885
 

参考サイト

(この項おわり)
header