EL&SL奥利根号はD51形蒸気機関車が牽引

2007年10月27日 撮影
EL&SL奥利根号-D51 498
2007年(平成19年)10月・11月のEL&SL奥利根号は、上野駅から高崎駅までは電気機関車(EL)が牽引、そこから水上駅まで蒸気機関車(SL)D51-498が牽引するメニューだ。列車は快速扱いで、全席指定だ。
国内で現在、動態保存されているD51は2両だけで、一般の線路を走っているのは、このD51-498のみだ。
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2008年(平成20年)12月、試験中にボイラーの水量が少なくなり火室を損傷してしまったとのこと。現在、福島県郡山市にある車両基地で解体、修理されている。修理に1年半を要するという。
EL&SL奥利根号-EF60 19
上野駅から水上駅までは、電気機関車EF60が牽引する。

EF60 19は1960年(昭和35年)から64年にかけて製造されたポピュラーな電気機関車である。パパぱふぅが子どもの頃には、JR中央線で頻繁に見かけた。重連で走っているのを見かけたら、貨車の数を数えたものである。そうすると、最後尾の車掌車から職員が手を振ってくれた。
その後、老朽化が進んだため、1986年(昭和61年)11月のダイヤ改正で廃車になった。JR東日本に残っているのは、このEF60 19のみとのこと。時代の移り変わりを感じる。
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EL&SL奥利根号-D51 498
高崎駅から終点の水上駅までは、蒸気機関車D51 498が牽引する。

D51形蒸気機関車は、1940年(昭和15年)にデビューしたテンダー式蒸気機関車で、「デゴイチ」の愛称で呼ばれる。
単一形式としては日本で最も量産された蒸気機関車で、総生産両数は1,115両を誇る。これは、ディーゼル機関車や電気機関車などを含めた機関車の単一生産両数では日本最大の記録となっており、2007年(平成19年)現在、破られていない。
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EL&SL奥利根号-D51 498
途中、渋川駅で30分間停車した。この間、運転席での記念撮影に応じていた。
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EL&SL奥利根号-D51 498
全長・全高とも、昨年乗車したパレオエクスプレスを牽引するC58形蒸気機関車に近い。また、煙突の前に設置されている給水暖め装置(ままぱふぅによれば「学帽」)も似ている。
両車とも同じ主任設計技師によって開発されたという経緯をもっている。
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EL&SL奥利根号-12系客車
客車も、パレオエクスプレスと同じ12系客車である。
1969年(昭和44年)から78年まで合計603両が製造された急行用客車で、当初から冷暖房装置を装備していた。電源は緩急車スハフに搭載するディーゼル発電機から得ている。
EL&SL奥利根号-12系客車の大きな写真大きな写真
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EL&SL奥利根号-転車台
水上駅の先に転車台がある。
水上駅に到着すると、すぐ、D51 498は連結を外され、転車台へ向かって走り去っていく。D51 498が展開する様子を撮影したいなら、急いで駅の改札を出ていかなければならない。転車台のまわりは危険である。職員に迷惑をかけないよう、少し離れた位置から撮影しよう。
EL&SL奥利根号-転車台の大きな写真大きな写真
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SLの汽笛を聞くと、銀河鉄道999を思い出す。
999の機関車は、日本史上最大最強のC62形蒸気機関車を、客車は国鉄スハ43系客車を模している。

ルート

上野駅→水上駅:160.5km

SL快速EL&SL奥利根号は、2007年(平成19年)10月6日~11月25日の土曜・休日運転。上野発8:00、水上着12:04。
(この項おわり)
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