フレイルは高齢で活力が衰えた状態

2017年9月20日 作成
フレイル
高齢になって筋力や活力が低下している「フレイル」と呼ばれる状態の人が、国内に少なくとも250万人はいるとみられることが、日英の研究チームの解析でわかった。
フレイルとは2014年(平成26年)6月に日本老年医学会が提唱した概念で、frailty(虚弱)に由来します。健康と要介護状態の中間的な位置づけで、主に体重の減少や握力の低下といった項目によって判定される。
フレイルの人は、栄養や運動の改善などに早めに取り組めば元気を取り戻しやすいといわれている。
児島剛太郎・ロンドン大客員研究員(老年病学)らが、これまでに発表されたフレイルに関連する約1500本の論文のうち、65歳以上の日本人の割合について述べた5本を解析したところ、入院せずに地域で暮らす人の7.4%がフレイルという結果だった。
総務省の人口推計(2017年7月)で65歳以上の人口は3477万8千人おり、そのうち7.4%というと、250万人にあたる。実際には、もっと多くのフレイルがいると考えられている。
欧米人を中心に調べた研究では、フレイルの割合は9.9%。追加調査で日本人を年代別に分析すると、フレイルの割合は65~74歳では海外に比べて低く、80歳以上では高いという結果になっている。

フレイル対策としては、筋肉や骨をつくるための栄養素を食事から摂取することと、筋肉に繰り返し負荷をかけるレジスタンス運動を行って筋肉の合成や骨密度の維持を図ることが大切とされている。
朝日新聞, 2017年9月18日より

参考サイト

(この項おわり)
header