
中断するといらいらする、のめり込みを隠すためにうそをつく――思春期にこうした不適切な状態でオンラインゲームを利用すると、抑うつや不安などのメンタルヘルスの不調につながるという研究報告があった。
思春期の不適切なオンラインゲーム利用は抑うつ・不安・精神症・幸福度低下に
中断するといらいらする、のめり込みを隠すためにうそをつく――思春期にこうした不適切な状態でオンラインゲームを利用すると、抑うつや不安などのメンタルヘルスの不調につながると、国立精神・神経医療研究センターと東京都医学総合研究所などの研究チームが確かめ、2025年8月4日に「Communication Psychology」にオンライン掲載された。集中力が続かない、落ち着きがないといった「注意欠如・多動」の傾向(いわゆるADHD)が強いと、影響が出やすいこともわかった。

研究チームは2002~04年に生まれた東京都内の3,171人を10歳から追跡。12歳時点で不注意や落ち着きのなさの程度を、14歳時点でオンラインゲームの不適切な利用状況を、16歳時点で抑うつ、不安、精神症、幸福度低下という4つのメンタルヘルスの状態を、国際的な指標などに基づき評価した。もともとメンタルヘルスの不調があった人は除外し、年齢や性別、孤独感の有無、近隣との結びつきなどの影響を取り除く手法で分析した

研究チームは、わが国のオンラインゲームのプレイ人口は25%と高い水準で推移しており、とりわけ若者はプレイ人口が多いため、メンタルヘルス不調のリスクを認識しておく必要があると指摘している。また、不適切な傾向が出てきたら、適切なサポートを受け、オンラインゲームから離れられるようにするなどの対策が重要としている。

研究チームは2002~04年に生まれた東京都内の3,171人を10歳から追跡。12歳時点で不注意や落ち着きのなさの程度を、14歳時点でオンラインゲームの不適切な利用状況を、16歳時点で抑うつ、不安、精神症、幸福度低下という4つのメンタルヘルスの状態を、国際的な指標などに基づき評価した。もともとメンタルヘルスの不調があった人は除外し、年齢や性別、孤独感の有無、近隣との結びつきなどの影響を取り除く手法で分析した

研究チームは、わが国のオンラインゲームのプレイ人口は25%と高い水準で推移しており、とりわけ若者はプレイ人口が多いため、メンタルヘルス不調のリスクを認識しておく必要があると指摘している。また、不適切な傾向が出てきたら、適切なサポートを受け、オンラインゲームから離れられるようにするなどの対策が重要としている。
思春期にオンラインゲームを不適切に利用すると 抑うつ・不安・精神症・幸福度低下につながることを確認,2025年8月8日 国立精神・神経医療研究センター+東京都医学総合研究所
参考サイト
- ゲーム障害について:久里浜医療センター
- 樋口進先生に「ゲーム行動症」を訊く:日本精神神経学会,2023年12月19日
(この項おわり)