発言者
土光敏夫 |
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石川島重工業社長、東京芝浦電気社長、臨時行政調査会会長 | ||
1975/10/21 |
場面
よく経団連の会合でいったんです。「あなたがたは時代の列車から降りてしまっているんじゃないか。私はたとえ16号車(新幹線ひかり号の最後尾)でも乗っていますよ。自分で降りといて“今どきの若い者は……”もないものだ」とね。すると「あんたは特別お若いからネ」と冷やかされたりする。
価値観というものは、時代とともに変わっていくのがあたりまえだ。それでなきゃ、歴史は生れない。仲間のご老体たちが「このごろは価値観が違って困る」とこぽしているが、そんなことは当然のことなんです。ぼくの世代だって、個人によって価値観は違うのだし、価値観が一緒になったら、それは独裁国家ですよ。
「土光敏夫の哲学」(PHP研究所/2002年)39ページより
コメント
われわれが親と違う価値観で育ったように、自分の子どももまた、自分とは異なる価値観を持った大人になっていくのかもしれないし、ひょっとしたら同じ価値観を持ったまま社会に出て行くかもしれない。どちらにせよ、お互い楽しければ、それでいいと思う。
参考書籍
(この項おわり)