発言者
松本零士 (まつもと・れいじ) |
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|
漫画家 | ||
2007年2月1日 |
場面
ネット利用者の間では、「著作者は守られすぎている」「権利をもっと開放すべきだ」との批判が勢いを増すなか、クリエイターの境遇を「漫画家は、刀をペンに持ち替えた永遠の浪人だ。頼れるのは自分独り。自立してクリエーターと名乗れるようになるまでが、いかにすさまじい道のりか。退職金も年金もない。いつ奈落に落ちるかもしれない」と語った。産経新聞より。
コメント
松本零士さんは、現在、日本漫画家協会で著作権問題のまとめ役となり、著作権の保護期間を50年から70年に延長するよう提唱している。
私は、このやり方について異論がある。

私は、著作物というのは創作者の人格の一部であり、永久に改変・改編することはできないものだと考えている。それが本来の「著作権」であろう。かつて、松本零士さんのキャラクタであるキャプテン・ハーロックをして、「親から子へ、子からまたその子へ、血は流れ、永遠に続いていく。それが本当の永遠の命だと、俺は信じる」と言わしめた「永遠の命」には「著作権」も含まれるのだと思う。
一方、現行の著作権法には、アメリカの商業主義が見え隠れする。
本人の死後、著作権ビジネスをめぐって生臭いビジネスが巻き起こった例は少なくない。保護期間の50年を70年に延長するということは、それだけ争いが長引き、巨大な資本を持つ企業に有利に働くということではないだろうか。

「頼れるのは自分独り」と言う松本零士さんは、そうした資本家の狙いを知りつつも、後輩たちの権利を守るために孤独な闘いを続けているように見えてならない。
私は、このやり方について異論がある。

私は、著作物というのは創作者の人格の一部であり、永久に改変・改編することはできないものだと考えている。それが本来の「著作権」であろう。かつて、松本零士さんのキャラクタであるキャプテン・ハーロックをして、「親から子へ、子からまたその子へ、血は流れ、永遠に続いていく。それが本当の永遠の命だと、俺は信じる」と言わしめた「永遠の命」には「著作権」も含まれるのだと思う。
一方、現行の著作権法には、アメリカの商業主義が見え隠れする。
本人の死後、著作権ビジネスをめぐって生臭いビジネスが巻き起こった例は少なくない。保護期間の50年を70年に延長するということは、それだけ争いが長引き、巨大な資本を持つ企業に有利に働くということではないだろうか。

「頼れるのは自分独り」と言う松本零士さんは、そうした資本家の狙いを知りつつも、後輩たちの権利を守るために孤独な闘いを続けているように見えてならない。
(この項おわり)