スマホはすべて自己責任

夏野剛

発言者

  夏野剛 (なつの・たけし) 夏野剛
  慶応義塾大学政策・メディア研究科特別招聘教授
   
  2011年10月22日

場面

ただ、インターネットが持つ危険性に対へは注意すべきだろう。PC、タブレット、スマホ、ケータイと並ぶと、一見、スマホはケータイ側だと思うが、境目はそこではない。
今までのケータイはユーザー保護の考え方でつくられていたが、スマホはインターネットの考え方でつくられており「すべて自己責任」が常識。最近、GPSや通話記録で彼氏の行動を把握する「カレログ」が話題になったが、ひとたびダウンロードしたら知らないサーバに位置情報や電話帳データを送り続けるような危険なアプリも存在する。こうしたリスクも伴うことは認識しておかなければならない。
週刊ダイヤモンド 2011年10月22日号

コメント

ネットの書き込みを読んでいると、驚くほど多くの人が中華Androidを買ったりiPhoneを脱獄させたりしている()。そして、きわめて初歩的な疑問や質問を書き込んでいる。
いまや位置情報や電話帳が漏れるのは日常茶飯で、クレジットカード番号やネット銀行のパスワードが漏れるのも時間の問題だろう。携帯電話会社のサポートセンターは戦々恐々としているに違いない。
すべては「自己責任」でお願いします。
※中国製の偽物Androidスマートフォン。Googleの認証を受けていないものが多く、公式Androidマーケットにアクセスできず、怪しげなアプリが溢れかえる中華マーケットにアクセスしなければならない。
iPhoneの脱獄(Jailbreak)は、結果的にiPhoneが備えているセキュリティ機能を失わせることになる。

参考サイト

発言者による著作物

表紙 iPhone vs. アンドロイド 日本の最後の勝機を見逃すな!
著者 夏野剛
出版社 アスキー・メディアワークス
サイズ 新書
発売日 2011年03月
価格 802円(税込)
rakuten
ISBN 9784048704342
日本のメーカーはこのままでは全滅してしまう!?いや、日本のポテンシャルを活かせば、まだまだ勝機はある!!ITビジネスの裏の裏まで知り尽くした著者が、ときにはイノベーションを起こせない日本の経営者への厳しい叱咤激励を交えながら、「スマートフォン戦争」の行方と日本の産業界がとるべき戦略を示す。
 
(この項おわり)
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