彼は、シエネ(現・アスワン)では夏至の日に太陽光が井戸の底まで届くことを伝え聞き、太陽の南中高度が90°となっていると考えた(シエネは北回帰線上に位置している)。一方、アレキサンドリアでは夏至の日の太陽の南中高度は82.8°であることが測定された。その差は(90-82.8)=7.2°(φ)である。
シエネとアレキサンドリアの距離は925km(A-S間)離れていることから、比例法により、地球の全周は
925÷((90-82.8)÷360)=46,250(km)であると計算した。
(この項おわり)
地球の大きさを初めて計算したのは、紀元前3世紀のギリシアの科学者、エラトステネスだとされている。