『成果を生み出す非常識な仕事術』――技術者の言葉の重み

中村修二=著
表紙 成果を生み出す非常識な仕事術
著者 中村修二
出版社 メディアファクトリー
サイズ 単行本
発売日 2004年05月
価格 1,430円(税込)
ISBN 9784840110839
情報を分析することは確かに大事なことです。しかし、ほかの人がやったことを見て聞いて分かった気になってはいけない。実際に自分が体験したことこそが、最も信じることができる情報源なのです。(38ページ)

概要

中村修二
中村修二(Wikipediaより)
青色発光ダイオードを発明したものの会社との摩擦に悩み、アメリカで教職に就いた中村修二さんの著作である。その発明により赤﨑勇さん、天野浩さんとともに2014年のノーベル物理学賞を受賞した。
ただ、気をつけなければならないのは、彼のやり方を真似たからといって、成果があがるわけではないだろうし、金が儲かるわけでもないだろう。
私自身も転職を繰り返し、会社に対する滅私奉公とは無縁な社会人生活を送っているが、万が一、特許を取ったとしても、金に換算してもらおうとは思わない。それで会社が巨万の富を得ようが、それはそれで構わない。好きな仕事をやらせてもらい、家族が暮らしていけるだけの給料をいただければ、私はそれで満足である。
ただ、これを他人に勧めるつもりはない。せっかく努力して一流企業に入った若者に転職を勧めるのは酷な話だし、家族があるサラリーマンにリスクをとって起業しろとは言えない。だいいち、嫌な仕事でも進んでやってくれる人がいるからこそ、日本の社会は安定成長しているのだ。

いろいろな人生があることを許容してくれる社会にすることが、これからの日本の目標だと思う。
(2005年9月13日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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