『私の教え子ベストナイン』――南海3悪人はベストナイン

野村克也=著
表紙 私の教え子ベストナイン
著者 野村克也
出版社 光文社
サイズ 新書
発売日 2013年09月
価格 820円(税込)
rakuten
ISBN 9784334037659
野球の硬式球の赤い縫い目は108ある。これは偶然にも、仏教でいう人間の煩悩の数と同じだ。(3ページ)

概要

生涯一捕手を座右の銘に27年間現役生活を続け、74歳までプロ野球監督を務めた野村克也さんが、チームメイトから50人を選出し、そこから「ベストナイン」を決定する。
冒頭、「打者の弱点ばかり探しているから、自然と性格がそうなってしまう。『環境が人を作る』というように、捕手という環境が私をこんな人間にしてしまった。」(5ページ)とボヤく。
50人の選手について語りながら、自らの自慢話に終始するのもノムさんらしい。そして、さりげなく選手を褒める。

レビュー

愛弟子である古田敦也を「『私の教え子ベストナイン』捕手部門は古田である」(131ページ)としながらも、ノムさんの言うことに耳を貸そうとしない「南海3悪人」(184ページ)の門田博光を「『ベストナイン外野手』の一番手には門田がふさわしい}(185ページ)、江本孟紀を「江本は『野村再生工場』の最高傑作」(222ページ)としている。選手のキャラクターではなく実績を評価するあたりは、ID野球の真骨頂である。
(2013年10月7日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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