『企画書は1行』――企画書は通すことに意義がある

野地秩嘉=著
表紙 企画書は1行
著者 野地秩嘉
出版社 光文社
サイズ 新書
発売日 2006年06月
価格 770円(税込)
ISBN 9784334033576
結局、企圃書ってのは、自分がどうしてもやりたいことを書くこと。それがいちばんです(18ページ)

概要

企画書のイラスト
トヨタ自動車会長からたこ焼き屋の店主まで、さまざまな立場の人へのインタビューを通じ、その企画書を紹介している。PowerPointで、Coolな企画書を作っている方々に読んでもらいたい1冊である。

私は仕事柄、IT関係の企画書を書いたり読んだりする毎日を送っているが、その厚さ辟易させられる。読まされる人間のことを考えたら、企画書は2〜3ページで収めるべきだ――これは定石である。そこで、書く立場にあるとき、自分は2〜3ページで収めるように努力しているわけだが、上司を通すうちにページを追加されてしまうのも悩みの種である。大学のレポートではないのだから、厚さで勝負できる性質のものではないのだが‥‥。
さて、本書を読んで更に感じたことは、企画書とは、書いた本人の人生観が表れるということである。PoertPointで作った企画書がベストというわけではない。たこ焼き屋店主の企画書は、手書きで数千万円単位のお金を借り入れることに成功しているのだから。
企画書は書いて終わりではない。通すことに意義がある――PowerPointは単なるツールである。それを使ってプレゼンする人の、企画に対する意気込みがすべてなのである。
(2006年10月8日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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