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暗証番号はなぜ4桁なのか | ||
著者 | 岡嶋裕史 | ||
出版社 | 光文社 | ||
サイズ | 新書 |
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発売日 | 2005年09月 | ||
価格 | 770円(税込) | ||
ISBN | 9784334033231 |
趣味の範囲を超えて実用的なシステムを構築するのであれば、その「しくみ」は簡単で誰にでも理解できるようになっていなければなりません。(29ページ)
概要

暗証番号はなぜ4桁なのか――その正答が明記されているわけではない。セキュリティ全般に関する入門書である。パスワードから量子暗号まで、さまざまなセキュリティ対策について紹介している。

本書が面白いのは、セキュリティ技術を評価・礼賛するのではなく、現実的なセキュリティ対策について語られているところである。たとえば、「量子暗号がカバーしてくれるのは通信経路だけ」と断った上で、クラッカーは「『そこから情報を盗めなくなったならコンピュータから直接奪うか』とか『やっぱり人を狙うのが一番だな』」(114ページ)と、攻撃目標をシフトするだろうと指摘します。

本書が面白いのは、セキュリティ技術を評価・礼賛するのではなく、現実的なセキュリティ対策について語られているところである。たとえば、「量子暗号がカバーしてくれるのは通信経路だけ」と断った上で、クラッカーは「『そこから情報を盗めなくなったならコンピュータから直接奪うか』とか『やっぱり人を狙うのが一番だな』」(114ページ)と、攻撃目標をシフトするだろうと指摘します。
実際、いくらセキュリティを堅固にしても、きわめてアナログな経路で(紙や口伝で)情報が漏れてしまう事故が後を絶ちません。量子暗号を導入したとしても、その傾向は変わらないでしょう。
こうした事実をどのくらい理解しているか、経営者だけでなく、われわれ一人一人が認識しなければならない課題だと思います。
こうした事実をどのくらい理解しているか、経営者だけでなく、われわれ一人一人が認識しなければならない課題だと思います。
(2006年1月20日 読了)
参考サイト
- 暗証番号を考える:ぱふぅ家のホームページ
(この項おわり)