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99.9%は仮説 | ||
著者 | 竹内薫 | ||
出版社 | 光文社 | ||
サイズ | 新書 |
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発売日 | 2006年02月 | ||
価格 | 770円(税込) | ||
ISBN | 9784334033415 |
仮説だからこそ、ある日突然くつがえります。(35ページ)
概要
冥王星が惑星の座を追われることを予言した科学解説本。ミステリー作家「湯川薫」として活躍する著者が、小気味よく科学の嘘と真実を解説していく。
レビュー
冒頭の「飛行機はなぜ飛ぶのか? 実はよくわかっていない」で、著者の“つかみ”にまんまとはまってしまった私は、通勤電車の1往復で読了してしまった。「常識は仮説にすぎない」(53ページ)、「時代と場所によって『正しいこと』は変わる」(110ページ)、「科学とは、いちばん新しい仮説の集まりにすぎない」(156ページ)など、探偵が推理を開陳するように、小気味よいテンポで話を進めていく。また、著者の主張が太字になっており、読みやすく、引き込まれやすい内容である。

著者は、「科学と真理は、近づくことはできてもけっして重なることはできない、ある意味とても切ない関係」(153ページ)と指摘する。子どもの頃、漫画や学校教育で科学が万能だと信じていた私が、大学で大きな疑問を感じたのが、まさにその点であった。結局、大学を辞め、情と金で動くサラリーマンの世界に身を置くことになった。以来、「諸行無常」を肝に銘じ、生きてきた。

著者は、「科学と真理は、近づくことはできてもけっして重なることはできない、ある意味とても切ない関係」(153ページ)と指摘する。子どもの頃、漫画や学校教育で科学が万能だと信じていた私が、大学で大きな疑問を感じたのが、まさにその点であった。結局、大学を辞め、情と金で動くサラリーマンの世界に身を置くことになった。以来、「諸行無常」を肝に銘じ、生きてきた。
(2006年11月7日 読了)
(この項おわり)