『部下の哲学』――松下幸之助の言葉

江口克彦=著
表紙 部下の哲学
著者 江口克彦
出版社 PHP研究所
サイズ 文庫
発売日 2003年03月
価格 502円(税込)
ISBN 9784569579085
一つの仕事を終えた後に、上司に「すまなかったな」と言わせるようでは、部下としては失格ではないだろうか。(43 ページ)

概要

リーダーのイラスト(女性)
松下幸之助の晩年の 22 年間、その側で仕事をしてきた江口克彦さんが、その時の経験をもとに、「部下の心得」として 20箇条をあげ、その 1 つ 1 つについて解説するスタイルのビジネス書である。
印象的なのは、松下幸之助が好んで使ったとされる「社員稼業」のくだりである――「つまり雇われているとか使われていると思うのではなく、一人ひとりの社員が会社の中で一つの店を構えている、自分はその主であると考えてはどうか、ということである」(157 ページ)。自分のサラリーマン人生は、まさに「社員稼業」である。幸之助も良い言葉を残したものである。

久しぶりに落ち着いて読むことができたビジネス書である。最近は、ビジネスのスピードや事業の新規性を求められるが、戦前生まれの著者が書いた内容には趣がある。
この 20箇条については、いちいち納得できるのだが、最後の「目標を立てる」だけは守れそうにない。自分は、よく言えば日々正しいと思うことに邁進している――現実には、毎日が一杯一杯の生活が正しいことだと信じて暮らしているので、目標は立てる必要はないと思っている。これでは、ビジネスマン失格かもしれない(苦笑)。

ともかく、会社組織の中のいる限り、上司になっても上には上がいるわけで、同時に部下の立場である続ける。会社を辞めた後も、国家という組織の中での部下であり続けるわけだから、「部下としての心得」は一生持ち続けたいものである。
(2008 年 8 月 19 日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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