ドキュメントスキャナ「ScanSnap S1500」で楽々と自炊

2009年9月 購入
ScanSnap S1500
ドキュメントスキャナ「ScanSnap S1500」(富士通)を購入した。書籍、雑誌、パンフレットの類を電子保存するためだ。すでに購入していたディスクカッター「DC-210」と併せて使うことで電子保存を行っている。
この2つは、最近購入したガジェットの中で、もっとも役に立ってくれている。
実売価格5万円前後と、スキャナとしてはやや高い(複合型プリンタより高いくらいだ)が、カタログ通りの性能を見せてくれた。
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2011 年 10 月のアップデート

2011年(平成23年)10月、iPhone/iPadやクラウドサービスとの連携機能を強化したモデルが発売になった。現行モデルもソフトウェアをアップデートすることにより、こうした機能が使えるようになる。(Acrobatのアップグレードは除く)

強化機能の1つがiPad/iPhoneとの連携機能だ。
App Storeから無償配布される専用アプリケーション「ScanSnap Connect Application」により、ScanSnapでスキャンした原稿を直接、iPad/iPhoneに取り込めるようになった。

2つ目はクラウドサービスの対応拡大だ。
これまでにもEvernoteやGoogleドキュメントとの連携機能はあったが、これに加えてSugarSyncがサポートされた。スキャンした書類を即座にクラウド上に保存し、モバイル端末を使って参照できる。
また、ビジネス向けとして用意されているSalesforceとの連携機能では、新たにSalesforce Chatterが追加され、Salesforce CRMに名刺データ、Salesforce Chatterに書類といったように、さまざまなドキュメントをSalesforce上で管理できるようになった。

新しいソフトウェアは2ライブラリ パーソナルからダウンロードできる。

主な機能

ScanSnap S1500はTWAINには対応しておらず、専用のドライバをインストールする必要がある。付属CD-ROMにはWindows用とMac用の両方のドライバが用意されている。
ドライバをインストールし、USBケーブルでPCと接続し、スキャンしたいペーパーをADFにセットする。あとは本体の青く光っているボタンを押すだけで、自動的にスキャンしてくれる。解像度や両面/片面の切替はPC側のドライバソフトの設定によって行う。
用紙サイズは、スキャナが自動的に判断してくれるので楽だ。

読み取りヘッドが移動するフラットベッドスキャナと異なり、スキャン速度は1分間に20枚(A4判)と非常に早い。両面スキャンでも同じスピードだ。
雑誌のような薄い用紙を両面スキャンすると、裏面が透けてしまうのではないかと懸念していたが、実際には問題にならない程度のものである。
また、日焼けで黄ばんでしまった文庫本でも、モノクロスキャンにすることで真っ白な用紙に再現してくれた。
画像補正の精度は非常に高い

ジャムったり重ね送りになってしまったとき、超音波センサーでほぼ100%エラー検出してくれる。1枚だけADFに戻してスキャンし直せば、いままでスキャンしたデータは無駄にならないで済む

本体ではA4判両面までしか対応していない。
A3判を2つ折りにして挟み込む透明なA3判キャリアシートを使うと、両面スキャンを自動的に片面1枚の画像データに再構成し、あたかもA3判片面をスキャンできるようになる。これは本のカバーや雑誌の見開きページをスキャンする時に重宝する。

スキャン後のファイル形式はPDFにしている。
スキャンした後、付属ソフトの Acrobat Standard のOCR機能を使って文字情報を埋め込んでいる。これは、PC内で全文検索ができるようにするためだ。
OCR時の副作用として、画像の微妙な傾きを修正してくれるので、さらに読みやすくなる。

書籍・雑誌を丸ごと電子化する手順

ディスクカッター「DC-210」

1.解体作業


  1. 雑誌の場合、ペンチでホッチキスを取り除く。
  2. スキャナで読み込みやすいように、ディスクカッター「DC-210」を用いて半分に切断する。
  3. 書籍の場合、背表紙の接着面をちぎるようにして、40~50枚単位に解体する。
  4. DC-210」を用いて、接着剤がついている部分(5~10mm)を切り離す。
ScanSnap S1500

2.電子化作業


  1. 解体したら、ドキュメントスキャナ「ScanSnap S1500」で取り込んでいく。
  2. 解像度はモノクロ600dpi/カラーおよびグレー300dpi。
  3. 紙面に合わせて、カラー/グレースケール/モノクロを使い分ける。
  4. OCRソフト「読んde!!ココ」またはScanSnap付属の「Adobe Acrobat Standard」を使ってテキスト埋め込みPDF化する。
  5. デスクトップ検索ツール「Windows Search」を使って全文検索用のインデックスに追加する。(バックグラウンド処理)

主要スペック

項目 仕様 コメント
読み取り方式 自動給紙方式(ADF)、両面同時読み取り
読取速度(A4縦) カラー/グレースケール300dpi、白黒600dpi相当:両面・片面 20枚/分 両面でも快適なスピードだ。
読取範囲 自動サイズ検出:A4まで、A3キャリアシート使用時:A3まで A3キャリアシートは便利。
原稿搭載枚数 最大50枚
インターフェース USB2.0 / USB1.1
消費電力 35W以下 1時間以上使うと、底面の金属部分がだいぶ温かくなる。
外形寸法 292mm(幅)159mm(奥行き)158mm(高さ) 畳むとコンパクトである。
質量 3kg
マルチフィード検出 重なり検出(超音波センサー) / 長さ検出 重なり検出の精度は高い。
設置面積 1372.4cm2 意外に場所をとらない。

参考サイト

製品比較

メーカー 富士通 エプソン コクヨS&T キヤノン
製品名 ScanSnap iX500 ES-D350 Caminacsw NS-CA2 imageFORMULA DR-C130
写真 ScanSnap iX500 ES-D350 Caminacs NS-CA2 imageFORMULA DR-P215
価格比較 クリック! クリック! クリック! クリック!
読み取り速度(300dpi) 両面・片面 25枚/分 カラー 25枚/分
モノクロ 25枚/分
カラー 12枚/分
モノクロ 37枚/分
カラー 30枚/分
モノクロ 30枚/分
解像度 300~1200600dpi 75~600dpi 100~600dpi 200~600dpi
最大サイズ A3
キャリアシート使用時
A4 A3 A4
原稿搭載枚数 最大 50枚 最大 75枚 最大 50枚 最大 50枚
本体サイズ
mm
292(W)×159(D)×168(H) 303(W)×202(D)×213(H) 353(W)×150(D)×170(H) 198(W)×160(D)×160(H)
重量
kg
約3 約5.0 約3.8 約1.8
設置面積 1372.4cm2 - 1871cm2 477cm2
電源 ACアダプタ ACアダプタ ACアダプタ ACアダプタ
インターフェース USB3.0, IEEE802.11b/g/n USB2.0 USB2.0 USB2.0
(この項おわり)
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