ヒートテックで冬の着ぶくれとおさらば

2010年11月 購入
”Heat Tech”アンダーシャツ タートルネック
ユニクロのアンダーシャツを購入した。東レと共同開発した「ヒートテック®」(ユニクロを展開するファーストリテイリングの登録商標)を使ったタートルネックのシャツである。

布地はコンマ数ミリの厚さなのだが、実に温かい。ダウンジャケットやコートは不要かと思わせるほどに。
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東レが元気

東レが元気である。何気に使っているガジェットのいくつかが東レ独自開発の素材を使っている。

テフロンはフライパンでお馴染みだし、トレシーはメガネやPCを拭くのに使っている(→マルチハイテクワイパー)。
ぱふぅ家は釣りはやらないが、テグスも東レの製品だし、モバイルパソコンからジャンボジェット機の機体にまで幅広く使われている炭素繊維強化プラスチックも東レの製品だ。2014年(平成26年)11月には、米ボーイングから機体などに使う炭素繊維を1兆円分受注することが決まった。契約期間は10年以上。東レは約1千億円を投じて米国に新工場を建設し、大量受注に対応するという。

東レの強さの秘密は、ナイロン、ポリエステル、アクリルの3大合成繊維すべて展開できる国内唯一の繊維会社であるこにあると聞く。
さらに、繊維や生地を提供するだけでなく、縫製品にするまでの全工程を担当し、製品の付加価値を高めているという。

そんな中、ユニクロと共同開発したのが「ヒートテック」だ。

ヒートテックの仕組み

ヒートテックの仕組み
人体は常に発汗している。
水と親和性の高いレーヨン繊維は、水滴との摩擦で発熱する。これを「マイクロアクリル」で保温し、ポリエステル繊維を通して水分は早く乾かす。それぞれの素材が持つ特性を効果的に組み合わせることで、従来の吸湿発熱インナー用素材とは一線を画する究極の素材が生み出された。東レの総合力を見せつける素材である。

ヒートテックのタグを見ると、アクリル40%、ポリエステル34%、レーヨン21%、ポリウレタン5%となっている。3大合成繊維のオンパレードである。
さらに、原綿を元に糸をつくり、それを生地にして後加工を施し、縫製品にするまでの全工程を東レが担当しているという。単に保温効果を高めるだけでなく、生地は薄く、型崩れもしにくい。しかも、静電気は起きない。

約1.5倍暖かいヒートテックエクストラウォーム

2013年(平成25年)11月、寒い環境でも使いたいという声に応え、厚みを持たせ、肌面を起毛させることで従来のヒートテックの約1.5倍の暖かさを実現した「ヒートテックエクストラウォーム」が登場する。

また、インナーの枠を超えたヒートテックセーターやヒートテックレギンス、ヒートテックコーデュロイパンツなど、様々なシーンに合わせて250アイテムが追加される。
ウィメンズのヒートテックインナーは、保湿成分を化粧品にも使われる椿オイルを取り入れることで、よりしっとりとしたやわらかな生地の風合いを実現した。

約1.5倍暖かいヒートテックエクストラウォーム

2016年(平成28年)12月、寒さの厳しい地域に住んでいる人や、氷点下に近い場所で長時間作業する人などのために、「ヒートテックウルトラウォーム(超極暖)」が登場した。従来のヒートテックの約1.5倍、ヒートテックエクストラウォームの約1.5倍の暖かさを実現したという。
寒冷地の消費者から「ヒートテックを2枚重ねで着る」との声があり、新たに開発した。生地が厚いため、下着だけでなく、長袖Tシャツとしても着られる。

寒冷地向けだけでなく、冬のスポーツや屋外の長時間作業での使用も想定している。
生地はヒートテックを手がけてきた東レが開発。4種類の糸の編み方を変え、裏地の起毛部分の毛足も長くしたことで、生地中の空気層をさらに増やした。
(この項おわり)
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