Webビーコンでメールアドレスが盗まれる

(1/1)
Webビーコンは、Webバグと呼ばれることもありますが、HTML形式の電子メールに埋め込まれた一種の画像データです。1×1ドットと極端に小さいことが多く、その存在に気がつきませんが、場合によっては、あなたのメールアドレスを盗み出すことがあります。

Webビーコンの仕組み

Webビーコンは、ある種の画像データです。
この画像はインターネット上のWebサーバーに置いてあり、その画像ファイルのURLをメール本文に埋め込んであります。

画像そのものは何でも構いません。ほとんどの場合、1×1ドットの白い点です。したがって、URLをクリックしてもWebビーコンが存在していることを肉眼で識別するのは不可能です。受信者がHTMLメールを開くと、インターネット上のWebサーバーに画像を送るよう命令が送られます。この際、Webサーバに送信記録が残ります。
この段階で、Webサーバの管理者は、Webビーコンが仕組まれたメールが開封されたことをキャッチできます。

しかし、不特定多数の人に同じメールを送った場合、だれがWebビーコンに引っかかったのか識別できません。そこで、一人一人に異なる画像ファイル名を送信するという手を使います。
これにより、どのメールアドレスが、いつ開封したかキャッチすることができます。
もし、あなたがWebビーコンに引っかかってしまったなら、あなたのメールアドレスが有効であること、あなたがどの程度のスパンでメールを確認しているのか、相手に筒抜けになってしまいます。そして、あなたのメールアドレスは、迷惑メール送信先リストに登録され、そのリストがネット上で売買されます。

Webビーコンの目的

Webビーコンは、本来、メールによるマーケティング調査を行うための手段でした。
たとえばYahoo! JAPANは、Yahoo!メールにWebビーコンによって調査を行うことを公言しています。

Webビーコンを拒否する方法

手っ取り早いのは、HTMLメールを受信しない設定にすること。これはセキュリティの基本ですね。どうしてもHTMLメールを受信する必要がある場合は、画像をダウンロードしないように設定します。(これだと、HTMLメールを受信する意味はないと思うのですが)

たとえば、Windows XP SP2のOutlook Expressでは、初期状態で画像をダウンロードしないような設定になっています。
メッセージはすべてテキスト形式で読み取る
また、[ツール]-[オプション]-[読み取り] タブを開き、「メッセージはすべてテキスト形式で読み取る」にチェックを付ければ、画像をダウンロードしない設定になります。

海外の状況

アメリカにおける世論調査によると、Webビーコンなどを用いて広告主が消費者の行動を追跡できないようにすることについて、消費者の強い賛同があることが明らかになりました。

参考サイト

(この項おわり)
header