鍵番号で勝手に合鍵を作って不法侵入

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家の鍵のイラスト(ディンプルキー)
鍵に刻印された鍵番号を勝手に使って合鍵を作り、他人の住宅に不法侵入する事件が相次いでいます(讀賣新聞,2023年10月21日)。
鍵番号を他人に見られないよう、普段は合鍵を持ち歩くようにしましょう。

合鍵と犯罪

鍵番号
赤枠の部分が鍵番号
マンション管理会社の社員をかたって訪問し、「鍵を交換するので鍵番号を見せてください」などとうそをついて鍵番号を聞き出したり、キーホルダの話題になり同僚が取り出した鍵番号を記憶するなどが犯行の手口です。警察庁によると、合鍵を使った空き巣は2022年(令和4年)、全国で927件起きました。

鍵の複製・修理業者でつくる「日本ロックセキュリティ協同組合」(東京)によると、合鍵を作るには2つの方法があるそうです。
1つは、合鍵業者が複製器を使って注文者が持ち込む鍵と同じ形に鍵を削り出すもので、私たちが日常、合鍵屋に出向いて合鍵を作るときの方法です。
ところが、2000年(平成12年)頃から特殊な工具で解錠するピッキングによる侵入盗の被害が多発するようになり、メーカーは鍵の形状を複雑化させたことで、複製器を使って合鍵を作るのが難しくなりました。そこで、合鍵業者は鍵番号をメーカーに伝えて、合鍵を発注するようになります。これが2つ目の方法。

2010年(平成22年)頃からは、個人がネットで鍵番号を入力することで合鍵を受け取れるサービスが広まりました。これが悪用されています。

対策

キーケース
オリジナルの鍵を引き渡す際、鍵番号とは別にセキュリティIDを渡し、この2つが揃わないと合鍵を作ることができない仕組みにしている鍵メーカーがあります。

しかし、賃貸住宅などでセキュリティIDに対応していない古い鍵の場合は、オリジナルの鍵ではなく合鍵を持ち歩くようにしましょう。合鍵には鍵番号が刻印されていないからです。オリジナルの鍵には鍵カバーを付けて保管しておきましょう。

参考サイト

(この項おわり)
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