ASCIIコードは 7ビット

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電子計算機は、文字通り計算する機械だったが、1960年代に入って文字も扱うようになっていた。
1つ1つの文字にコードが割り当てられるようになったが、最初は機械毎にコードが異なり、アメリカ国内で60種類以上、IBMだけでも9種類の文字コードが乱立していた。

ASCIIコード

この混乱を解決するため、IBMのボブ・ベマーがアルファベットを表記するための7ビットの文字コードを ANSI (アンシー) (American National Standards Institute;米国規格協会)に提案した。1963年(昭和38年)、ベマー案を若干修正する形で ANSI X 3.4、いわゆる「ASCIIコード」が制定された。

ASCIIコード表を以下に示す。白色の部分が「図形文字」、薄い黄色の部分は「制御文字」である。
たとえば16進数で 41 はアルファベット大文字 A を、同じく 61 は小文字 a をあらわす。
ASCIIコード

ASCIIコードは 7ビット

ASCIIコード が8ビット(1バイト)だと思い込んでいる方も多いかも知れないが、8ビットの方はJIS C 6220(のちの JIS X 0201)、いわゆるJISローマ字カナを8ビットに拡張したコード体系の方である。ASCIIコードは貴重なメモリを1ビットでも無駄にすまいと、わざわざ7ビットのコード体系にしてある。よって、上表の上位は3ビットしかない。

NEC PC-8801/9801シリーズに代表される国産パソコンの場合、8ビットの時代からJISローマ字カナ8ビット拡張版を利用できた。そのため、海外と電子メールのやり取りをしていた方の中には7ビットと8ビットの相違から来る文字化けに悩まされたことと思う。すべてアルファベットで書いても、8ビットコードで保存されてしまうため、7ビット圏のコンピュータとのデータ交換するには変換プログラムが必要だったのだ。

このように、文字コード問題は20年以上前から存在していた。

参考サイト

(この項おわり)
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