直管LED灯の蛍光灯器具取り付けで発火の恐れ

2011年10月12日 作成
直管LED灯
直管蛍光灯形をしたLED灯(直管LED灯)を蛍光灯用の器具にそのまま取り付けると、過熱して火災を起こす場合があるといいます。
また、専門業者が適切な工事を施さないと、節電効果もない場合があるそうです。
蛍光灯では、点灯時に一時的に電圧を高める必要があり、そのための安定器が蛍光灯取り付け器具に付属しています。
ところがLED灯では高電圧が必要ないのに、この安定器が働くと、過負荷で加熱したり回路が壊れたりしてしまうのです。

なお、電球の場合は取り付け器具に安定器が含まれていないので、LED電球を直接つけても問題はありません。電球型蛍光灯については、電球側に安定器が含まれています。

国民生活センターでは、「蛍光灯と交換したら、パチパチと音がして取り付け部分が焦げた」「『長寿命』と表示してあったのに、半年で点滅し始めた」といった相談が急増しています。2011年(平成23年)4月から9月末までの相談件数は484件と、前年同期の2倍近くに上っています。

また、安定器が電力を消費するので、直管LED灯に交換しただけでは省電力にならないといいます。

直管蛍光灯をLED灯に交換する場合は、安定器を取り外すなど配線工事が必要です。
メーカーでつくる日本照明器具工業会は、2010年(平成22年)7月に「(工事なしの交換は)推奨はできない」との文書を公表しました。東京都も2011年(平成23年)7月、LED照明の接続部が焦げるなどの実験結果を発表しました。

参考サイト

(この項おわり)
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