西武鉄道 旧101系は急勾配に対応

西武秩父線の開業時にデビュー

西武多摩川線

旧101系 - 西武多摩川線
2010年11月9日 武蔵境駅 写真:こぱふぅ
西武鉄道の旧101系は、1969年(昭和44年)、西武秩父線の開業時にデビューした3ドアの通勤形電車である。1976年(昭和51年)までに278両が製造された。
旧101系 - 西武多摩川線の大きな写真大きな写真
(1200×1600 ピクセル, 280 Kbyte)
急勾配に対応した主電動機や抑速ブレーキを備えており、秩父線の山岳区間の運転からラッシュ輸送まで幅広く対応可能で、往時には西武戦のほとんどの路線で運用されていた。
車体の色は、それまでの赤電(ローズレッドとベージュ)から一新し、秩父線の緑に映えるように、黄色とベージュのツートンカラーで登場した。その後、黄色1色に変更している。

2010年(平成22年)には、その多摩川線でも新101系への移行が進み、2010年(平成22年)11月9日、最後の編成がひっそりと引退した。これで多摩川線から黄色い電車は姿を消す。
旧101系 - 西武多摩川線
2010年11月9日 武蔵境駅 写真:こぱふぅ
西武鉄道では、11月3日から9日まで感謝の意味を込め、「ありがとう黄色い電車」「さよなら黄色い電車」の文字を記した丸いヘッドマークを付けて運行した。
この一連の写真は、営業運転最後の日に撮影したものである。
旧101系 - 西武多摩川線の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 735 Kbyte)
旧101系 - 西武多摩川線
2010年11月9日 武蔵境駅 写真:こぱふぅ
最後まで残った223号編成(4両編成)は、1976年(昭和51年)に西武所沢車両工場で新造され、西武池袋線・西武秩父線で活躍したのち、ワンマン改造が施され、1996年(平成8年)4月から多摩川線で運用されてきた。

車体には、2007年(平成19年)3月まで使われていた同社の旧シンボルマーク(西武の「西」をモチーフにしている)があしらわれている。野球のボールのようでもある。
旧101系 - 西武多摩川線の大きな写真大きな写真
(1395×1600 ピクセル, 677 Kbyte)
西武多摩川線
2010年11月9日 武蔵境駅 写真:こぱふぅ
西武多摩川線は、武蔵境駅(東京・武蔵野市)と是政これまさ駅(府中市)を結ぶ8.0kmの路線で、かつては是政線と呼ばれていた。

その前身は、1917年(大正6年)10月22日に武蔵境-北多磨(現・白糸台)駅間に開業した多摩鉄道である。1922年(大正11年)6月20日に是政駅まで全通し、1927年(昭和2年)8月30日に西武鉄道に吸収された。
西武多摩川線の大きな写真大きな写真
(1600×1200 ピクセル, 485 Kbyte)
西武多摩川線
2010年11月9日 武蔵境駅 写真:こぱふぅ
多摩川線には、西武鉄道の保線・整備職員が在籍していないため、車両の大規模な検査・整備を行う際は、JR線を経由して西武所沢工場や武蔵丘車両検修場へ回送している。

JR中央線の高架化にともない、多摩川線の武蔵境駅は2006年(平成18年)12月に高架になっている。右側に折れる線路がJR中央線への接続線である。
西武多摩川線の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 1038 Kbyte)
旧101系
2017年11月11日 横瀬車両基地 写真:こぱふぅ
最後まで残った223号編成の1両が横瀬車両基地で保存されている。
旧101系で床下も含めた完全な姿で残されているのはこの1両しかないという。旧ツートン塗装に戻している。
旧101系の大きな写真大きな写真
(1442×1920 ピクセル, 849 Kbyte)
西武線101系 関連
(この項おわり)
header