屈折望遠鏡「スバル」で「すばる星」を観る

1977年1月 購入
屈折望遠鏡「スバル」
ミザールの屈折式天体望遠鏡「スバル」を購入した。

天文少年だったパパぱふぅは、祖父にプレゼントしてもらった4センチ屈折望遠鏡の性能には不満だった。そこで、正月になると親戚中を回ってお年玉をかき集めて、ようやく新しい望遠鏡を手に入れた。定価4万7千の物を4万円前後で購入した。

最初に見た土星プレアデス星団(すばる星)の美しさは、いまでも頭に焼き付いて離れない。
その後、毎年夏休みには決まって太陽黒点観測を行った。
当時の屈折望遠鏡のレンズにはアクロマートしかなく、単焦点では色収差が出るため、たいていの屈折望遠鏡はf=1,000mm以上の“長い筒”であった。

重さ10キロ余りの望遠鏡を、2階の部屋から物干し台に出すのは、小学生のパパぱふぅにとっては大変な作業であった。
祖父が「楽しいか?」と聞くので、「楽しいさ」と答えたものである。(その祖父は間もなく胃癌で他界した。)

その後、赤道儀架台「AR-1」を購入、旧式の4センチ屈折をガイド望遠鏡にし、手作りのモータードライブを搭載するなどの改造を行い、一眼レフカメラ PENTAX MX を使った天体写真撮影も頻繁に行った。
また、1987年(昭和62年)9月23日の金環日食の際には沖縄までこの望遠鏡を運び、連続写真撮影を行っている。搭乗時の手荷物検査で、えらく時間をとられたものである。

それから四半世紀、ハワイにすばる天文台が建設されたが、パパぱふぅにとっては、こちらの「スバル」が世界最強の望遠鏡であり続けた。

主要スペック

項目 仕様 コメント
方式 屈折式(アクロマートレンズ)  
口径 68ミリ 当時、この価格帯では大きい方だった。
焦点距離 1,000mm  
架台 経緯台(クランプ、微動装置付)  
重量 10.5キロ 小中学生の当時、とても重く感じた。
ファインダー 口径30mm  
付属品 アイピース(HM20m,HM8mm),天頂プリズム,サングラス,太陽絞りキャップ  
(この項おわり)
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