EBCDIC――汎用機時代の文字コード

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IBM System/360
IBM Sytem/360
ASCIIISO 646 が定められていく中、コンピュータ業界の巨人IBMはこれを無視した。
IBMは1964年(昭和39年)に発表した汎用機(汎用コンピュータ)「System/360」のために「EBCDIC (エビシディック) 」(Extended Binary Coded Decimal Interchange Code」という文字コードを用意した。
以後、1981年(昭和56年)にIBM PCを発表するまで、IBMはこの文字コード体系を使っていくことになる。

日本における EBCDIC

System/360 は世界中に普及した。日本のコンピュータ・メーカーもSystem/360と互換性のある汎用機を作らざるを得なかった。

国内では、EBCDICを半角カタカナに対応させるために、JIS X 0201 とはまったく異なるコード体系に発展していく。しかも、IBM、日立、NECで異なるコード表を使うという混乱ぶりであった。また、半角カタカナを含めたものを「EBCDIK」と記すところも出てきた。
1990年代前半までは、銀行システム、鉄道運行システムなどの社会インフラ系システムにはEBCDICが溢れていたが、2000年(平成12年)問題を超える際にほとんどの汎用機は姿を消したと思われる。しかし不幸にも、この文字コードに遭遇した場合のために、4種類のEBCDIC(EBCDIK)コード表を掲げる。

EBCDIC には、「エビシディック」「エビスディック」「イビシディック」など様々な読み方がある。

日立 EBCDIC コード表

日立製の汎用機で使われた EBCDIC 表を以下に示す。白色の部分が「図形文字」、薄い黄色の部分は「制御文字」、グレーの部分は「未定義」である。
EBCDIC-HITACHI コード表

IBM EBCDIC コード表

IBM製の汎用機で使われた EBCDIC 表を以下に示す。
EBCDIC-IBM コード表

NEC EBCDIC コード表

NEC製の汎用機で使われた EBCDIC 表を以下に示す。
EBCDIC-NEC コード表

EBCDIC-E コード表

カナ版と呼ばれた EBCDIC-E 表を以下に示す。
EBCDIC-E コード表

JIS X 0201 コード表

参考として JIS X 0201 表を再掲する。
JIS X 0201 コード表

参考サイト

(この項おわり)
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