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2012 年 2 月、国立社会保障・人口問題研究所が日本の将来推計人口を計算し直し、2060 年には 65 歳以上が 4 割に達するとして話題になった。この推計は妥当性があるのだろうか。 そこで今回は、PHP を使って人口の推計を行うシミュレーション・プログラムを作ってみることにする。 |
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サンプル・プログラム |
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サンプル・プログラムの解説:準備 |
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プログラム本体は population.php、初期値として使うデータが population.csv に入っている。同じディレクトリにおいて実行すること。
population.csvの各列の構造は以下の通り。いずれも 2011 年時点の値である。
人口と死亡率については日本統計年鑑(総務省統計局)を参考にした。死亡率については 2009 年の値を採用している。ただし 100 歳超の死亡率は分からないので、適当に設定した。 出生率については、日本の将来推計人口の仮定値表(国立社会保障・人口問題研究所)の中位推計で 2010 年の値を採用した。 |
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グラフを描くために JpGraph ライブラリを用いている。JpGraph の入手・設置方法については「PHP と JpGraph で人口ピラミッドを表示する」を参照のこと。
シミュレーションのための初期値は定数で用意している。コメントにしたがって適宜変更して構わない。
0036: //JpGraph(各自の環境に合わせて) |
サンプル・プログラムの解説:出生率 |
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シミュレーションでは、出生率の推移を幾つか選択できるようになっている。出生率を推計表 $items に返す関数を用意し、グローバル変数 $SelectOption1 に設定してやれば選択できるようになる。
出生率の変動によって人口推計結果が大幅に変わるので、適宜関数を用意してみてほしい。
0123: /** |
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サンプル・プログラムの解説:死亡率 |
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シミュレーションでは、死亡率の推移を幾つか選択できるようになっている。死亡率を推計表 $items に返す関数を用意し、グローバル変数 $SelectOption2 に設定してやれば選択できるようになる。
死亡率の変動によって人口推計結果が大幅に変わるので、適宜関数を用意してみてほしい。
0217: /** |
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サンプル・プログラムの解説:人口推計 |
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ユーザー関数 calcPopulation で人口推計を行い、結果を配列 $items に代入している。後続の関数は、この配列を表やグラフで出力しているだけである。
まず、冒頭で紹介した初期値データ・ファイル FILE_DATA を読み込む。そして、選択された関数により出生率と死亡率を計算し、推計表 $items に代入する。 次に、このデータを元に、毎年の年齢別人口を計算していく。 0 歳人口は、年齢毎に前年の女性人口と出生率を乗算し、男女半数ずつに分けて代入する。 1 歳以降の人口は、年齢毎に前年の男女別人口と男女別死亡率を乗算し、代入する。
0281: /** |
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考察 |
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出生率が一定で、死亡率が毎年 4‰減少(平均寿命が伸びる)する場合が、冒頭で紹介した国立社会保障・人口問題研究所の 4 割という値に近くなる。 ただ、国立社会保障・人口問題研究の推計では 50 年後の男性の平均寿命が 84 歳(現在 79 歳)、女性が 91 歳(現在 86 歳)となっており、いくらなんでも長生きし過ぎなのではないかと感じる。 そこで本プログラムでは、死亡率が毎年 4‰増加(平均寿命が縮む)というオプションを用意してみた。この場合、50~100 年後には高齢者比率が減少する。 本プログラムでは各年齢の死亡率が一律に減少/増加するような関数しか用意していないが、高齢者ほど死亡率が高くなるようにすると、高齢者比率の減少は早く訪れる。 出生率については、当たり前のことだが、いま急に増やすことができたとしても、その効果が現れるのは数十年後になる。死亡率や出生率を多少変化させたところで、40~50 年後に高齢者割合が極大になる事態は避けられない。 むしろ出生率を急に増やすと、一時的に生産年齢人口が低下するため、現役世代への負担が重くなるという事態に陥る。 |
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余談 |
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2012 年 2 月現在、社会保障と税の一体改革が国会の主な議題になっている。年金財政の試算を示すかどうかで、政府と野党の間で駆け引きが行われているが、この推計を元に、自力で年金財政や医療保険財政のシミュレーションを行うのも面白いだろう。 年金財政は、基礎年金勘定、国民年金勘定、厚生年金勘定に加え、各共済組合などの帳簿があるので、計算はかなり複雑になる。基礎数値は「厚生労働省年金局 年金財政ホームページ」が参考になる。 簡単に試算したところでは、団塊ジュニアが 65 歳以上になる 25 年後から財政が急激に悪化することが確認できた。 ただ、このまま婚姻率が上がらないと、3 号被保険者の数がそれほど増えない一方、出生率も極端に低下するだろうから、推計のブレ幅はかなり大きいと言える。 |
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参考サイト |
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2012年02月08日 作成/
2012年02月08日更新
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