中秋の名月は満月とは限らない

2007年9月25日 撮影
中秋の名月
撮影:Panasonic LUMIX DMC-FZ7 + 2.2×テレコンバータ,F5.0 1/320s ISO100
今夜は中秋の名月だが、満月ではない

旧暦の7月から9月までが秋であるが、文字通り、その真ん中の8月15日が「中秋」と呼ばれている。ちょうどその頃、月が一番見やすい高さにあり、しかも天気が良いので「中秋の名月」と呼ばれるようになった。
中秋の名月の大きな写真大きな写真
(1000×1000 ピクセル, 161 Kbyte)
このため、名月の日が満月とは限らない
さらに言えば、15日の夜だから十五夜ではあるが、十五夜は満月とは限らないのである。
写真をご覧になればわかるように、月の左上が欠けている。

新月から満月までは、約13.8~15.8日と幅がある。したがって、ちょうど新月になった瞬間が1日23時だとすると、満月の日は、最も遅い場合には17日と、十五夜より2日遅い日になる。
ちょうど今年がそのケースに当たる。今日が旧暦8月15日だが、今月の満月のタイミングは明後日、9月27日4時45分である。

無人月探査機「かぐや」

2007年(平成19年)9月14日、月の起源や環境などを探る日本の無人探査機「かぐや」の打ち上げが成功した。
かぐやは、約3トンの機体にX線や赤外線、ガンマ線のセンサーなど14種類の観測機器やハイビジョンカメラを搭載しており、JAXAによれば「アメリカのアポロ計画以来の本格的な月探査」とのこと。

中秋と仲秋

中秋‥‥旧暦8月15日のこと。
仲秋‥‥旧暦8月のこと。

字義通り解釈すると、「中秋の名月」は旧暦8月15日、つまり満月を指すが、「仲秋の名月」は旧暦8月であれば、満月だろうが三日月だろうが名月を指すということになる。
ただ、この用法には揺らぎがあり、たとえば広辞苑・第七版では両者を区別しているが、同じ広辞苑でも第四版や、大辞林・第三版では、中秋は仲秋と同じ意味で用いられることがあると書いてある。

参考サイト

中秋の名月 関連
(この項おわり)
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