タウシュベツ川橋梁は幻のコンクリートアーチ橋

2017年2月16日 撮影
タウシュベツ川橋梁
タウシュベツ川橋梁 (きょうりょう) (北海道河東郡上士幌町字ぬかびら源泉郷)は、かつて、国鉄士幌線 (しほろせん) の橋梁として、タウシュベツ川に架けられたものである。1937年(昭和12年)竣工。
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タウシュベツ川橋梁
冬期は写真のように、凍結した糠平湖 (ぬかびらこ) の分厚い氷を割るような形で一部が姿を現している。アーチに入り込んだ水が凍結し、キノコのように見える。これが災いし、橋梁の崩壊は時間の問題とされている。危険なため、橋上に立ち入ることはできない。
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塘平湖
ゴールデンウィークの頃になると、雪も溶け、糠平湖の水位が最も低くなり、橋梁全体が姿を現す。これ以降、水位が上がり、湖面に橋が映り込み、あたかもアーチが眼鏡のように円形に見えることから、眼鏡橋と呼ばれる。
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塘平湖
1955年(昭和30年)、発電用の糠平 (ぬかびら) ダムが建設され、人造湖・糠平湖ができて橋梁周辺が水没することになり、士幌線は湖を避けるように新線が建設された。このとき、橋梁場の線路は撤去されたが、コンクリート製の橋梁本体はそのまま残り、今日の姿となっている。
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士幌線は1987年(昭和62年)に廃止された。
2010年(平成22年)、旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群として、準鉄道記念物に指定された。

冬期は、スノーシューを履き、凍った糠平湖上を横断し、タウシュベツ川橋梁の近くにまで見に行くことができる。

2017年(平成29年)に入って複数箇所で崩落しているのがわかり、関係者によると、橋上部のつながりが見られるのは今年が最後かもしれないという。

交通アクセス

交通事故の多発などの理由から、タウシュベツ川橋梁までの林道は許可車両以外通行禁止となっている。NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターの有料ツアーを利用するか、十勝西部森林管理署東大雪支署に通行許可証をもらうこと。

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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