二十四節気・雑節

2025年1月1日 作成
二十四節気
二十四節気 (にじゅうしせっき) は、中国古代の暦法に基づき、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、それぞれを6つに分けたもの。立春から穀雨までが春、立夏から大暑までが夏、立秋から霜降までが秋、、立冬から大寒までが冬である。
太陽は1年かけて天球を1周する。太陽が天球を通る経路を黄道 (こうどう) と呼び、春分の日を0度として1周を360度と数える。15度(約15日)おきに1つの節気が置かれる。
春分や夏至など、季節の移ろいを示す節気が含まれ、農作業や暮らしの指針となる。日本では古くから取り入れられ、文化や行事に深く根付いている。節気は自然の変化を反映し、季節感を大切にする知恵として現代にも活用されている。

目次

節分

節分
【雑節】節分 (せつぶん) 雑節の1つで、本来は立春・立夏・立秋・立冬の前日を指すのですが、江戸時代以降では立春の前日(2月3日頃)のみが残りました。
季節の別れに忍び込む邪気を払う豆まきをしたり、近年では、恵方の方角を向いて恵方巻きを無言で食べる習慣があります。

立春

立春
【二十四節気】立春 (りっしゅん) は2月4日頃で、ここから春が始まります。1年のはじまり、二十四節気の最初にあたります。春を運んでくるように、春先に東方から吹いてくる風を@東風ruby (こちかぜ) と呼びます。
東風吹かば 匂ひをこせよ
梅の花 主なしとて 春な忘れそ
菅原道真が太宰府に左遷される前、京都の自宅の庭の梅の木を見て詠んだ歌です。

太陽黄経 315度。

雨水

雨水
【二十四節気】雨水 (うすい) は2月19日頃で、徐々に寒さの緩む日が増えてきます。降ってくるものも雪から雨に変わり始めることから、この名が付きました。積雪地域でも雪解けが始まります。微細な水滴が空中に浮遊し、春霞 (はるがすみ) となります。
春なれや名もなき山の薄霞 (うすがすみ) 
松尾芭蕉が、名もない山に薄くたなびいている霞を見て、春を感じている様子を歌ったものです。

太陽黄経 330度。

啓蟄

啓蟄
【二十四節気】啓蟄 (けいちつ) は3月5日頃で、暖かくなり地中で冬ごもりをしていた昆虫が地上に出てくる時季です。
故郷 (ふるさと) や どちらを見ても 山笑ふ
正岡子規が東京で結核と闘いながら歌ったものです。冬の眠りから覚め、芽吹き始めた華やかな山の様子を「山笑う」といい、春の季語になっています。

太陽黄経 345度。

春の彼岸

春の彼岸
【雑節】春の彼岸 (はるのひがん) の入りは3月18日頃。春分の日の前後3日間、合計7日間を指します。
古来から日本にある農作物や祖先への感謝する風習と、仏教の彼岸の考え方が結びつき、この時期に墓参する習慣ができました。

春分

春分
【二十四節気】春分 (しゅんぶん) は3月21日頃で、太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日です。春の節気の真ん中にあたり。春分の日の前後3日間、合計7日間を「春の彼岸」と呼びます。なお、春分の日は必ずしも春分とは限りません

太陽黄経 0度。

清明

清明
【二十四節気】清明 (せいめい) は4月5日頃で、春の穏やかな日差しを受けて、天地万物が清々しく、明るく見える時季です。生命力にあふれ、樹木も動物も活力がみなぎるように見えます。

太陽黄経 15度。

春の土用

春の土用
【雑節】春の土用は4月17日頃にはじまり(土用の入り)、立夏の前日に明けます。
土用の期間中は土公神 (どくしん) といわれる土を司る神の支配する時期と考えられ、土を動かす作業(土いじり、草むしり、基礎工事、穴掘り、井戸掘りなど)を忌む習慣があります。

春の土用の入りは太陽黄経 27度。

穀雨

穀雨
【二十四節気】穀雨 (こくう) は4月20日頃で、恵みの雨が降って多くの穀物を潤す時季であることから、この名が付きました。

太陽黄経 30度。

八十八夜

八十八夜
【雑節】八十八夜は立春から数えて88日目、5月2日頃です。

立夏

立夏
【二十四節気】立夏 (りっか) は5月5日頃で、ここから夏です。若葉が茂り、日差しも強くなるなど、夏の気配が感じられるようになります。

太陽黄経 45度。

小満

小満
【二十四節気】小満 (しょうまん) は5月21日頃で、太陽を浴びて草木が周囲に生い茂り、万物が活き活きと成長していく時季である。田植えが終わり、水田にやわらかな緑の早苗が揺れます。

太陽黄経 60度。

芒種

芒種
【二十四節気】芒種 (ぼうしゅ) は6月6日頃で、イネなど (のぎ) のある穀物の種をまく時季です。現代では梅雨に入る時季と重なりがちで、湿気の多さを感じ始めます。

太陽黄経 75度。

夏至

夏至
【二十四節気】夏至 (げし) は6月21日頃で、北半球では昼が最も長く、夜が最も短くなります。太陽の高さが1年で最も高くなるため、正午ころの影の長さが1年で最も短くなります。

太陽黄経 90度。

小暑

小暑
【二十四節気】小暑 (しょうしょ) は7月7日頃で、日に日に暑さが厳しくなっていく時季です。梅雨明けの時季でもあります。小暑と大暑の期間をあわせて「暑中」といい、相手の健康を気遣って、暑中見舞いを送る時季にあたります。

太陽黄経 105度。

夏の土用

夏の土用
【雑節】夏の土用は7月19日頃にはじまり(土用の入り)、立秋の前日に明けます。
土用の期間中の丑の日のことを「土用の丑の日」と呼びます。とくに夏の土用の丑の日はウナギを食べる習慣がありますが、これは、江戸時代に平賀源内が宣伝したものだと言われています。

夏の土用の入りは太陽黄経 117度。

大暑

大暑
【二十四節気】大暑 (たいしょ) は7月23日頃で、1年を通して最も暑さの厳しい時季です。

太陽黄経 120度。

立秋

立秋
【二十四節気】立秋 (りっしゅう) は8月8日頃で、ここから秋が始まるとされます。現代ではもっとも暑さの厳しい時季です。

太陽黄経 135度。

処暑

処暑
【二十四節気】処暑 (しょしょ) は8月23日頃で、だんだんと暑さが落ち着いて、収まってくる時季とされています。現代では、厳しい残暑が続く時季です。

太陽黄経 150度。

二百十日

二百十日
【雑節】二百十日は立春から数えて210日目、9月1日頃。台風の多い日もしくは風の強い日といわれます。

白露

白露
【二十四節気】白露 (はくろ) は9月8日頃で、秋の気配がだんだんと色濃くなっていく時季です。夜間や早朝は気温が下がり、草木の先や花に露がついて、白く光って見えることから、この名が付きました。

太陽黄経 165度。

秋の彼岸

秋の彼岸
【雑節】秋の彼岸 (あきのひがん) の入りは9月20日頃。秋分の日の前後3日間、合計7日間を指します。
古来から日本にある農作物や祖先への感謝する風習と、仏教の彼岸の考え方が結びつき、この時期に墓参する習慣ができました。

秋分

秋分
【二十四節気】秋分 (しゅうぶん) は9月23日頃で、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日。太陽は真東から出て、真西に沈みます。暑さ寒さも彼岸までという言葉があるように、気候も過ごしやすい日が多くなります。春分の日と同じで、秋分の日は必ずしも秋分とは限りません

太陽黄経 180度。

寒露

寒露
【二十四節気】寒露 (かんろ) は10月8日頃で、晩秋から初冬の冷たい露が降りる時季です。だんだん朝晩の冷え込みが強くなり、一日一日と深まる秋が感じられます。

太陽黄経 195度。

秋の土用

秋の土用
【雑節】秋の土用は10月20日頃にはじまり(土用の入り)、立冬の前日に明けます。

秋の土用の入りは太陽黄経 207度。

霜降

霜降
【二十四節気】霜降 (そうこう) は10月24日頃で、文字どおり霜が降りるようになる時季です。北海道や山間部などでは、実際に霜が降り始めます。

太陽黄経 210度。

立冬

立冬
【二十四節気】立冬 (りっとう) は11月7日頃で、ここから冬が始まります。冷たい北風(木枯らし)が吹いて冬を感じ始めます。

太陽黄経 225度。

小雪

小雪
【二十四節気】小雪 (しょうせつ) は11月22日頃で、北国や山沿いでは雪が降り始める時季です。空気がだんだんと冷たくなって冬本番への歩みを感じられます。

太陽黄経 240度。

大雪

大雪
【二十四節気】大雪 (たいせつ) は12月7日頃で、本格的な冬へと移り変わる時季で、次第に寒さが厳しくなります。雪の降る日が増え、積もる頃とされるが、現代では積雪のピークはもう少し先になります。

太陽黄経 255度。

冬至

冬至
【二十四節気】冬至 (とうじ) は12月21日頃で、北半球では、夜が最も長く、昼が最も短くなる日です。本格的な冬の寒さや厳しさが到来する時季です。

太陽黄経 270度。

小寒

小寒
【二十四節気】小寒 (しょうかん) は1月5日頃で、寒さがいっそう厳しくなるころ。小寒の初日を「寒の入り (かんのいり) 」といい、小寒と大寒をあわせた期間は「寒中」「寒の内」などと呼びます。

太陽黄経 285度。

冬の土用

冬の土用
【雑節】むかし、中国で陰陽五行説の5つの要素(木・火・土・金・水)を四季(春・夏・秋・冬)に対応させようとしました。そこで、春・夏・秋・冬の各々に木・火・土・金を1対1対応させ、各季節の最後の約18日に残った土を割り当てました。この約18日間を土用 (どよう) と呼びます。
冬の土用は1月17日頃にはじまり(土用の入り)、立春の前日(=節分)に明けます。

冬の土用の入りは太陽黄経 297度。

大寒

大寒
【二十四節気】大寒 (だいかん) は1月21日頃で、1年の中で寒さが最も厳しいころです。二十四節気の一番最後にあたります。

太陽黄経 300度。
(この項おわり)
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