太宰府天満宮で合格祈願

2008年7月27日 撮影
太宰府天満宮
太宰府天満宮(福岡県太宰府市宰府4丁目7番1号)は、菅原道真 (すがわらみちざね) (天神さま)を祀る神社で、京都の北野天満宮、山口の防府天満宮と合わせて「三天神」と呼ばれる。
道真は優れた学者であったことから、天神さまは「学問の神様」とされ、合格祈願のメッカとなっている。
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太宰府天満宮
現在の本殿は、1591年(天正19年)に小早川隆景が再建したもので、国指定重要文化財になっている。
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太宰府関連
西鉄太宰府駅-太宰府天満宮
西鉄「福岡駅」(天神)から西鉄天神大牟田線で南下、二日市で西鉄太宰府線に乗り換えると、すぐに終着駅「太宰府駅」に到着する。直通の太宰府行きだと、二日市でスイッチバックする。
駅を降りると、すぐに参道が続く。
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ウソのポスト-太宰府天満宮
駅前には石造りのポストがある。
ポストの上に乗っているのは、太宰府の神鳥であり、幸福を呼ぶという鳥「 (ウソ) 」である。

道真は宇多天皇の信任があつく、権勢をふるいつつあった藤原氏の牽制役として、学者としては異例の出世を遂げ、899年(昌泰2年)には右大臣にのぼりつめた。
ところが、901年(昌泰4年)、藤原時平らの陰謀によって、筑前国の大宰府に権帥として左遷された。そして903年(延喜3年)、無念のうちに死去した。
その遺骸を都まで送ろうとしたところ、牛車を曳いていた牛が動かなくなった。それはそこに留まりたいのだという道真の遺志によるものと考え、そこに墓が作られた。905年(延喜5年)には墓所に廟が建てられた。これが太宰府天満宮の始まりである。
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太宰府天満宮
道真が亡くなった後、平安京では天変が相次いだ。
908年(延喜8年)には、菅原道真の無実を醍醐天皇に訴えにきた宇多上皇を皇居に入れずに邪魔した藤原菅根が変死。909年(延喜9年)には陰謀の首謀者である時平が、わずか39歳で死去。京都は、910年(延喜10年)からは毎年のように洪水や大火事に見舞われた。
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太宰府天満宮
930年(延長8年)には、清涼殿に落雷があり、大納言藤原清貫と右中弁平希世ら、数人が雷に撃たれて死亡。醍醐天皇はショックを受けて病に伏、3ヶ月後に死去した。
このことから、道真の祟りが雷神であるとする「天神説」が生まれた。
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これを鎮めるために、959年(天徳3年)、京都に造営されたのが北野天満宮である。

道真は梅を愛した。
太宰府に左遷される前、京都の自宅の庭の梅の木を見て
東風 (こち) 吹かば 匂ひをこせよ
梅の花 主なしとて 春な忘れそ
と和歌を詠んだ。
すると、その梅が大宰府にまで飛んできたという。
梅の花-太宰府天満宮
このことから、太宰府天満宮の社紋は梅の花となっている。
また、参道の土産物屋には名物の「梅ヶ枝餅」が並ぶ。

おみくじをひいたところ、道真の和歌が添えてあった。粋である。
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梅ヶ枝餅関連

だざいふ遊園地

天満宮の境内に奥に、だざいふ遊園地がある。敷地面積は約3万平方メートルで、天満宮から借りている。
メリーゴーラウンド、ゴーカート、硬貨を入れるとパンダや犬の乗り物が動くメロディペットなど、絶叫系のアトラクションはないが、小さな子どもを連れた家族には人気だ。

福岡で1948年(昭和23年)に開催された第3回国体で相撲場ができた。1952年(昭和27年)、天満宮の「一千五十年大祭」に合わせ、相撲場に、遊具を集めた児童遊園「子供天国」と動物園が約2カ月間限定で相撲場の前に設置された。そして、1957年(昭和32年)10月、西鉄の協力を得て遊園地が完成したという。

太宰府天満宮の宮司、味酒 (みさけ) 信良さん(63)は、「天神様は本来、子どもの神様。神社を『出会いの場』と言っていた父は、神様の近くで子どもが遊んで育つのを、良いことだと考えたと思います」と語る。
娯楽の多様化や少子化で、年間入園者は1974年(昭和49年)の61万人をピークに減り、2016年(平成28年)は12万人になってしまった。それでも信良さんは、「運営は大変だが、小さい子とおじいちゃんおばあちゃんが一緒に遊べる場を残したい」という。

交通アクセス

【鉄道】
  • 西鉄「太宰府駅」から徒歩約10分

近隣の情報

(この項おわり)
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