Webブラウザ「Mozilla Firefox」には数多くのアドオンがある

2005年2月 入手
Mozilla Firefox
無償のWebブラウザ Mozilla Firefox(モジラ・ファイアフォックス)を使い始めた。

常用している Sleipnir に不満があったわけではなく、Firefoxでもぱふぅ家のホームページが正常に表示されているかどうかチェックするためにインストールした。

目次

主要機能・動作環境

項目 仕様
HTML5対応 Sync機能:ブックマーク、履歴、パスワード、開いているタブの情報を複数のパソコンでスマートフォンで共有できる無料サービス
パスワードマネージャ サイトに初めてログインする際、ダイアログの代わりにシンプルな通知バーでパスワードを記憶するかどうか選択。記憶されたパスワードは次回以降自動的に入力される。
プライベートブラウジング 閲覧履歴が残らないようにする機能。
アドオン 5千種類以上のアドオンが用意されている。
価格 無償
動作環境
※いずれもFirefox 116以降
Windows 10 以降 (32ビット / 64ビット),1GHzより速いCPUもしくはSoC+RAM 1GMB以上(32ビット), 2GB以上(64ビット)+HDD 500Mバイト以上
maxOS 10.15以降,Intel x86またはApple silicon+RAM 512MB以上+HDD 200Mバイト以上
GNU/Linux glibc 2.17 以上, GTK+ 3.14 以上, libdbus-glib 0.6.0以上, libglib 2.42以上, libstdc++ 4.8.1 以上,X.Org 1.0 以上,DBus 1.0 以上,NetworkManager 0.7 以上,PulseAudio
Android 5.0 以上
iOS 8.2以上
メーカー mozilla
公式サイト https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/
最新バージョン 133.0(2024年11月26日)

Firefox 133

Mozillaは2024年(令和6年)11月26日に、Firefox 133 をリリースした。

新しいトラッキング防止機能として、バウンストラッキング保護が追加になった。リダイレクト動作に基づいてバウンストラッカーを検出し、Cookieやサイトデータを削除してユーザーをトラッキングから保護する。
Windows版Firefoxでは、MicrosoftのDRM技術である「Microsoft PlayReady」を用いて暗号化メディアを再生できるようになった。また、GPUアクセラレーションによる「Canvas2D」がデフォルトで有効になり。パフォーマンスが向上した。
Windows版FirefoxとmacOS版Firefoxで広域色の表現が可能な「Wide Color Gamut WebGL」をサポートした。

Windows版Firefoxで、MicrosoftのDRM技術である「Microsoft PlayReady」を用いて暗号化メディアを再生できるようになりました。
Windows版FirefoxとmacOS版Firefoxで広域色の表現が可能な「Wide Color Gamut WebGL」をサポートした。

CVEベースで危険度レベルが2番目に高い「High」2件を含む17件の脆弱性に対処した。
あわせて脆弱性を解消した延長サポート版 Firefox ESR 128.5Firefox ESR 115.18 を提供している。

Firefox 132

Mozillaは2024年(令和6年)10月29日に、Firefox 132 をリリースした。

Firefox 126 で追加した「サイト追跡を除いたリンクをコピー」を改良し、リンクを追跡パラメータを除いた状態でコピーしたり、リンク内に既知のパラメータが含まれていない場合、「サイト追跡を除いたリンクをコピー」がグレーアウトするようになった。
強化型トラッキング防止機能のモードを「厳格」に設定した際にサードパーティーCookieへのアクセスがブロックされるようになった。

Windows版Firefoxで、MicrosoftのDRM技術である「Microsoft PlayReady」を用いて暗号化メディアを再生できるようになりました。
Windows版FirefoxとmacOS版Firefoxで広域色の表現が可能な「Wide Color Gamut WebGL」をサポートした。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」3件を含む12件の脆弱性に対処した。

Firefox 131

Mozillaは2024年(令和6年)10月1日に、Firefox 131 をリリースした。

バックグラウンドタブにマウスを移動すると、タブプレビューが表示されるようになった。わざわざタブを切り替えなくても内容をチェックできるため、目的のタブを見つけやすくなる。
また、Webサイトに位置情報などへアクセスする権限を与える際、許可が一時的となった。アドレスバーの設定パネルで[一時的な許可]ラベルを取り除かない限り、与えた許可は1時間後またはタブが閉じらると取り消される。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」7件を含む13件の脆弱性に対処した。

Firefox 130

Mozillaは2024年(令和6年)9月3日に、Firefox 130 をリリースした。

実験的な機能を試せる Firefox Labs にAIチャットボットなどが追加された。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」3件を含む10件の脆弱性に対処した。

Firefox 129

Mozillaは2024年(令和6年)8月6日に、Firefox 129 をリリースした。

リーダービューのカスタマイズ性が向上したほか、別のタブにカーソルを乗せるとプレビューを表示する機能を追加した。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」11件を含む14件の脆弱性に対処した。

Firefox 128

Mozillaは2024年(令和6年)7月9日に、Firefox 128をリリースした。

ユーザーデータをクリアするため、新たなダイアログが追加された。カテゴリごとに表示され、選択した時間範囲に対応するデータ量なども表示される。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」4件を含む16件の脆弱性に対処した。

Firefox 127

Mozillaは2024年(令和6年)6月11日に、Firefox 127をリリースした。

Windows起動時に自動的にFirefoxも起動するオプションを追加した。
タブバーの「すべてのタブを一覧表示」、もしくはタブのコンテキストメニューから重複するタブを閉じられるようになった。
WindowsおよびmacOSでシステムパスワードや指紋認証/顔認証/音声認証が設定されている場合、about:loginsでアクセスできるFirefox Password Managerに保存されたパスワードにアクセスする場合にそれらが必要になった。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」4件を含む15件の脆弱性に対処した。

Firefox 126

Mozillaは2024年(令和6年)5月14日に、Firefox 126をリリースした。

URLをコピーする際に追跡パラメーターを削除することが可能になった。ネストされたURLからパラメーターを削除できるようになり、300以上のトラッキングパラメーターにも追加対応しているという。
gzipやbrotliに代わり、より効率良く圧縮を行える Zstandard 圧縮をサポートした。すでに Facebookなどで多用されており、より低負荷でより高い圧縮レベルを実現できる。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」2件を含む16件の脆弱性に対処した。

Firefox 125

Mozillaは2024年(令和6年)4月16日に、Firefox 125をリリースした。

内蔵のPDFビューアにおいて、テキストの強調表示に対応した。
Firefox Viewの「開いているタブ」において、タブのピン止めが表示されたり、タブインジケーターが追加されて再生中のメディアを素早くミュート・ミュート解除したりすることが可能になった。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」9件を含む15件の脆弱性に対処した。

Firefox 124

Mozillaは2024年(令和6年)3月19日に、Firefox 124をリリースした。

Firefox Viewで開いているタブを「最近表示した順」「タブの並び順」で並び替えられるようになった。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」5件を含む12件の脆弱性に対処した。

Firefox 123

Mozillaは2024年(令和6年)2月20日に、Firefox 123をリリースした。

Firefox View に検索機能を統合し、最近閲覧したタブ、開いているタブ、最近閉じたタブ、他のデバイスからのタブ、閲覧履歴といった各セクションに検索ボックスが追加され、キーワードで検索できるようになった。
また、Firefox で閲覧すると動作しなかったり表示が崩れるWebサイトを報告する Web 互換性報告ツールが搭載された。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」4件を含む12件の脆弱性に対処した。

Firefox 122

Mozillaは2024年(令和6年)1月23日に、Firefox 122をリリースした。

検索エンジンから提供された検索候補に画像と説明が表示されるようになった。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」5件を含む15件の脆弱性に対処した。

Firefox 121

Mozillaは2023年(令和5年)12月19日に、Firefox 121をリリースした。

設定の「一般」タブにある「ブラウジング」の項目において、「常にリンクに下線を付ける」というオプションを追加した。有効化することで全てのリンクに下線が付与され、リンク部分が分かりやすくなる。
PDFビューワーにはフローティングボタンを追加した。PDFドキュメントに追加された図面、テキスト、画像の削除が簡単になる。
Windows版Firefoxの「about:support」画面において、AV1 のハードウェアデコードを有効にするための拡張機能が案内されるようになった。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」5件を含む18件の脆弱性に対処した。

Firefox 120

Mozillaは2023年(令和5年)11月21日に、Firefox 120をリリースした。

プライバシー保護を目的とした機能強化を行った。
まず、リンクの右クリックメニューに[サイト追跡を除いたリンクをコピー]というコマンドが追加された。URLをクリップボードにコピーする際、末尾にときどき含まれているトラッキングコードを除去することが可能で、プライバシー保護だけでなく、シンプルなリンクを得たい場合にも役立つ。
次に、Global Privacy Control(GCP)の設定オプションが導入された。既定では無効で、有効化するとWebサイトを閲覧したときに得られた情報を販売または共有しないようWebサイトへ自動的に通知する。
さらに、プライベートウィンドウと強化型トラッキング保護(ETP)の厳格モードで Canvas API に対するフィンガープリンティング保護を強化。ドイツユーザーを対象に、Cookieの自動拒否や不要なURLクエリパラメーターの削除を有効化しているという。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」6件を含む10件の脆弱性に対処した。

Firefox 119

Mozillaは2023年(令和5年)10月24日に、Firefox 119をリリースした。

過去のタブや他端末のタブを一覧する Firefox View を更新し、現在開かれているすべてのウィンドウ、すべてのタブを追加で表示できるようなった。また、閲覧履歴が一覧表示できるようになり、日付順やサイト順に並べ替えられるようになった。
開いているタブや最近閉じたタブ、他の端末で表示中のタブを一覧できる画面を追加したPDF編集機能で、画像に説明(代替テキスト)を加えられるようになった。装飾として加えられている意味のない画像の場合は、装飾画像としてマークすることもできる。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」3件を含む11件の脆弱性に対処した。

Firefox 118

Mozillaは2023年(令和5年)9月26日に、Firefox 118をリリースした。

ローカルで処理が完結するWebページの翻訳機能が導入された。何を翻訳しているのかが外部に漏れることはないが、デメリットとして翻訳のためのコードとデータをすべてローカルで持っておかなければならない点が挙げられる。対応言語が少ないのもき課題で、今のところ日本語を扱うことはできない。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」6件を含む9件の脆弱性に対処した。

Firefox 117

Mozillaは2023年(令和5年)8月29日に、Firefox 117をリリースした。

クレジットカードの自動入力のサポートが、IT、ES、AT、BEおよびPLロケールに拡張した。
「YouTube」動画リストでスクリーンリーダーを利用した際のスクロールを改善した。
macOS環境で「about:preferences」からリンクのタブ化を制御できるようにした。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」4件を含む13件の脆弱性に対処した。

Firefox 116

Mozillaは2023年(令和5年)8月1日に、Firefox 116をリリースした。

サイトを閲覧中でもブックマークや履歴、同期タブにアクセスしやすくなるサイドバーが登場したほか、ムービーをピクチャーインピクチャーで再生している際に音量調整が可能になっていたり、「閉じたタブを開く」ショートカットで閉じたウィンドウも開けるようになったりするなど利便性が向上した、

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」9件を含む11件の脆弱性に対処した

Firefox 115

Mozillaは2023年(令和5年)7月4日に、Firefox 115をリリースした。

タブマネージャーに閉じるボタンを追加した。
セキュリティ上の理由により、特定のウェブサイトにおいてMozillaが監視している拡張機能のみが利用可能になった。
また、Windows 7、Windows 8、macOS 10.12、10.13、10.14をサポートする最後のバージョンとなる。

Mozillaの基準で危険度レベルが2番目の「High」4件を含む13件の脆弱性に対処した

Firefox 114

Mozillaは2023年(令和5年)6月6日に、Firefox 114をリリースした。

ブックマークや閲覧履歴を検索できるようになった。
また、「DNS over HTTPS」の除外リストを管理するためのUIが追加。設定ページの[プライバシーとセキュリティ]セクション(about:preferences#privacy)で編集で

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」3件を含む4件の脆弱性に対処した

Firefox 113

Mozillaは2023年(令和5年)5月9日に、Firefox 113をリリースした。

ビデオコンテンツをポップアップ再生できるピクチャーインピクチャーを強化し、5秒間の巻き戻し・早送りや再生時間の確認、フルスクリーンモードへの切り替えが簡単に行えるようになった。
また、再設計されたアクセシビリティエンジンが導入され、スクリーンリーダーをはじめとするアクセシビリティソフトを利用する際のパフォーマンスや応答性、安定性が大幅に改善された。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」5件を含む13件の脆弱性に対処した

Firefox 112

Mozillaは2023年(令和5年)4月11日に、Firefox 112をリリースした。

パスワードの入力欄を右クリックし、「パスワードを開示」をクリックすると隠されていたパスワードを確認できるようになった。
リストビューにおいて、マウスの中ボタンでクリックすることでタブを閉じる操作が可能になった。
強化型トラッキング防止機能の設定を「厳格」にしていると、URLから自動でトラッキング用のパラメーターを取り除くようになった。
ソフトウェアデコードされたムービーのオーバーレイを有効化し、ムービーのダウンスケーリングの質が良くなり、GPUの使用率も減少した。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」10件を含む22件の脆弱性に対処した

Firefox 111

Mozillaは2023年(令和5年)3月14日に、Firefox 111をリリースした。

Windowsネイティブの通知が有効化され、Webサイトからの通知がOSのトーストとして表示されるようになった。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」2件を含む19件の脆弱性に対処した

Firefox 110

Mozillaは 2023年(令和5年)2月14日に、Firefox 110をリリースした。

ChromeやEdgeだけでなく、Opera・Opera GX・Vivaldiからの乗り換えもサポートし、ブックマーク、履歴、パスワードのインポートが可能となった。
Windows版ではGPUサンドボックスが有効になった。万が一GPUプロセスが攻撃を受けて乗っ取られても、他のプロセスへの影響を封じ込めることが可能だ。
Windows版にサードパーティーモジュールによるインジェクションをブロックする仕組みが導入され、「Firefox」に機能を追加したり、カスタマイズするタイプのアプリが「Firefox」をクラッシュさせたり、望ましくない動作を行う場合に活用できる。
パフォーマンス面では、Windows 10/11環境で非Intel GPUによるハードウェアデコードされたビデオのオーバーレイがサポートされた。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」10件を含む19件の脆弱性に対処した

Firefox 109

Mozillaは 2023年(令和5年)1月17日に、Firefox 109をリリースした。

Manifest V3」拡張機能のサポートがデフォルトで有効化された。
Manifest V3」(MV3)は新しい拡張機能の仕様で、APIの簡素化と統合、セキュリティとプライバシー保護の強化、モバイルプラットフォームへの対応改善などのメリットがある(旧仕様「MV2」も当面の間サポートされる)。
「MV3」は「Firefox」だけでなく、「Google Chrome」や「Microsoft Edge」などでもサポートされる。しかし、「Chrome」や「Edge」の仕様では広告ブロッカーなどの一部拡張機能の動作が制限される懸念があるため、「Firefox」独自の仕様が盛り込まれている。
「MV3」への対応に伴い、「Unified Extensions」と呼ばれる新しいユーザーインターフェイスが導入されている。これはツールボタンのポップアップから簡単に閲覧サイトに対する「MV3」拡張機能のアクセス権を確認・変更(許可・取り消し)できるようにするもの。「MV2」に準拠する拡張機能もここにリストアップされるが、アクセス権の変更までは行えない。

Windows版のメディア再生ユーティリティのプロセスで「Arbitrary Code Guard」(ACG)が有効化された。「ACG」は「Microsoft Edge」のセキュリティ強化モード(enhanced security mode)などでも採用されているエクスプロイト保護で、任意コードの実行を防止するタイプの脆弱性からシステムを守ることが可能。Windows ユーザーのセキュリティが大きく向上する。

Firefox View」が改善。日時を入力するピッカーがキーボードだけで操作できるようになり、スクリーンリーダーユーザーからも利用しやすくなった。スペイン語(es-ES/es-AR)ロケールでは、「Firefox」ビルドにスペルチェッカー辞書が追加された。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」4件を含む10件の脆弱性に対処した。

Firefox 108

Mozillaは 2022年(令和4年)12月13日に、Firefox 108をリリースした。

Windows 11 バージョン 22H2(2022 Update)で導入された効率モード(efficiency mode)をサポートする。バックグラウンドタブが利用するリソースが自動で制限されるようになっており、システム全体のレスポンス向上、バッテリー持続時間の改善が期待できる。
[Shift]+[ESC]キーで[プロセスマネージャー:blue(about:processes)へアクセスできるようになった。それぞれのFirefoxプロセスが消費するリソース(CPU使用率やメモリ利用量)を手軽に確認できる。
JavaScriptの Import Maps が初期状態で有効化され、利用するパッケージを「<script type="importmap">」に記述し、オンデマンドで読み込めるようになった。また、負荷がかかっているときのフレームスケジューリングも改善。ベンチマークテスト「MotionMark」のスコアが大幅に向上しているという。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」4件を含む8件の脆弱性に対処した。

Firefox 107

Mozillaは 2022年(令和4年)11月15日に、Firefox 107をリリースした。

Firefox 104 でリリースされたパフォーマンス分析ツール「Firefox Profiler」の電力分析が、Intel CPUを搭載したLinuxとMacでサポートされた。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」8件を含む19件の脆弱性に対処した。

Firefox 106

Mozillaは 2022年(令和4年)9月20日に、Firefox 106をリリースした。

新機能「Firefox View」をリリースした。タブバー左端にピン留め(固定表示)され、開くと最近閉じたタブが一覧表示される。以前読んでいたコンテンツの続きを楽しんだり、前日の作業へすぐに戻ることができる。
また、「Firefox アカウント」の同期機能を有効化すれば、他のデバイスで開いていたタブも一覧可能だ。たとえば出先のスマートフォンで気になっていたコンテンツを、自宅のデスクトップPCでじっくり楽しみたい場合などに役立つ。

PDFビューワーでテキストの書き込み、フリーハンド注釈、署名の追加といった簡単な編集機能がサポートされた。Windows環境では「Firefox」を既定のWebブラウザーにすることで、システム既定のPDFアプリとしても機能する。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」2件を含む6件の脆弱性に対処した。

Firefox 105

Mozillaは 2022年(令和4年)9月20日に、Firefox 105をリリースした。

印刷プレビューダイアログに現在のページだけを印刷するオプションが追加されたほか、Windows版のタッチジェスチャーが拡充され、2本指によるスワイプで履歴の戻る・進むが行えるようになった。
その他、Linuxでのメモリ消費量が改善し、Windowsでは堅牢性が向上、macOSでは操作性が向上した。また、巨大リストの検索効率は2倍向上した。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」3件を含む7件の脆弱性に対処した。

Firefox 104

2022年(令和4年)8月23日、Firefox 104がリリースされた。

ウェブ開発ツールに内蔵されている Firefox Profiler([パフォーマンス]タブ)が強化され、Windows 11とApple M1環境でWebサイトの消費電力を分析できるようになった。また、UI自体も省電力化が図られた。
ピクチャー・イン・ピクチャーが改善され、Disney+ で字幕が表示されるようになったほか、CSSの scroll-snap-stop プロパティ対応が強化されている。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」4件を含む6件の脆弱性に対処した。

Firefox 103

2022年(令和4年)7月26日、Firefox 103がリリースされた。

UIが改良され、キーボードの「Tab」キー・「Shift+Tab」キー・矢印キーなどを使用してツールバーのボタンにアクセスできるようになった。また、Firefoxの内蔵PDFビューアーでPDFフォームを開いた際、必須入力フィールドが強調表示されるようになった。
Firefox 102 で実装されたストリーミングサービス利用時のPicture-in-Picture(PiP)機能について、字幕のフォントサイズをPiP画面上で直接変更できるようになりました。また、高リフレッシュレートモニター(120Hz以上)で表示する際のパフォーマンスが向上した。
証明書のSHA-1署名がサポート外になった。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」2件を含む8件の脆弱性に対処した。

Firefox 102

2022年(令和4年)6月28日、Firefox 102 がリリースされた。

強化型トラッキング防止機能(ETP)の「厳格」モードで、Webサイトをナビゲートするときのクエリパラメータの追跡を軽減する機能を追加した。[設定]→[プライバシーとセキュリティ]の「強化型トラッキング防止機能」を初期設定の「標準」から「厳格(R)」に切り替えると、この機能が使える。
この設定にするとMetaやHubSpotなどがユーザー追跡に利用しているトラッキングに必要なクエリパラメータがURLから除去される。
ただし、この設定にすると、一部のウェブサイトが表示されないか正しく動作しない可能性がある。また、プライベートモードではこの機能は無効だ。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」4件を含む19件の脆弱性に対処した。

Firefox 101

2022年(令和4年)5月31日、Firefox 101 がリリースされた。

ビデオ会議での使用を想定し、ユーザーが必要とするだけの数のマイクを同時に使用できるようになった。
ダウンロード完了時のアクションが定義されていないすべてのMIMEタイプに対して、カスタムアクションを割り当てられるようになった。
prefers-contrastメディアクエリーをサポートするようになった。ユーザーがウェブコンテンツをどのようなコントラストで表示するように要求したかをサイト側で検出できるようになるので、ウェブコンテンツの可読性向上に役立つことが期待される。
開発者向けにインスペクターパネルが改良された。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」8件を含む13件の脆弱性に対処した。

Firefox 100

2022年(令和4年)5月3日、Firefox 100 がリリースされた。
Google Chromeに次いでバージョンが3桁になり、UA(ユーザーエージェント)を正しく使っていないWebサイトに影響が出る可能性があるとして、GoogleとMozillaは対策を呼び掛けてきた。
デスクトップ版のピクチャーインピクチャーモードで字幕表示に対応した(YouTube、プライム・ビデオ、Netflix)。OSの設定言語と異なる言語を選択できる機能を追加した。Mac版ではHDR動画をサポート、LinuxとWindows 11版ではスクロールバーを表示しない設定をデフォルトにする変更などが行われた。

Firefox 99

2022年(令和4年)4月5日、Firefox 99 がリリースされた。

リーダービューの読み上げ機能が[N]キーで簡単にON/OFFできるようになった。
リーダービューは記事のヘッダーやサイドバーといった要素を取り除き、本文だけを読みやすく表示するモードで、フォントや行間、背景色の調整なども可能。アドレスバーにアイコンが表示されている場合に、クリックすることで有効化できる。
また、PDFビューワーの検索機能が強化された。

Linux版でサンドボックスを強化。Webコンテンツにさらされたプロセスは「X Window system」(X11)にアクセスできなくなり、万が一プロセスが乗っ取られても、「X11」にまで影響が及ぶことはなくなった。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」3件を含む11件の脆弱性に対処した。

Firefox 98

2022年(令和4年)3月8日、Firefox 98 がリリースされた。

自動ダウンロード機能が追加になった。ダウンロードしたファイルは従来のように一時フォルダーではなく、直接ダウンロードフォルダーに保存される。また、ダウンロード中のファイルはダウンロードパネルでクリックし、実行することが可能。ダウンロードが完了し次第、Firefoxはそのファイルを実行するため、わざわざ完了を待つ必要はない。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」4件を含む7件の脆弱性に対処した。

Firefox 97

2022年(令和4年)2月8日、Firefox 97 がリリースされた。

Windows 11環境でスクロールバーのスタイルが変更された。
[#Firefox94:title=Firefox 94 から実施されていたカラーテーマの提供は終了する。すでに利用している場合はそのまま使い続けることができるが、新たに入手することはできなくなる。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」4件を含む12件の脆弱性に対処した。

Firefox 96

2022年(令和4年)1月11日、Firefox 96 がリリースされた。

メインスレッドの負荷が大幅に削減されたほか、ノイズ抑制や音声レベルの自動調整が改善された。エコーキャンセラーも強化されており、リモート会議で効果が期待できる。
セキュリティ強化の一環としてCookieの取り扱いを改善し、「Cookie Policy: Same-Site=lax」が初期状態となった。クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)攻撃の脅威低減が期待される。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」9件を含む14件の脆弱性に対処した。

Firefox 95

2021年(令和3年)12月7日、Firefox 95 がリリースされた。

あらたなサンドボックス技術「RLBox」を有効化した。これは、サイドチャネル攻撃対策のサイト分離機能や、サードパーティ製モジュールの脆弱性などから保護する。
RLBoxは、サードパーティ製モジュールのコードを「WebAssembly」にコンパイルし、さらにネイティブコードにコンパイルする工程を経ることで、域外メモリへのアクセスなど潜在する脆弱性を排除するしくみ。従来のプロセスベースのサンドボックスでは対応できなかった脆弱性に対応できるとしている。

ピクチャインピクチャの切り替えボタンの位置を左右で変更できるようになった。切り替えボタンからコンテキストメニューを表示し、「ピクチャインピクチャの切り替えボタンを左(右)側に移動」を選択する。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」6件を含む13件の脆弱性に対処した。

Firefox 94

2021年(令和3年)11月2日、Firefox 94 がリリースされた。

Colorwaysという新しいカラーテーマ機能を追加。モバイル版のホーム画面を刷新した。
Abstract、Cheers、Foto、Lush、Graffiti、Elementalという6つのColorwaysが用意されており、それぞれソフト、バランス、ボールドを選択できる。

WEB分離ソリューション「Site Isolation」が有効になり、Spectreのようなサイドチャネル攻撃からFirefoxユーザーを保護する。

Windows版で、ユーザーの作業を中断させることがあるアップデートを促すプロンプト表示を廃止し、バックグラウンドエージェントがアップデートをダウンロードしてインストールするように変更。また、Windows 11のスナップレイアウトに対応した。
macOS版は、ビデオのフルスクリーン再生時にmacOS Montereyの新機能である低電力モードを使用する。
Linux版はWebGLのパフォーマンスが向上し、多くのケースで消費電力が減少する。
モバイル版(Android、iOS)の新しいホーム画面は、Webブラウジングの継続性を重視したものになった。最後に開いていたタブや保存したブックマーク、最近の検索などにホーム画面から素早くアクセスできる。Android版には、開いたまま14日間訪れていないタブを“inactive"状態に分類してタブを整理する機能と、Pocketのフィードをトピックで絞り込んで閲覧できる機能が追加された。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」6件を含む13件の脆弱性に対処した。

Firefox 93

2021年(令和3年)10月5日、Firefox 93 がリリースされた。

新しい画像フォーマット AVIF をサポートした。ロイヤリティフリーな動画コーデック AV1 がベースで、透過などのモダンな機能をサポートしつつも既存のフォーマットと比較してファイルサイズが抑えられており。データ転送量の抑制が期待できる。

HTTPのレスポンスヘッダーとして HTTPS RR が使われている場合に、自動でHTTPSへアップグレードできるようになっている。JavaScriptのメモリ管理を再構築してパフォーマンスを向上させる取り組みも継続的に行われている。
PDFビューワー機能が強化され、一部の政府機関や銀行で導入が進んでいるXMLをベースとしたPDFフォーム XFA(XML Forms Architecture)がサポートされた。
Windows環境では、アクティブではないタブを自動的にアンロードする機能 Tab Unloading が追加された。

セキュリティ面では、SmartBlock 3.0HTTPリファラー保護 が導入された。また、安全でない接続からのダウンロードが既定でブロックされるようになった。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」4件を含む7件の脆弱性に対処した。

Firefox 92

2021年(令和3年)9月7日、Firefox 92 がリリースされた。

多くのシステムでフルレンジカラーでの動画再生がサポートされた。
また、HTTPのレスポンスヘッダーとして「HTTPS RR」が使われている場合に、自動でHTTPSへアップグレードできるようになっている。JavaScriptのメモリ管理を再構築してパフォーマンスを向上させる取り組みも継続的に行われている。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」3件を含む5件の脆弱性に対処した。

Firefox 91

2021年(令和3年)8月10日、Firefox 91 がリリースされた。

Firefox 86で導入された Total Cookie Protection をベースにした Enhanced Cookie Clearing が実装され、より徹底したCookieの削除を行い、追跡を防止する。
プライベートブラウジングモードでは HTTPS by Default ポリシーが有効化される。WebページでHTTP接続のリンクをクリックしたり、アドレスバーでHTTP接続のURLを入力すると、Firefoxはまず接続先のサイトがHTTPS接続に対応しているかどうかを確認し、可能であれば暗号化されたHTTPS接続への切り替え(フォールバック)を行う。WebサイトがHTTPS接続に対応していない場合は、そのままHTTPで接続され、アドレスバーに警告アイコンが表示される。
また、Windows シングルサインオンを使った職場や学校のアカウントへのログインに対応した。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」8件を含む11件の脆弱性に対処した。

Firefox 90

2021年(令和3年)7月13日、Firefox 90 がリリースされた。

Windows版では、バックグラウンドアップデート機能が導入され、Firefoxを起動していなくても、自動でアップデートできるようになった。
新しいセキュリティ機能として SmartBlock 2.0 が追加された。これは「強化型トラッキング防止機能」(ETP)の「厳格」モードと「プライベートウィンドウ」で利用されているる高度なトラッカーブロック機能をアップデートしたものだ。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」5件を含む9件の脆弱性に対処した。

Firefox 89

Firefox 89
2021年(令和3年)6月1日、Firefox 89 がリリースされた。

上図のように、デザインがシンプルになった。
アイコンとフォントが変わり、ツールバーとメニューも整理された。また、タブがツールバーの上に浮かぶようなデザインになり、大きくなった。
iOS版、Android版もそれぞれデザインが変わっている。

Total Cookie Protection 機能が常時有効状態になった。WebサイトがCookieを保存するたびに、Firefoxはそれを独自のCookie jarにロックすることで、他のWebサイトと共有できないようにしているという。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」2件を含む9件の脆弱性に対処した。

Firefox 88

2021年(令和3年)4月15日、Firefox 88 がリリースされた。

PDFファイルに埋め込まれたJavaScriptがサポートされ、入力が正しいかどうかを検証する処理など、スクリプトで実現されていた機能がFirefoxのPDFフォームで利用できるようになった。

window.name プロパティを悪用したプライバシー侵害を防止する機能が搭載された。window.name はJavaScriptでウィンドウの名前を取得・設定するためのプロパティだが、ユーザーの個人情報をクロスオリジン(ドメインをまたいで)受け渡しするのに利用されることがあったという。

FTPサポートが無効化された。Firefox 90 では、FTP機能そのものが削除される予定だ。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」5件を含む13件の脆弱性に対処した。

Firefox 87

2021年(令和3年)3月23日、Firefox 87 がリリースされた。

追跡スクリプトをブロックした際にページが壊れることを防止する SmartBlock 機能が導入された。また、追跡スクリプトをブロックすることでページの読み込み速度も向上しているという。
別のサイトに移動する際に、リファラとしてパスやクエリなどの情報が送信されないようになり、移動先のサイトでは「どのドメインから移動してきたのか」という情報しか手に入らないようになった。

この他、ページ内検索機能が強化されたり、ヘルプメニューがシンプルになるなど、使い勝手を向上させている。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」3件を含む9件の脆弱性に対処した。

Firefox 86

2021年(令和3年)2月23日、Firefox 86 がリリースされた。

強化型トラッキング防止機能(ETP)の厳格モードに Total Cookie Protection が導入された。CookieをWebサイトごとに分離して記録することで、Webサイトをまたいだ(クロスサイト)ユーザー追跡を難しくしようとするプライバシー保護技術だ。Firefox 85 のSupercookieブロックに続く、ユーザー保護の一環。

この他、ピクチャインピクチャの複数配置をサポートし、印刷機能を使いやすくした。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」5 件を含む12件の脆弱性に対処した。

Firefox 85

2021年(令和3年)1月26日、Firefox 85 がリリースされた。

Supercookie と呼ばれるユーザーの追跡技術をブロックできるようになった。
Adobe Flash Player のサポートが完全に廃止された。

ブックマーク機能が改善。従来は保存先が常に「他のブックマーク」へ設定されていたが、Firefox 85 以降は前回保存した場所を記憶し、既定ではそこへ保存するようになる。“「ブックマークツールバー」を保存先に選択した場合は、ツールバーが自動で展開するようになったのも気が利いている。また、パスワードマネージャーでは保存されたログイン情報をすべて削除するコマンドが追加された。

CVEベースで危険度レベルが2番目の「High」5件を含む13件の脆弱性に対処した。

Firefox 84

2020年(令和2年)12月15日、Firefox 84 がリリースされた。

Apple Silicon(M1) にネイティブ対応した。
M1デバイスで旧バージョンからアップデートする場合は、メニューバーからいったんFirefoxを完全に終了し、再起動するとM1 CPU向けのバイナリに切り替わる。Mac版はUniversal Binaryで、Intel CPU向けとM1 CPU向けが同じパッケージとなっている。
Rosetta 2 トランスレーションで動作していた Firefox 83 に比べ、Speedometer 2.0テストで起動が2.5倍、Webアプリのレスポンスで2倍のパフォーマンス向上を果たした。
FirefoxがM1ネイティブで動作しているかどうかは、“about:support”ページで“Rosetta Translated”が“false”になっているかどうかでチェックできる。

新しいレンダリングエンジン WebRender が macOS Big Sur と第6世代のIntel GPU搭載のWindowsデバイス、Windows 7/8を実行しているIntelラップにロールアウトされた。Linux/GNOME/X11ユーザーにも展開が開始されるようだ。Linuxでは共有メモリの割り当て処理をアップデートすることで、Dockerとの互換性も向上しているという。

Adobe Flash のサポートは本バージョンが最後となる。2021年(令和3年)1月12日以降はFlashプラグインはコンテンツを読み込めなくなる。

CVEベースで危険度レベルが最高の「Critical」が1件、2番目の「High」6件を含む14件の脆弱性に対処した。

Firefox 83

2020年(令和2年)11月17日、Firefox 83 がリリースされた。

HTTPS化されたWebサイトにだけアクセスする HTTPS-Onlyモード が追加された。httpから始まるURLをユーザーが開こうとした場合に、自動でhttpsに書き換えてアクセスする。httpsのページにアクセスできない場合には警告を表示する。

再生中の動画などを小さなフローティングウィンドウにして、他の作業中も画面上に表示する Picture-in-Picture には、早送り・巻き戻しができるショートカットキーを新たに設定した。その他、JavaScriptエンジンのアップデートによる高速化、タッチスクリーン搭載のPCやMacのタッチパッドでのピンチイン・ピンチアウト操作への対応などを行った。

米Appleが11月11日に発表した自社製SoC M1チップ 搭載のMacでも動作する。今後は、M1チップ向けにコンパイルしたFirefoxの提供を目指すという。
各ブラウザのパフォーマンス
まだまだPCへの負荷は重く、ChromeEdge に及ばない。(上図は、各ブラウザの最新版で「ぱふぅ家のホームページ」を表示させたときのパフォーマンス)

CVEベースで危険度レベルが上からの2番目の「High」4件を含む21件の脆弱性に対処した。

Firefox 82

2020年(令和2年)10月20日、Firefox 82 がリリースされた。

ページ読み込みと起動時間の両方でパフォーマンスが改善された。
flexboxベースのレイアウトを採用するWebサイトでは読み込みが20%高速化。セッションの復元は17%速くなり、中断したWebサイトをすばやく再開できるようになった。Windows版では新しいウィンドウを開く速度も10%向上しているという。

ビデオを Picture-in-Picture で再生するためのボタンが見つけやすく、アクセスしやすいようにデザインが調整された。Windows版ではハードウェアデコードされたビデオに DirectComposition を利用するようになり、ビデオ再生時のCPU/GPU負荷が削減され、モバイル端末ではバッテリーの持ちもよくなっている。

マルチコアCPU/GPUの活用を図った新しいレンダリングアーキテクチャー WebRender の採用環境が拡充された。Windows 10であればディスプレイのサイズやGPUに関わりなく利用できる。

CVEベースで危険度レベルが上からの2番目の「High」4件を含む7件の脆弱性に対処した。

Firefox 81

2020年(令和2年)9月22日、Firefox 81 がリリースされた。

ライト/ダークの2テーマに加え、Firefox Alpenglow と呼ばれる新しいテーマが選択できるようになった。紫を基調としたよりカラフルなテーマを楽しめる。

機能面では、キーボードやヘッドフォンによるメディアコントロールがサポートされた。Firefox で再生しているオーディオやビデオを、メディアコントロールのためのキーやボタンで一時停止・再開できる。Firefox の別タブや他のアプリを利用している場合でも有効で、PCがロックされているケースでも機能するという。
PDFビューワーを改善。外観が新しくなったほか、AcroForm対応が強化され、PDFフォームへの記入、印刷、保存ができるようになる。

CVEベースで危険度レベルが上からの2番目の「High」3件を含む6件の脆弱性に対処した。

Firefox 80

2020年(令和2年)8月25日、Firefox 80 がリリースされた。

Firefox をシステムのデフォルトPDFビューワーとして設定可能になった。
多層ツリーコントロールを伴うアクセシビリティツールによって通知される名前に、深いレベルのアイテムからの情報が含まれなくなり、スクリーンリーダーを使用する際に正しいレベルのコンテンツ情報がユーザーに提供されるようになった。
新しいアドオンブロックリストが有効になり、パフォーマンスとスケーラビリティが向上した。

CVEベースで危険度レベルが上からの2番目の「High」3件を含む10件の脆弱性に対処した。

Firefox 79

2020年(令和2年)7月28日、Firefox 79 がリリースされた。

WebRender:blue の対象が広がり、比較的新しいGPU(NVIDIA、AMD、Intel)を搭載するWindows 10環境のほとんどがサポートされたことになる。

“target”属性に“_blank”が指定されている“A”要素および“AREA”要素の扱いが変更され、“rel”属性が設定されていない場合、暗黙的に“noopener”が適用されるようになった。

重要度が上から2番目の「High」4件を含む10件の脆弱性が修正された。

Firefox 78

2020年(令和2年)6月30日、Firefox 78 がリリースされた。

TLS 1.0/1.1対応を廃止。TLS 1.2をサポートしていないWebサイトではエラーメッセージが表示される。また、Firefox 79で予定していたDHEベースのTLS CipherSuitesの廃止をFirefox 78に前倒しした。

プライバシー保護ダッシュボードが拡充され、データ漏洩にユーザーが対処した数、保存してるパスワードのいずれかがデータ漏洩に含まれる可能性を確認できるようになった。プライバシー保護ダッシュボードはURLバーに「about:protections」と入力するか、メインメニューの「プライバシー保護」からアクセスする。

Firefoxのアンインストーラに「Firefoxをリフレッシュ」を利用できるオプションが加わった。Firefoxに問題がある場合、完全削除して再インストールしなくても、拡張機能やカスタマイズデータ、ブラウザ設定のリフレッシュによって解決できることがある。

Firefox 77

2020年(令和2年)6月2日、Firefox 77 がリリースされた。GPUのレンダリング機能を使うことで高速な描画を可能とする WebRender が利用できる環境が広がり、VIDIA製GPUを搭載したフルHD以上のWindows 10ラップトップでも有効になった。

重要度が最高の「Critical」5件を含む8件の脆弱性が修正された。

Firefox 76

2020年(令和2年)5月5日、Firefox 76 がリリースされた。パスワード管理機能「Firefox Lockwise」を強化し、Webサイトが攻撃を受けログイン情報が漏洩していることを検知すると、パスワード管理画面に赤い警告メッセージを大きく掲出し、ユーザーに注意を促すようになった。また、保存したパスワードを表示する際にOSのパスワードを要求されるようになった。Windows Helloを利用した顔認証や指紋認証でロックを解除することも可能。

WebのゲームやVRコンテンツで採用が進んでいる Audio Worklets がサポートされ、追加のダウンロードなしに「Zoom」のビデオ会議に参加できるようになった。

重要度が最高の「Critical」3件を含む11件の脆弱性が修正された。

Firefox 75

Firefox 75
2020年(令和2年)4月7日、Firefox 75 がリリースされた。アドレスバーを刷新し、よりスマートに、より少ない入力で検索できるようになった。

新しいアドレスバーは、ディスプレイが小さいノートPCでも快適に利用できるように、プルダウンメニューの幅が見直された。アドレスバーをアクティブにすると“トップサイト”が自動でリストアップされ、続けてキーワードを入力すると他の検索キーワードやマッチした閲覧履歴などが提示される。
“https://”が省かれURLが短く表示されるようになったほか、追加の検索候補部分が太文字で強調表示されるようになるなど、細部にも細かな改善が施されており、以前より見やすくなっているのがわかる。

開発者向けの機能として画像の遅延読み込み(Lazy Loading)がサポートされた。表示されない画像の読み込みを後回しにし、必要になってから適宜読み込むことでネットワークの帯域幅とメモリ使用量を節約する。

Windows版で“Direct Composition”が統合されパフォーマンスが向上。
Linux版では簡単にインストールできる「Flatpak」パッケージも利用できるようになった。
Mac版では実験フラグ“security.osclientcerts.autoload”を“true”に設定することにより、OSの証明書ストアからクライアント証明書を使用できるようになっている。

また、重要度が上から2番目の「High」3件を含む6件の脆弱性が修正された。

Firefox 74

2020年(令和2年)3月10日、Firefox 74 がリリースされた。セキュリティ強化が中心のバージョンアップだ。

TLS 1.0/1.1のサポートが廃止された。
Chromiumベースの新しい「Microsoft Edge」からブックマークと閲覧履歴をインポートできるようになった。
外部アプリケーションが勝手にアドオンをインストールする問題に対処するため、アドオンをサイドローティング(ストアを介さずに導入すること)する機能が廃止される。今後はユーザーのアクションがない限り、アドオンはインストールできなくなる。

また、重要度が上から2番目の「High」6件を含む12件の脆弱性が修正された。

Firefox 73

2020年(令和2年)2月11日、Firefox 73 がリリースされた。

既定のズームレベルを指定できるようになった。オプション画面の[一般]セクション(about:preferences#general)にある[言語と外観]-[ズーム]欄で変更可能。ここで指定したズームレベルは、すべてのWebサイトに適用される。

ハイコントラストモードのWindows環境に“readability backplate”と呼ばれるソリューションが導入された。ハイコントラストモードは通常の配色では文字と背景の区別がつきにくい視覚弱者のための機能。

また、重要度が上から2番目の「High」3件を含む6件の脆弱性が修正された。

Firefox 72

2020年(令和2年)1月7日、Firefox 72 がリリースされた。

強化型トラッキング防止(Enhanced Tracking Protection、ETP)を拡張し、フィンガープリンティング(指紋採集)と呼ばれるブラウザやデバイスに関する個別の特性を把握してユーザーを特定する手法を阻止する機能が加わった。
Firefox 72 ではユーザーを守るため、フィンガープリンティングへの関与が判明している企業に対してJavaScriptによるデバイス特性の調査をブロックする措置を講じたうえ、IPアドレスやUA(ユーザーエージェント)ヘッダなど、ネットワークリクエストを通じて取得される情報の受け取りもできなくしている。

また、重要度が上から2番目の「High」6件を含む11件の脆弱性が修正された。

Firefox 71

2019年(令和元年)12月3日、Firefox 71 がリリースされた。

動画のピクチャーインピクチャー機能(PIP)が追加された。ピクチャーインピクチャー機能とは、動画再生画面をWebブラウザから分離してデスクトップで再生を続ける機能だ。例えばYouTubeで動画を再生し、プレーヤーにカーソルを置くと青いアイコンが表示されるので、これをクリックするとプレーヤー部分がFirefoxの外のデスクトップに移り、再生中の動画の続きがそのまま表示される。

この他、パスワード管理機能「Lockwise」がサブドメインも認識できるようになり、流出被害をチェックするツール「Firefox Monitor」のアラートがスクリーンリーダーに対応した。

また、重要度が上から2番目の「High」7件を含む12件の脆弱性が修正された。

Firefox 70

2019年(令和元年)10月22日、Firefox 70 がリリースされた。

トラッキングを防止する機能「強化型トラッキング防止機能」でデフォルトでブロックする対象に、「ソーシャルメディアトラッカー」が追加された。Facebook、Twitter、LinkedInなどのSNSがターゲティング広告のために自社プラットフォーム以外のWebサイトに設置しているトラッカーもブロックするようになる。
パスワード管理の「Lockwise」にパスワード生成機能が追加された。
アドレスバーでのWebサイトの安全性表示が変わり、これまで安全なサイトのURLの前には緑の錠前アイコンが表示され、安全でない場合は何も表示されなかったのが、安全なサイトにはグレイの錠前が、安全でない場合はグレイの錠前に赤い斜線が付くアイコンが表示されるようになった。

また、重要度が最も高い「Critical」2件、「High」3件を含む13件の脆弱性が修正された。

Firefox 69

2019年(令和元年)9月3日、Firefox 69 がリリースされた。

サードパーティトラッカーと暗号通貨マイニングをブロックする「Enhanced Tracking Protection」設定がデフォルトになった。Enhanced Tracking Protection が機能すると、アドレスバーに盾のアイコンが表示される。これをクリックすると、どのようなcookieをブロックしているかが分かり、ブロックをオフにすることもできる。
この他、自動再生設定の動画を再生しない設定が可能になり、Windows 10ではWindows Helloに対応し、CPUの消費量が減り、macOSではバッテリー消費削減とダウンロードUIの改善が行われた。

また、重要度が最も高い「Critical」2件、「High」11件を含む21件の脆弱性が修正された。

Firefox 68

2019年(令和元年)7月9日、Firefox 68 がリリースされた。

リーダービューでのダークモードがより快適に利用できるようになったほか、拡張機能のなかで優れているものを公式がおすすめしてくれる機能が追加された。
Firefox 67よりページ表示を高速化するためにGPUが利用されるようになったが、NVIDIA製GPUに加え、AMD製GPUを搭載したWindows 10が対象になった。
Windowsの標準機能「バックグラウンド インテリジェント 転送サービス」に対応し、Firefoxが閉じていても更新ダウンロードができるようになった。

セキュリティ関連では、カメラとマイクへのアクセスにはHTTPS接続が必要になった。ウイルス対策ソフトウェアに起因するHTTPSエラーが検出されると、自動で修復を試みる機能も導入されている。
また、危険度レベルが最高の「Critical」2件を含む21件の脆弱性が修正された。

Firefox 67

2019年(令和元年)5月21日、Firefox 67 がリリースされた。

ページのロード速度が大幅に向上したほか、マイニングスクリプトをブロックしたり、フィンガープリントをブロックして追跡されないようにするなどのセキュリティ機能も強化されている。
このほか、動画コーデックであるAV1のアップデートによって動画の再生がスムーズになった。
Windows 10でNVIDIAのGPUが利用できる環境では、最新の WebRender を利用できるようになった。WebRender はMozillaのGPUベースの2Dレンダリングエンジンで、Webブラウジングを高速化できるという。

セキュリティ関連では、危険度レベルが最高の「Critical」2件を含む21件の脆弱性が修正された。

Firefox 66

2019年(平成31年)3月19日、Firefox 66 がリリースされた。

音声付き動画の自動再生ブロックするほか、ページを読んでいる間に画像や広告が読み込まれることでスクロールしていた場所から移動してしまうことを避けられるスクロールアンカー機能、複数タブ内を検索する機能、プライベートブラウジングでの検索機能なども追加された。

セキュリティ関連では、危険度レベルが最高の「Critical」6件を含む22件の脆弱性も修正された。

Firefox 65

2019年(平成31年)1月29日、Firefox 65 がリリースされた。

反トラッキングポリシーに基づき、コンテンツブロッキング(トラッキング防止)機能を強化した。Firefox 63 からサードパーティーによるトラッキングを防止する機能を導入しているが、本バージョンではコンテンツブロッキングの設定画面がよりシンプルになり、ブロッキングのレベルを選びやすくなった。また、新たに「カスタム」が追加された。
Webページを開いた状態でナビゲーションバーのURLの左横に表示される(i)をクリックすると、現在のブロッキング設定の状態と、開いているページで何がトラッキングされているかが表示されるようになった。ここから直接設定変更ページに飛べる。

Windows版では動画圧縮の「AV1」をサポートした。
危険度レベルが最高の「Critical」3件を含む8件の脆弱性が修正された。

Firefox 64

2018年(平成30年)12月11日、Firefox 64 がリリースされた。

複数のタブを選択してまとめて移動する、閉じる、ブックマークする、ピン留めすることができるようになった。[Ctrl]キー(Macの場合はコマンドキー)を押しながらクリックしたタブがグループになり、まとめて操作できる。

RSSフィードプレビューとライブブックマークはなくなり、アドオンが必要になった。

危険度レベルが最高の「Critical」2件を含む11件の脆弱性が修正された。

Firefox 63

2018年(平成30年)10月23日、Firefox 63 がリリースされた。

Webサイトによるトラッキングの防止機能が追加された。
トラッキング防止を有効にするには、[≡]→[トラッキング防止]のスイッチをオンにする。常時トラッキングを防止するか、プライベートブラウジングでのみ有効にするか選択できる。また、一部のサイトでトラッキング防止を無効にすることも可能だ。
トラッキング防止を有効にすると、アドレスバーに盾アイコンが表示されるようになる。
また、危険度レベルが最高の「Critical」3件を含む15件の脆弱性が修正された。

Firefox 62

2018年(平成30年)9月5日、Firefox 62 がリリースされた。

スタイルシートで幾何学的な図形を表現できる CSS Shapes をサポート。このシェイプをGUIで編集できる Shape Path Editor が追加された。
新規タブページ Firefox Home(about:home)が改善され、トップサイトや“Pocket”ストーリー、ハイライトの行を最大4つまで設定できるようになった。
一方、レガシーアドオンに対応する Firefox 52 ESR のサポートが終了した。レガシーアドオンの無効化が始まる。
また、9件の脆弱性が修正された。

次期バージョンでSymantec発行のTLS証明書を無効化する準備として、設定画面(about:config)に証明書を無効化するオプション(security.pki.distrust_ca_policy)が追加されている。このオプションの値を“2”にすると、次期バージョンでのでの挙動を再現することが可能になる。

Firefox 61

2018年(平成30年)6月26日、Firefox 61がリリースされた。
複数タブを開いてブラウジングしている際、開いているのとは別のタブにマウスカーソルを重ねるとタブ内のコンテンツを描画し、タブ切り替え時の応答速度を上げるタブウォーミングが導入されたほか、WebExtensionによるタブ管理がサポートされたことにより、拡張機能でタブを非表示にするようなものが作れるようになった。
その他、18件の脆弱性が修正された。多数の深刻な脆弱性に対処したほか、HTTP(S)ページ内でFTPサブリソースの読み込みをブロックする措置が実装されている。

Firefox 60

2018年(平成30年)6月6日、深刻な脆弱性に対処するFirefox 60が公開された。
この脆弱性は、描画ライブラリのSkiaでSVGを使った処理を行う際のヒープバッファオーバーフロー問題に起因する。この問題を突かれれば、細工を施したSVGファイルを利用して、悪用可能なクラッシュを誘発される恐れがある。
延長サポート版のFirefox ESRも、脆弱性に対照した更新版のFirefox 52.8.1と60.0.2が公開された。

Firefox 59

2018年(平成30年)3月13日、さらなるパフォーマンス向上を実現したFirefox 59が公開された。
Race Cache With Network(RCWN)と呼ばれる新型キャッシュが導入され、ディスクドライブの応答速度に応じてキャッシュを採用するか、ネットワーク要求をするかを判断するようにした。

ホームページでは、トップサイトをドラッグ&ドロップで並び替えたり、カスタマイズしたり、セクションを折りたたむ機能が導入された。
スクリーンショット機能では保存した画像に手書きの注釈やハイライトを加える機能が追加された。必要な部分だけをトリミングして保存することもできる。

18件の脆弱性が修正された。

Firefox 57

2017年(平成29年)11月14日、Mozillaは、2004年(平成16年)のFirefox立ち上げ以来最大のアップデートと自賛する Firefox Quantum の正式版がFirefox 57として公開された。新ブラウザエンジン「Servo」によって2倍の高速化、Chromeより30%の省メモリ化を実現したとという。

ボタンなどのデザインも変わった。ページ操作関連のツールとPocketボタンがツールバー内に入り、ナビゲーション類は左側に寄せられた。Mozillaが「Photon UI」と呼ぶ新しいユーザーインタフェースは、デスクトップやモバイルで統一し、新しい高速なエンジンを生かすものにしたとしている。

なお、アドオンが刷新されたため、これまでのアドオンは使えなくなる。

環境のバックアップ

Windowsの場合、Firefoxの環境情報は %AppData%\Mozilla\Firefox\Profiles\ に入っている。このディレクトリだけをバックすれば良い。

参考サイト

(この項おわり)
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