国際宇宙ステ-ションとはなにか? | |||
著者 | 若田光一 | ||
出版社 | 講談社 | ||
サイズ | 新書 |
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発売日 | 2009年02月 | ||
価格 | 1,034円(税込) | ||
ISBN | 9784062576284 |
意外に思われるかもしれないが、私は「宇宙飛行士はこわがりのほうがよい」と感じている。(117ページ)
概要
3度目の宇宙飛行で4ヶ月あまりの宇宙長期滞在を果たしたJAXAの宇宙飛行士・若田光一さんは、元々は日本航空の整備マンである。本書には、技術者らしい視点がよく出ている。
そこで、ふと思った――技術者と経営者は相容れないものではないだろうか
技術者は「一瞬一瞬の判断を大切に」生きているが、経営者は未来に対する判断を担っている。一人で両方やろうとしたら、矛盾が発生する。
どちらが優れているというわけではない。ビジネスの場では両方の判断が必要なのである。
だから、技術者と経営者が、互いの立場でとことんまで議論する場は必要だと思う。
本書は、経営者と丁々発止にやり合いたい技術系ビジネスマンにお勧めする。
- 「私は『宇宙飛行士はこわがりのほうがよい』と感じている」(117ページ)
- 宇宙飛行にとって最も重要な資質とは「運用のセンス」(119ページ)
- 「常にシステムの『全体像』を把握しながら仕事をしていくことが肝心」(121ページ)、
- 「精神的なストレスや仕事の負荷が高くなってくると、注意の対象が一極化しやすくなり」(122ページ)
- 「人間はケアレス・ミスをするもの」(129ページ)
- 「教官に求められることは、『やってみせる』こと」(183ページ)
- 「一人ひとりの能力が高くても、チームで能力を発揮できるとは限らない」(188ページ)
- 「『よりよいもの』を求めるのは敵である」(227ページ)
- 「交渉時、決着させたいことの優先度の明確化は不可欠だ」(253ページ)
- 「一瞬一瞬の判断を大切に生きること」(256ページ)
そこで、ふと思った――技術者と経営者は相容れないものではないだろうか
技術者は「一瞬一瞬の判断を大切に」生きているが、経営者は未来に対する判断を担っている。一人で両方やろうとしたら、矛盾が発生する。
どちらが優れているというわけではない。ビジネスの場では両方の判断が必要なのである。
だから、技術者と経営者が、互いの立場でとことんまで議論する場は必要だと思う。
本書は、経営者と丁々発止にやり合いたい技術系ビジネスマンにお勧めする。
(2009年8月20日 読了)
参考サイト
- 国際宇宙ステ-ションとはなにか?:講談社
- 若田光一:JAXA
- 若田光一@Astro_Wakata:Twitter
- 『現場の判断、経営の決断 宇宙開発に見るリスク対応』:ぱふぅ家のホームページ
(この項おわり)