『10秒の壁』――100メートル10秒を最初に切ったのは誰か?

小川勝=著
表紙 10秒の壁
著者 小川勝
出版社 集英社
サイズ 新書
発売日 2008年06月
価格 770円(税込)
rakuten
ISBN 9784087204476
陸上競技100m。かつて、この種目で「10秒」を突破することは世界中の夢であり目標だった。

概要

ウサイン・ボルト
ウサイン・ボルト
先日の世界陸上では、ジャマイカのウサイン・ボルト選手が100メートル9.58秒という驚異的な記録で優勝したが、人類が100メートル10秒台を切るまでには紆余曲折があった。そんな歴史を綴ったのが本書である。
トラックの違いや標高の違い、そして手動計時か電動計時かというのも大きなタイム差となって表れる。手動計時の方が電動計時より早めのタイムが出るため、最初は電動計時に補正をするという、いまでは考えられないこともやっていた。
平地で電動計時で10秒を切ったのは、意外と最近のことで、1983年のカール・ルイスであった。
近代五輪の競技は、第一回から、すべてメートル法で開催されている」(12ページ)というのも意外だった。20世紀初頭、アメリカでは100ヤード走をやっていたという。これが100メートル走になったのは、近代五輪の「提唱者のピエール・ド・クーベルタンがフランス人だったことと無関係ではないだろう」(12ページ)ということだ。
(2009年10月21日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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