『風花病棟』――まるでノンフィクションのような医療小説

帚木蓬生=著
表紙 風花病棟
著者 帚木蓬生
出版社 新潮社
サイズ 単行本
発売日 2009年01月
価格 1,650円(税込)
rakuten
ISBN 9784103314165
処方薬の中で一番効くのは「希望」だよ。

概要

ECMO治療を受ける患者のイラスト
著者の帚木蓬生 (ははきぎ ほうせい) さんはTBSを退職後に医学部に入学、精神科医を務めているという異例の経歴の持ち主。そんな著者が1年に1編書きしたためた短編10本を収めたのが本書だ。

癌患者の診療に当たる医師、定年で退職する医師、軍医を経験した医師――いずれの作品でも主人公は医師だ。さりげなく散りばめられた背景設定や医療用語に、まるでノンフィクションを読んでいるかのような印象を受けたが、すべて小説である。
海堂尊の著作が「医療エンターテイメント」とするなら、こちらは「医療純文学」とも言える内容である。
(2009年11月26日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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