『かくして冥王星は降格された』――科学とは何か

ニール・ド・グラス・タイソン=著
表紙 かくして冥王星は降格された
著者 ニール・ド・グラス・タイソン/吉田三知世
出版社 早川書房
サイズ 単行本
発売日 2009年08月25日頃
価格 2,200円(税込)
rakuten
ISBN 9784152090645
冥王星という名前が初めて提案されたのは、1930年3月14日の朝、イギリスのオックスフォードに住むバーニー家の食卓でのことであり、提案したのはバーニー家の11歳の小学生、ヴェネチア・バーニーであった。(36ページ)

概要

冥王星
冥王星
2006年8月24日、惑星の定義に関する国際天文学連合の決議が行われ、冥王星は「準惑星」に降格された。本書は、アメリカ人クライド・トンボーによる冥王星発見の時から、2006年の降格までをめぐるドキュメンタリーである。
冥王星降格のニュースは日本でも話題になったが、アメリカではそれ以上に大きな話題になったようである。アメリカ人は、Pluto(冥王星)という言葉に対し、他のどの国より愛着があったようである。
著者はニューヨークのへイデン・プラネタリウムの館長を務めているが、国際天文学連合の議決より早い2000年、プラネタリウムを新造した際に、冥王星を太陽系の惑星から省いていた。このことが、アメリカ中の話題になったほどである。

本書には、冥王星の助命を嘆願する子供たちの手紙から、正式な裁定の根拠にいたるまで、とりどりの図版と資料が収録されており、科学とは何かという根源的な問題を考えさせられる
(2010年7月24日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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