『失敗の科学』――失敗は成功の母

池田圭一=著
表紙 失敗の科学
著者 池田圭一
出版社 技術評論社
サイズ 単行本
発売日 2009年12月
価格 1,738円(税込)
rakuten
ISBN 9784774140377
もしかしたら失敗こそが私たちを導く原動力なのかもしれない。(33ページ)

概要

実験に失敗した博士のイラスト
スペースシャトル「コロンビア号」の事故や小惑星探査衛星「はやぶさ」のトラブルから、校舎に設けられたトップライトが割れて落下死亡するという身近な事故まで、さまざまな失敗を実例を交えて解説する。

著者の池田圭一さんは「単純に失敗とだけ公表・報道されると、その時点で予算が打ち切られて担当者も変わり、それ以降の調査や事態の解決に至ることなく、以前と異なる次プロジェクトが採用されることが多い」(41ページ)と言うが、たしかに公共事業でもビジネスでもその傾向は強い。結果が全てで、途中経過は評価してもらえないのである。
しかしこれでは、技術開発や新規ビジネスはたまったものではない。
その一方で、「想定しなかったこと、それが失敗なのである」(169ページ)と指摘する。

失敗したらどうしたらいいか、結果が失敗でも途中で収穫を得るにはどうしたらいいか――そんな場面に遭遇する前に、本書を読んでおこう。
(2010年2月18日 読了)

参考サイト

(この項おわり)
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