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素数はなぜ人を惹きつけるのか | ||
著者 | 竹内薫 | ||
出版社 | 朝日新聞出版 | ||
サイズ | 新書 |
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発売日 | 2015年02月13日頃 | ||
価格 | 792円(税込) | ||
ISBN | 9784022736031 |
「原子核はゼータ関数に支配されているんですか?」「超ひも理論もゼータ関数と関係してるんですか?」(169ページ)
概要
レビュー
なぜ、13年ゼミと17年ゼミは大発生するのか――かつては10年ゼミや12年ゼミもいたらしい。素数が生存戦略に有利に働いた結果である。
われわれ、システム開発の仕事をしていると、素数が暗号と深い関係にあることを知っている。だが、公開鍵暗号方式の仕組みを分かりやすく語れる技術者は少ない。竹内さんが、「数学者ジェームズ・エリスという人物であり、具体的な暗号を発明したのがクリフォード・コックスという人物でした。しかし、彼らの発明は公表されることはありませんでした」(68ページ)と紹介しているとおり、もともとは軍事技術であったものだ。

素数の発生数をグラフにすると、階段状になる。この「素数階段」を忠実に再現できるのが「リーマンの公式」だ。リーマンの公式には「ゼータ関数」と呼ばれる関数が含まれている。
知っている人には、ここから話が面白くなる。
SFの大道具として登場する「ダイソン球」の提唱者である[フリーマン・ダイソン;wikipedia]は、重い原子核のエネルギーを表す公式「エネルギー準位」とゼータ関数の関連性に気付いた。
また、究極理論と呼ばれる「超ひも理論」の証明にもゼータ関数が登場する。
竹内さんは、「人類がまだ知らない法則みたいなものが、このゼータ関数に隠されているのではないか、というミステリアスなイメージを抱かざるを得ません」(96ページ)と語る。

もちろん、東京工業大学の「素数ネタ」も紹介されている😂
そして、最後のオチは――本書を手に取って、背表紙に記されている。通巻番号をご覧下さい。
われわれ、システム開発の仕事をしていると、素数が暗号と深い関係にあることを知っている。だが、公開鍵暗号方式の仕組みを分かりやすく語れる技術者は少ない。竹内さんが、「数学者ジェームズ・エリスという人物であり、具体的な暗号を発明したのがクリフォード・コックスという人物でした。しかし、彼らの発明は公表されることはありませんでした」(68ページ)と紹介しているとおり、もともとは軍事技術であったものだ。

素数の発生数をグラフにすると、階段状になる。この「素数階段」を忠実に再現できるのが「リーマンの公式」だ。リーマンの公式には「ゼータ関数」と呼ばれる関数が含まれている。
知っている人には、ここから話が面白くなる。
SFの大道具として登場する「ダイソン球」の提唱者である[フリーマン・ダイソン;wikipedia]は、重い原子核のエネルギーを表す公式「エネルギー準位」とゼータ関数の関連性に気付いた。
また、究極理論と呼ばれる「超ひも理論」の証明にもゼータ関数が登場する。
竹内さんは、「人類がまだ知らない法則みたいなものが、このゼータ関数に隠されているのではないか、というミステリアスなイメージを抱かざるを得ません」(96ページ)と語る。

もちろん、東京工業大学の「素数ネタ」も紹介されている😂
そして、最後のオチは――本書を手に取って、背表紙に記されている。通巻番号をご覧下さい。
(2017年7月5日 読了)
(この項おわり)