ファイラー「As/R」は超多機能

2022年4月 入手
ファイラー「As/R」
これまで長いこと、Windows用ファイラーとして「まめFile」を利用していたのだが、同時に利用しているアプリケーションの応答速度が低下するケースが目立ってきたので、同じ作者の後継ファイラー「As/R」に乗り換えることにした。非常に多機能で、まめFile と同等の機能が利用できるのはもちろん、動作速度が非常に速くなった。

目次

表示レイアウト

表示レイアウトを自由にカスタマイズできるのが As/R の特徴の1つだ。
私は まめFile 以来、上図の3ペイン(左:ツリー,中央:ファイル一覧,右:お気に入り)レイアウトに設定している。
詳しくはオンラインマニュアル「表示レイアウト」をご覧いただきたい。

仕様・動作環境

種別 ユーティリティ
価格 無償,フリーウェア
動作環境 Windows7 sp1以上(動作確認終了)
Windows Server 2008 R2(動作確認終了)
Windows 8.1
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
windows server 2016
Windows 10
Windows 11
製作者 AMA Soft
公式サイト https://all.undo.jp/asr/
最新バージョン 17.0.7.0(2024年04月07日)

バージョン16

ファイラー「As/R」
バージョン16については、「Ver.16の詳しい説明と、異なるバージョンの併用について」に説明がある。

まず、左図のように「並べて表示」のレイアウトが大きく変わった。種類やサイズを下端に寄せることで、Ctrl+ホイールでアイコンサイズを変更させると、長いファイル名を一瞥できるようになる。
この他、色・フォント設定の中にリスト上のフォーカス文字の修飾が追加になり、Yキーにインサイドツリーの表示切り替えを追加したり、チェックロックモードのチェックボックスイメージを変更するなど、視認性の点で改良が行われている。

なお、「Ver.16への移行に関する注意事項」に説明があるように、色・フォント設定にあったフォント以外の全ての項目や、フォルダーバーのクラシックスタイル、タブ共通などで引き継がない機能があるが、実運用上は大した問題にならないだろう。

インストール

インストーラー同梱版を使うと簡単にインストールできる。最初に32ビット版か64ビット版を選ぶ。私は64ビット版を選んだが、後述するように まめFile時代のプラグインが利用できなくなる。
基本的に、C:ドライブの直下に "\Asr" というフォルダを切って、設定を含む全てのファイルが配置される。

タブ機能

ファイラー「As/R」
左図のようにまめFile の機能を引き継ぐタブ機能付きファイラーである。
Windows標準のファイルエクスプローラは、1つのウィンドウで1つのフォルダを開くことしかできないため、フォルダ間コピーを行うとき、2つのファイルエクスプローラを起動しなければならない。画面サイズが十分に大きければいいが、ノートPCのように表示エリアが限られる場合、1つのウィンドウでタブを切り替えて複数のフォルダを行き来できるのは大変便利だ。
私は、常時3つのタブを開いたままにしている。

フォルダー設定

ファイラー「As/R」
フォルダー毎に、ファイル一覧表示にしたりサムネイル一覧表示にしたり、ファイルの並べ替え順序も設定できる。
同じ設定を正規表現でマッチするフォルダーにも適用できる。これも便利な機能だ。
詳しくはオンラインマニュアル「表示関係の設定」をご覧いただきたい。

代替データストリーム名

ファイラー「As/R」
リストのアイコンの表示を縮小版(サムネイル画像)にする場合、シェルインターフェイス経由のサムネイル画像エンジンを使用している。
セキュリティ対策のため、初期状態では代替データストリーム名(背景が薄黄色のテキスト)の列挙がONになっているが、たとえばダウンロードディレクトリでは代替データストリーム名ばかりになってしまうため、セキュリティ対策ソフトを入れている環境であればOFFにしておいた方がいいだろう。

リストの自動更新

ファイラー「As/R」

プラグインコマンド

As/R では、ファイルの圧縮や解凍、各種変換といった機能を外部プログラムに任せている。インストール時に32ビット版を選択すると、まめFile 時代のプラグインが利用できる。まめFile のプラグインは32ビットDLLで作成されているため、64ビット版の As/R プログラムから呼び出すことはできない。

プラグインコマンドの登録・変更は "PlugInCommand.txt" を編集する。
たとえば、まめFile のFTP送信を利用したければ、次の1行を加える。冒頭の41510はコマンドIDで、メニュー設定に紐付けるためのユニークIDである。%CmdPlugin_Dir% はプラグインフォルダを指しており、デフォルトでは "C:\Asr\command\CmdPlugin\" になる。
41510  NFD  %CmdPlugin_Dir%FTPUploader.dll  FTP送信
次に、メニューへの登録だが、コンテキストメニューに登録したければ、"_ListContextMenu.txt" を編集する。下記のような形で、ファイル操作の中に41510を追加している。
    POPUP   ファイル操作(&F)
        MENUITEM    ファイルコピー(&C)  42014
        MENUITEM    ファイル移動(&M)    42015
        MENUITEM    圧縮(&P)    42007
        MENUITEM    FTP送信(&F) 41510
        SEPARATOR
        MENUITEM    名前の変更(&R)  42012
        MENUITEM    一括で名前の変更(&X)    42021
    END

ファイルの圧縮・解凍

As/R では、ファイルの圧縮や解凍は、統合アーカイバ・プロジェクトのライブラリを利用できる。
これらのライブラリをインストールしていない方は、caldix を使うといいだろう。ダウンロードした [caldix.exe] を実行すると、適切なディレクトリに統合アーカイバ・プロジェクトのライブラリがインストールされる。As/R を再起動すると、ファイルの圧縮や解凍ができるようになる。

スクリプトコマンド

リスト表示されているファイルを選択肢 [E] キーをクリックすると、エディタが起動する。ファイルの拡張子によって起動するエディタを選択できる。これは スクリプトコマンド によって実現している。

たとえば、テキストファイル系を WZ EDITOR で編集しようとしたら、設定ファイル "Editor.txt" を下記のように編集する。
//HTMLファイルの編集に適したエディタを呼び出す例
Filter=html,htm,shtm,php,txt,xml
ExRun=C:\Program Files\WZ EDITOR 10\wzeditor.exe
詳しくはオンラインマニュアル「スクリプトコマンド」をご覧いただきたい。

本格的なスクリプト

As/R には、コマンドや制御構文を組み合わせたスクリプトを実行する機能を備えている。
スクリプト・ファイルはUTF-16(BOM無し、リトルエンディアン)で作成し、適当な名前を付けて %Script_dir% で指定されるフォルダ(デフォルトでは "C:\Asr\Ubar\(ユーザー名)\Script\" に保存する。

たとえば、NcFTPクライアントを利用し、リスト上で選択した複数のファイルをFTPサーバにアップロードするスクリプトは下記の通りである。
//簡単な文法チェックを行う
CheckGrammar = 1
//バーにスクリプトを置いた時のアイコン画像を明示的に指定、iconは静的なコマンドなので変数展開できない
icon = C:\Windows\ncftpput.exe
//FTPアップローダ:ncftpput.exe
var $ncftpput$ = C:\Windows\ncftpput.exe
//FTPユーザーID
var $UserID$ = (FTPユーザーID)
//FTPパスワード
var $PassWord$ = (FTPパスワード)
//FTPサーバIP:IPアドレスを小数と誤認するようなのでダブルクォーテーションで囲む
var $HostName$ = "(FTPサーバIP)"
//ダブルクォーテーションを消す
$HostName$ = Replace,",,$HostName$
//ループの中で変数を定義すると繰り返し時に再定義エラーになるので、ループの外で定義
var $ss$
var $FTPpath$
var $command$
var $res$
//1つずつファイルをアップロード
For
    //アップロード対象の拡張子
    if ?selfile? ^ *.htm;*.html;*.shtm;*.jpg;*.gif;*.png;*.php
        $ss$=Replace,(ローカルのフォルダ),(アップロード先フォルダ),?SelParent?
        $FTPpath$=Replace,\,/,$ss$
        $command$=$ncftpput$ -u $UserID$ -p $PassWord$ $HostName$ $FTPpath$/ ?selfile?
        $res$=Call,$command$
        if $res$ > 0
            MessageBoxOK=?FileName?:アップロードに失敗
        endif
    //アップロード非対象
    else
        MessageBoxOK=?FileName?:アップロードしない
    endif
Next
スクリプトの登録・変更は "C:\Asr\Ubar\(ユーザー名)\ScriptCommand.txt" を編集する。
たとえば、上述のスクリプトを "FTPuploader.txt" で保存したとすると、次の1行を加える。冒頭の40004はコマンドIDで、メニュー設定に紐付けるためのユニークIDである。
40004   NF- %Script_dir%FTPuploader.txt
次に、コマンドIDをメニューに割り当てる。
コンテキスト・メニューに追加したければ、"_ListContextMenu.txt" を編集する。
たとえば、上述のスクリプトをコンテキスト・メニューに加えるには、次の1行を加える。
MENUITEM    FTP送信(&F)     40601
詳しくはオンラインマニュアル「基本的なスクリプトコマンド」をご覧いただきたい。

参考サイト

(この項おわり)
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