クリップボード履歴ユーティリティ「Copipe」

2023年9月 入手
クリップボード履歴ユーティリティ「Copipe」
長いこと、コピー&ペースト機能拡張ユーティリティ「CLCL」を利用してきたが、バージョン2系になってから、クリップボード履歴をスタックのようにみなし、上から順に取り出す機能を提供する非公式プラグイン CLCL がうまく動かない。複数のテキストや画像をコピーしてきて、たとえばTwitterに次々にペーストするとき、この機能があると省力化できる。
代替になるツールを探した結果、フリーソフトの「Copipe」に行き着いた。
CLCL の主要機能に加え、クリップボード履歴をスタックのように取り出せる LIFO、キューのように取り出せる FIFO を備えている。定型文を登録する機能もあるが、プラグインで機能を追加することはできない。
また、2023年(令和5年)9月現在、作者のホームページは閉鎖されており、今後のサポートは期待できない。
種別 ユーティリティ
配布形態 オープンソース
動作環境 Windows XP, Vista, 7
作者 fkdisk
公式サイト http://fkdisk.at.webry.info/(2023年9月現在、アクセス不能)
最新バージョン 1.0.4(2010年5月31日)

基本的な設定

クリップボード履歴ユーティリティ「Copipe」
Copipe を起動すると、すぐに常駐する。ショートカットをWindowsのスタートアップに入れておくといいだろう。

タスクバーにあるアイコンを右クリックして表示するコンテキストメニューから「設定」を選ぶと、左図のウィンドウを表示し、各種設定ができる。
私は、次のようにキー設定している。
・貼り付けに使用するキー‥‥Ctrl+V
・ポップアップのホットキー(クリップボード履歴をポップアップ)‥‥Alt+C
・LIFOモード切替用ホットキー‥‥Ctrl+Q

クリップボード履歴の使い方

クリップボード履歴ユーティリティ「Copipe」
コピー Ctrl+C とペースト Ctrl+V の使い方は標準状態と変わらない。

ポップアップのホットキー(私はAlt+Cに設定)を押下すると、左図のようにクリップボード履歴を表示し、カーソルで選んだ行がクリップボードの先頭に入り、ペーストできる。
後述するが、テキストだけでなくファイル(画像、音声、等)やフォルダに対してもクリップボード履歴が働くのが、CLCL以外では Copipe しか見当たらない。

LIFO機能の使い方

LIFOを有効にすると、専用のクリップボード履歴に移行する。
「なにぬねの」「たちつてと」「さしすせそ」「かきくけこ」「あいうえお」の順にコピーすると、その逆順、つまり、「あいうえお」「かきくけこ」「さしすせそ」「たちつてと」「なにぬねの」の順にペーストすることができる。
1 あいうえお
2 かきくけこ
3 さしすせそ
4 たちつてと
5 なにぬねの
FIFOでは、ペーストの順序が [LIFO] の逆になる。
設定によって、LIFOFIFO の履歴が空になると、自動的にこれらのモードを終了することができる。

バッチ処理でLIFOへ切り替えるには

一連の処理で、通常モードから LIFO へ切り替えが必要なことがある。LIFOモード切替用ホットキー(私の場合は Ctrl+Q)を押下すればいいのだが、これも自動的に行いたくなった。
PowerShellであれば、コマンドで Ctrl+Q を押下することができるのだが、通常のWindowsバッチ処理では、これができない。
そこで、フリーソフトの sendkeys を使うことにした。
使い方は簡単で、バッチファイルに
sendkeys copipe [Ctrl]q
という1行を追加すればいい。

比較検討したユーティリティ

CLCL テキスト以外を扱うことができ、プラグインで機能拡張できるが、バージョン1.x系のプラグインが利用できなくなった。
Windows 10標準機能 LIFOや定型文機能がない。
Clibor LIFOや定型文機能があり、UIも使いやすいが、テキスト以外を扱うことができない。
ClipX テキスト以外を扱うことができ、プラグインで機能拡張できるが、現時点でLIFOに相当する機能が用意されていない。
Clipboard History セキュリティ対策ソフトがトロイの木馬として認識し、起動できなかった。

参考サイト

(この項おわり)
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